2015年8月31日

相手を圧倒するほど「熱く語る」コツ【好意の返報性】

● 今回のテクニック:【好意の返報性(15)】

好意の返報性とは、人は好意を受けられると、それを返したくなるという習性
のことで、ミラーリング効果ともいう。

相手とコミュニケーションをする際も、好意をもって接するのと、そうでない
のとでは相手の反応も異なる。特に信頼関係(ラポール)が崩れてきたときに
は、「きっと……に違いない」と思い込み、決め付けたような悪意ある物言い
をしてしまうものである。

ニューロロジカルレベルの概念を意識し、どんな相手であろうと、その「アイ
デンティティ」や「価値観」には好意を持ち(承認し)、相手のとった「行
動」にこそフィードバックしたいものだ。

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「ちょっと課長さん、この資料、これでいいでしょうか。すごく気になっち
ゃうんで聞きに来てしまいました。すみませんね。もしよろしかったら、懇
切丁寧に教えてもらえると嬉しいんだけど」


マネジャー :
「ああ、君が有名な新人君だね。ええと――」


部下 :
「あらら、いやァねェ! どうして私が有名な新人君なんですか。ちょっと
びっくり。信じられない。驚いちゃった、本当に。あらあら、なになに?
課長さん、何か知ってるんですか私のこと」


マネジャー :
「いやいや……。って、あの、その……」


部下 :
「あらあら課長さん、そんな風にうろたえなくたっていいじゃないですか。
まるでエイリアンの子どもを初めて見るような表情をしていますよ。私は昔
働いてたお店の都合でこういう話し方になっちゃうんだけど大丈夫。お客様
の前では意外ときっちりしてるんで。そこは心配にならないでくださいね」


マネジャー :
「あ、ああ。そうなの?」


部下 :
「はい。大丈夫です。もう34歳になってこんな話し方だけど、頭は正常な
ので。それに奥さんもいるし、子どもも2人いるんですよ。上が9歳で下が
2歳。2歳の息子がまたチョー可愛いの。あらあら、わかります課長?」


マネジャー :
「え? ああ、2歳の息子さんがいるんだ」


部下 :
「そうそう私がおっぱいあげてるんです。いやァねェ」


マネジャー :
「えっ!」


部下 :
「じょーーだんですよォ! あらあら。なんて顔してんですか課長。冗談で
すってごめんなさい。私はいつもこんな調子なんでよろしくお願いしますね。
言っときますけど、どんなに殴られても、息の根を止めない限りは、この話
し方変えないので慣れてちょうだい。仕事は絶対にキチンとやりますから」


マネジャー :
「あ、ああ。仕事さえキチンとやってくれれば大丈夫。9月から私の部下に
なるんだったよね」


部下 :
「そうなんです。それでこの資料を提出してくれって言われて。えーっとな
んだっけ人事部? 人事部のお父さんみたいな人が書いて課長に提出してく
れ、すぐにだ、すぐに、って言うもんだから、その2分後にはデスクに戻っ
てメールをキャッチして、ダウンロードして、書いて、印刷して、課長さん
とこに持ってきたってわけです」


マネジャー :
「な、なるほど。資料を見ておくよ。詳しいことは、あとで話す」


部下 :
「よろしくお願いするわ」


マネジャー :
「ところで、ひとつ聞いていいかな」


部下 :
「あらあら。何でしょう? 何でも聞いてください。9月から私の上司にな
る方なんですから。遠慮することなんてないんですよ」


マネジャー :
「どうしてこの会社に入ったんだ……っていうか、どうして前の会社……お
店? を……辞めて、まで」


部下 :
「あらあら、いやァねェ、前の夜のお店を辞めてどうしてこの会社に入った
か、どうしてその世界から足を洗ったのかという話ですか? あら、そんな
の簡単です。昔からサラリーマンに憧れてたからですよ」


マネジャー :
「サラリーマンに憧れて……?」


部下 :
「そうですよ。いやァねェ、サラリーマンって超すごいじゃないですか。会
社員ってヒビキが凄くいい! もう感動しちゃう。この『私は会社勤めして
ます』みたいな言い方って最高! 誰よりも尊敬するわよ、家族のために毎
日会社に通勤して朝から晩まで働く。素晴らしい! こういう理想の仕事に
就ける喜びってそうないわ。あらあら、そうでしょう?」


マネジャー :
「そ、そうかな……」


部下 :
「課長さんは大学卒業してからすぐ、この会社にご入社されたの?」


マネジャー :
「いや、28歳のときに転職した。前は別の会社にいてね」


部下 :
「前も会社員で、その後も会社員? あらあら、超ぜいたく! 信じられな
い。私の昔のお店でソレ聞いたら、それだけで興奮しちゃう。絶対にやばい
よ。その経歴」


マネジャー :
「その経歴? やばい?」


部下 :
「最高ってことよ。超やばい。すごくカッコいい。だから憧れてたの。憧れ
って誰にでもあるでしょう? 私の場合はフレディ・マーキュリー。彼が4
5歳の若さで逝っちゃったとき、どんなに悲しんだことか……。彼と同じぐ
らいに私にとってサラリーマンはやばい存在よ。いやァねェ」


マネジャー :
「へえ」


部下 :
「それにこの会社、紙業でしょう? 紙を扱ってる会社じゃないの。私、紙
って聞くと『神』を思い出すのよね」


マネジャー :
「こじつけだろう」


部下 :
「あらら、違うの違うの。いや、ちょっとこじつけかもしれないけど、でも
紙は神のようなものなのよ。だからいつか紙を扱う会社か、髪の毛を扱う会
社に入りたいと思ったのよ、そういうわけ。私は神を信じているから」


マネジャー :
「信仰があるのか?」


部下 :
「ぜんぜんないっ! でもいいのよ、神は神なのよ。だから私はこの会社の
社長さんと知り合ったときから紙のことを勉強したわ。紙を扱う会社に悪い
会社はない。そう信じてこの業界のことも技術のことも勉強したのよ」


マネジャー :
「聞いたよ。紙業について、けっこう詳しく勉強したらしいじゃないか」


部下 :
「そりゃあ当たり前よ! 何もわからなくて、勉強もせずに、サラリーマン
なんてできるわけないじゃないの。私がフレディ・マーキュリーになれるん
だったら、何でもやるわよ。そうでなければ息の根を止めるまでよ!」


マネジャー :
「……」


部下 :
「あらあら、だからねェ、課長さん。私がこの会社に入ったからには、とに
かく死ぬ気で働くわ。どんな仕事でもやる。私たちの世界で死ぬ気って聞い
たら、何となくわかるでしょう?」


マネジャー :
「あ……、いや、わからないが、とにかく、でも、長時間労働はダメだよ」


部下 :
「長時間は働かないけど、結果を出せばいいんでしょう? とにかく9月1
日からロケットスタートできるように、心の準備だけはしておくわ。ああ、
あとそれと、1日からすぐ営業活動できるようにリストをちょうだい。お客
様のリストよ」


マネジャー :
「ええっと……」


部下 :
「人事の人に休眠顧客をまわってほしいって言われたから、そのリストをち
ょうだいよ。はやく」


マネジャー :
「わかった。精査しておくよ。800件もあるから」


部下 :
「800件、まるごとちょうだい。2週間ですべてまわってみせるわ。私に
不可能はないわ」


マネジャー :
「ええっ!」


部下 :
「ちょっと課長さん、そんな大きな声出さないでちょうだい。あらあら当た
り前じゃないの。実際に下調べはしてあるのよ。さっき紙業の業界について
は調べたって言ったじゃないの。お客様も検討がついてるのよ。先週末に実
際に足を動かしてシミュレーションして、その作業は終わってるわ」


マネジャー :
「シミュレーション?」


部下 :
「1日に110件はまわれたわよ。だから頑張れば2週間で800件はまわ
れる。だから1ヶ月で2回転はできる。私のこの喋りで月間1600件まわ
り続け、1年もやったら、きっと仕事はとれるわよ。そうじゃない?」


マネジャー :
「そ、そうかもしれない」


部下 :
「私、サラリーマンに憧れてたの」


マネジャー :
「あ、ああ……」


部下 :
「こんな素晴らしい仕事、他に本当にない。絶対に断言できる。日本の首相
になるより、紅白歌合戦の司会者やるより、160キロ以上の剛速球を投げ
るプロ野球選手よりも、絶対に素晴らしい。『ボヘミアン・ラプソディ』を
歌うことより貴重な話なの、わかる課長さん?」


マネジャー :
「そ、そうか」


部下 :
「大好きよ! サラリーマン」


マネジャー :
「すごいな」


部下 :
「断っておくけど、私を好きにならないでね」


マネジャー :
「こんなに全力で、会社が好きとか、仕事が好きとか言う人をはじめて見た。
君のことを好きにはならないけど、気になる存在にはなるだろう」



……相手を説得する、一目を置かれる存在になるためには、「熱く語る」とい
う行為は効き目抜群です。

それでは、熱く語るためにはどうすればいいか? 私が動画でクールに解説し
ています。


■「熱く」語る3つのポイント
https://www.youtube.com/watch?v=DlPixhU8k1U


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 【69点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

幼いころ、家が貧乏で、夏休みの間は親にどこにも連れて行ってもらえません
でした。

暇なときは、近所の大きな家の壁にボールをぶつけ、2時間でも3時間でもひ
とりで遊んでいた記憶があります。

家に戻ると父親がずっと酒を飲んでいるので、家の中が酒臭く、とにかくその
匂いがイヤで、家には帰りたくはありませんでした。

夜は夜で、父親がテレビを独り占めにしているので、ひとりで漫画を読むぐら
いしかやることがありません。

その時に読んでいたのが「マカロニほうれん荘」という漫画です。親戚に買っ
てもらった1巻と3巻だけを持っていて、その2冊がボロボロになるまで読ん
でいました。

「よう飽きずに、おんなじ漫画ばっか読めるなぁ」

と酔った父にからまれても、「マカロニほうれん荘」に向ける目をそらしたり
はしませんでした。

当然、それだけ食い入るように読んだ漫画ですから、ほとんどすべての展開や
セリフも覚えていました。

今回の本文の「部下」の喋り方は、少しだけ「マカロニほうれん荘」の重要キ
ャラ「きんどーさん」に似せてみました。

「マカロニほうれん荘」をよく知っている人は「ちょっと違うな」という感想
を持つことでしょう。きんどうーさんは敬語を使いませんし。ですが、あのノ
リは好きなので、思い出しながら書きました。

2015年8月27日

「質問する相手」を選ぶコツ【オーバーステート】

● 今回のテクニック:【オーバーステート(13)】

オーバーステートとは、文字通り「大袈裟な表現」のことである。

曖昧なことを繰り返す相手に、わざと大袈裟な数字を示して反論させ、具体的
な条件を引き出す方法。 少しふざけた調子で吹っかけるのがコツ。

「100%ダメなんですか?」 → 「100%ダメというわけじゃないです」
「年収1000万ぐらいもらってるんだろ?」 → 「半分くらいですよ」
「本当は彼女の3人や4人いるんだろ?」 → 「1人しかいませんよ」

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「ストレスが溜まってます……」


マネジャー :
「あ、そうなの?」


部下 :
「部長って、本当にストレス溜めない人ですよね。すごくサバサバしてるじ
ゃないですか」


マネジャー :
「そうかなァ」


部下 :
「昨日、お客様にけっこう言われてたじゃないですか。横で聞いていてヒヤ
ヒヤしました」


マネジャー :
「ああ、あの工場長だろ? ひでェこと言うなァ、あの人。この『ボケ野
郎!』なんて言ってたけど、まァ、しょうがないか。ボケたところがあるの
は事実なんだし」


部下 :
「あの工場長、どう考えてもまだ30代前半ですよ。50代の部長に向かっ
てああいう口のきき方はないです」


マネジャー :
「お客様だからしょうがないじゃないか」


部下 :
「別にこっちがミスしたわけではなく、アポなし訪問しただけで、あんなに
怒らなくても……」


マネジャー :
「お前が怒ってどうするんだよ。それでストレス溜めてるのか?」


部下 :
「いや、そうじゃないです。仕事のこともありますし、家庭のこととかもあ
りますし、最近ちょっと体調もよくなくて……」


マネジャー :
「そうか。それは良くないなァ」


部下 :
「そこで部長、ぜひ教えてもらいたいのですが、ストレス発散のコツって何
ですか?」


マネジャー :
「ストレス発散?」


部下 :
「そうです。部長がそれだけサバサバしていられるのは、ストレスを溜めな
い、何かコツみたいなものがあるんじゃないかと」


マネジャー :
「あああ、なるほど」


部下 :
「今朝だって、あの工場長に電話してたじゃないですか」


マネジャー :
「したよ」


部下 :
「アポとってたんですよね?」


マネジャー :
「そうだよ。だってアポなし訪問だと、あんなに怒るんだもの」


部下 :
「よく電話できますね。どういう神経してるんですか。あれだけの権幕で怒
られておきながら」


マネジャー :
「残念ながらアポとれなかったけどな」


部下 :
「そりゃあ、そうでしょう! そのずぶとい神経、見習いたいです。どうや
ってストレス発散させてるんですか?」


マネジャー :
「うーーん」


部下 :
「ぜひ、教えてください。何かコツがあるはずです」


マネジャー :
「うーん、それもいいけど、まず最近の私の悩みを聞いてもらってもいい
か?」


部下 :
「え?」


マネジャー :
「実はさ、なかなか煙草がやめられないんだ」


部下 :
「ああ……煙草? 部長ってけっこう長いあいだ吸ってるんですか?」


マネジャー :
「もう30年になるかなァ」


部下 :
「そうですか。でも、健康には気を付けてもらいたいし、やめられるものな
ら、やめたほうがいいですよ」


マネジャー :
「やっぱり君もそう思うだろう? だから聞きたいんだ。禁煙のコツってな
んだ?」


部下 :
「……?」


マネジャー :
「君は煙草を吸わないだろう? どうして吸わなくておられるんだ? その
コツを教えてくれ」


部下 :
「な、何を言ってるんですか。私はもともと煙草を吸ってません。吸ってな
いから禁煙する必要がないんです」


マネジャー :
「ああ、そうだったな」


部下 :
「何を言ってるんですか、部長! それボケのつもりですか?」


マネジャー :
「ストレスも同じじゃないか」


部下 :
「……」


マネジャー :
「私はストレスを吸わない。だからストレスを発散する必要がない。タバコ
と一緒だ」


部下 :
「そ、そうなんですか」


マネジャー :
「ストレスを溜めた経験がない私みたいなのに質問しちゃダメだよ」


部下 :
「なるほど、そうか。質問する相手を間違えたかもしれません」


マネジャー :
「君と同じようにストレスを溜めて、その状態を克服した経験がある人に質
問したまえ」


部下 :
「確かに。質問する相手って大事ですね」


マネジャー :
「ところで、営業成績が上がらないから、社内のできる人から話を聞くって
言ってただろ?」


部下 :
「ああ、はい。言いました」


マネジャー :
「君のことだから、もう2課のSさんには質問しただろう。3課のYさんに
も話を聞いたんじゃないか。常務も昔はすごかったし、社長も営業力はスゴ
イから、話は聞いてるよな。何より会長が一番だ。昔話を聞いただろう。ど
うだった?」


部下 :
「いやいやいや……」


マネジャー :
「なんだ。もっと大勢の人に聞いたのか?」


部下 :
「いや、いや……。まだ2人ぐらいしか、聞いてません。社長や会長だなん
て、とてもとても」


マネジャー :
「ストレス発散と同じだ。君の場合は新規開拓で結果が出ていない。新規開
拓をやったことがない人に質問しても意味がないぞ」


部下 :
「……そうか」


マネジャー :
「その点、会長は凄い。もう80歳だが、事業をはじめた時の話を聞け。新
規開拓の基本を学ぶことができる」


部下 :
「なるほど……。そうですね。同じ境遇の人に質問しないとダメですね。わ
かりました」



……質問する相手を間違えると、ストレスが増すばかりですね。

同じような境遇を経験し、その状態から脱した方法を知っている人から話を聞
くのが一番です。

営業成績が上がらない人が、天才的な営業に「コツ」を尋ねるのが典型的なダ
メな例でしょう。


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 【51点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

以前からアナウンスしている「予材管理クラウド」の事業がいよいよ立ち上が
ります。

それに先立ち、IT企業などとのコラボレーションがはじまります。

昨日、日本マイクロソフト、日経ビジネスとのコラボ記事が出ました。
MS社のキャラ「大波昇」さんと私との掛け合いの記事ですので、読みやすい
と思います。

■「営業力の弱い企業はどこが問題? 売上目標を絶対達成するマネジメント
手法とは?」
http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/ae0h/183803/

ぜひ、ご一読ください。

2015年8月24日

「予材管理」を導入するうえでの3つの基本【カウンター・エグザンプル】

● 今回のテクニック:【カウンター・エグザンプル(10)】

カウンター・エグザンプルとは、物事に対して、ある「一般化」の思い込みを
している人に対し、それが真実ではなく、単なる思い込みに過ぎないことを気
付かせるテクニックである。

「一般化」の表現をしている人は、「みんな」「すべて」「いつも」という表
現をよく使う。

本当に「みんな」そうなのか? 本当に「すべて」そうなのか? 本当に「い
つも」そうなのか?

具体的な過去の体験について語ってもらうことにより、その思い込みを気付か
せることができる。

あいまいな表現をする人には「具体的に?」「たとえば?」という質問を使っ
てみよう。

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「どうして、うまくいかないんでしょうかねェ」


マネジャー :
「何が?」


部下 :
「書籍を全員に配り、予材管理を徹底しろ、と言っているんですが、なかな
かうまくいきません」


マネジャー :
「何が、どう、うまくいかないんだ?」


部下 :
「何が、どう、ですか?」


マネジャー :
「そんな抽象的な言い方では、具体的なアドバイスはできない」


部下 :
「とにかく、予材管理に関わる何もかもが、すべて、みんな、うまくいかな
いのです。こう言えばわかってもらえるでしょうか」


マネジャー :
「アホか。君のような上司をもった部下が本当にかわいそうだ」


部下 :
「部長、そんな言い方はないでしょう」


マネジャー :
「たとえば、君の部下4人の中で、今期の目標に焦点を当てているのは何人
いるんだ」


部下 :
「え」


マネジャー :
「まず、そこが基本中の基本だろう。心底、目標を達成する気がない人間に、
自分の力で達成するはずがない。予材管理とか、そういう問題じゃない」


部下 :
「そ、そりゃあ、4人とも目標は達成する気でいるはずです」


マネジャー :
「なら、私が質問したら、今期の目標がいくらで、その目標を達成させるた
めに、どうすればよいのか、KPIやKGIを、何も見ずにスラスラ言える
のだろうね」


部下 :
「ええっと……」


マネジャー :
「行動するか、しないか、以前に、まずそれらの行動指標が、自分の脳の短
期記憶に入っているか、と聞いているんだ」


部下 :
「……たぶん、4人のうち2人は即答できるはずです。あとの2人は、怪し
いですね」


マネジャー :
「次に、行動量はどうなってる?」


部下 :
「行動量はずいぶんと増えてきました。行動はできていると思います」


マネジャー :
「具体的に答えてほしい」


部下 :
「以前は、月間40か50ほどの行動量でしたが、4月からは100件ほど
は行くようになりました」


マネジャー :
「全員が、そうなっているのか。しかも毎月?」


部下 :
「いや、全員というわけでは、ないですね。それに、毎月でも、ないです」


マネジャー :
「習慣化していない、ということか」


部下 :
「ええ、まァ……」


マネジャー :
「そのプロセスを省略して、次のプロセスへ行けないだろう」


部下 :
「え、あの、次のプロセスっていうのは……」


マネジャー :
「1人当たりの平均予材保持件数の設定だ」


部下 :
「え……? なんですか、それは?」


マネジャー :
「1人当たり、どれぐらいの数の予材資産を一度に保持できるか。その件数
があってはじめて、KPIカウントシートのリストの件数が決まる」


部下 :
「KPIカウントシートのリストの、件数……」


マネジャー :
「そうだろう? そうしてはじめて、自分の目標から逆算して、どれぐらい
の平均予材単価が必要かを算出できる」


部下 :
「……?」


マネジャー :
「君は……ひょっとして、予材管理の導入プロセスと手順のことがわかって
いないのでは?」


部下 :
「そ、そうかもしれません」


マネジャー :
「何事も結果を出すためには、プロセスと手順を正確に覚えないとダメだ。
すぐに結果が出るものじゃない。料理でもそうだし、資格試験でもそうだ」


部下 :
「そうですね……」


マネジャー :
「そして、最も大事なファクターを知ってるか?」


部下 :
「最も大事なファクター?」


マネジャー :
「プロセスごとの必要期間だ。正しいプロセスを、正しい手順どおりに実施
しても、すぐに成果が出るわけじゃない。それなりの期間、実践してはじめ
て習慣化するようになるし、成果も出るようになる」


部下 :
「確かに……」


マネジャー :
「1回や2回、本を読んだだけ、研修を受けただけで、すぐに結果が出るも
のか。そう思い込んでいる奴は、本当に自分で結果を出した体験がないから
だ」


部下 :
「反論できません……」



……9月中にホームページ「予材管理オフィシャルサイト(仮)」を立ち上げ
る予定です。

そこには予材管理の詳しい導入プロセスを記述する予定です。ここに抜粋しま
すと――

- 製品ごとの市場ポテンシャル分析
- 1人当たりの平均予材保持件数の設定
- ターゲット予材単価の設定
- 条件文(1)の設定
- 条件文(2)の設定
- ターゲット予材単価の設定
- 予材ポテンシャル分析シートの作成
- セリングプロセスの「種まき」活動の棚卸し
- 「種まき」活動が予材ポテンシャルのある先を想定しているかを点検
- フィールドタイムの設定
- 平均滞在時間(目安)の設定
- 平均移動時間(目安)の設定
- 1日当たりの平均アプローチ件数の設定
- 1人当たりの予材資産保持件数の設定
- 「種まき」活動から流入する「水まき/ファン化先」リスト作成
- KPIインターバルの設定
- アプローチ中断/中止基準の設定
- KPIカウントシートの作成(予材ポテンシャルシートより)
- KPIカウントシートの運用
- 見込み・仕掛り・白地の定義設定
- KPIカウントシートとの予材入れ替え手順の設定
- 予材管理の運用手順の設定
- 予材管理シートの作成(KPIカウントシートより)
- 予材管理シートの運用

と、このようになります。

いずれにしても、何らかの結果を出すためには、3つの基本を押さえておくべ
きですよね。


■ どのような結果を出すときも、必要となる「3つの基本」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20150823-00048749/

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 【12点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

最近、何かを悟ったかのように、

「周囲が止まって見える」

と思うようになりました。

誰かと話をしたり、接したりしていると、やたらと、

「この人は止まっている」「動いているけれど、ものすごく遅い」「前回会っ
たときと驚くほど何も変わっていない」「前よりも発想が後退しているので
は?」「いつまでそこに留まっているのだろう」……

そんなことを思います。

以前なら、行動が遅すぎる相手にイラついたり、焦燥感を募らせたりすること
が多かったのですが、最近はサバサバしています。

相手に期待できるかどうかは、ある程度見極められるようになってきたと自負
していますので、これ以上執着してもしょうがない。

「次いこ、次」

という精神で、ドライな対応をするようになってきました。私は根っから「大
量行動」の人なのだろうな、と思います。

もちろん、家族や部下に対して、そのような対応をすることはありません。ク
ライアント企業にも、そんな気持ちを抱いたことはありません。

しかし、ありがたいことに知人は増え続けるいっぽうです。

「止まっている人」を振り返っている余裕がないほど、私は以前に増して走り
続けているので、サバサバする技術が磨かれるのは自然かなと思っています。

人に対して執着することが、本当に減ってきました。

自分で以下の記事を書いたとき、かなりストレスがなくなりました。ご参考ま
で。

■ストレスを溜めない「サバサバする技術」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20150812-00048403/

2015年8月20日

「センスのある日本語表現」を作るための名著【ホールパート法】

● 今回のテクニック:【ホールパート法(12)】

ホールパート法とは、最初に話の全体像、ポイントを(WHOLE)を相手に
伝え、それから話の枝葉、部分(PART)を説明する話し方。

相手の「頭」を整理させるうえで、とても簡単で効果的な技術。

「ポイントは2つある」
「ここで私が言いたいのは1点だけだ」

このように伝えてから、それぞれのタイトルを話す。

「効率化と、情報共有」
「お客様の声だ」

その後、タイトルに沿った話を展開させていく。報道番組でキャスター、コメ
ンテーターなどがよく活用しているので注意深く聞いてほしい。

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「課長、できました」


マネジャー :
「どれだ」


部下 :
「こういったキャッチコピーでいかがでしょうか」


マネジャー :
「『青く澄んだ空に、綿菓子のような白い雲が浮かぶ、そんな空を見にきま
せんか――』」


部下 :
「どうですか」


マネジャー :
「はあああ……」


部下 :
「イマイチですか」


マネジャー :
「前のほうが、まだ良かったじゃないか」


部下 :
「『9月になっても、青い空、白い雲、赤い夕焼けを見に来ませんか』――
のほうですか?」


マネジャー :
「ううううん……」


部下 :
「夏のシーズンが終わってからも当旅館へ来てもらうためには、もっと秋ら
しいキャッチコピーのほうがいいでしょうね」


マネジャー :
「そうじゃなくて……。もっと粋なレトリックを考えてくれよ」


部下 :
「レトリック……。比喩ですか」


マネジャー :
「君が作った表現は、どこかで聞いたことのある『修飾節』や、ありきたり
の『直喩』でごまかしている。心に響かないんだよ」


部下 :
「直喩? 直喩って何ですか?」


マネジャー :
「『まるで……のような』という表現が直喩だ。いっぽう隠喩は、比喩であ
ることを明示していない修辞法のこと」


部下 :
「修辞法……。どこかで勉強した記憶があります」


マネジャー :
「たとえば昨年のキャッチコピーを見てみる。『秋の空は母の顔。ずっと観
ていると照れ臭いけれど、柔らかい風が胸の中を満たしていく』」


部下 :
「おおおお」


マネジャー :
「どうだろう。受付の女性が考えたキャッチコピーだ」


部下 :
「いいんじゃないでしょうか。素敵です」


マネジャー :
「60点……ぐらいかな。『柔らかい風が胸の中を満たしていく』という表
現が、自分に酔っている感じだ」


部下 :
「そうですか? 厳しいですね」


マネジャー :
「自己陶酔でコピーを書くと、読み手を置き去りにする」


部下 :
「いやあ……。私はダメですね。とてもそんな表現はできません。センスが
ないですから」


マネジャー :
「フェイスブックで投稿しているだろう?」


部下 :
「はい。美味しいものを食べたりすると、写真をとってアップしますね。ツ
イッターにも」


マネジャー :
「君の記事を読んだけど、もう少し工夫があったほうがいいな」


部下 :
「やっぱりそうですか」


マネジャー :
「『美味しいチャーシューメンを食べた。特にチャーシューは肉厚で、食べ
ごたえがある』」


部下 :
「そうそう。いつもそんな感じです」


マネジャー :
「文章力をつけるために始めたんだろう? もっと考えて投稿しろよ」


部下 :
「そうは言っても、センスがないんです」


マネジャー :
「『センスがない』で片づけるな。センスや才能のせいにするのは甘えてる
証拠だよ」


部下 :
「す、すみません」


マネジャー :
「天才的なセンスは手に入れられないかもしれないが、知識に裏付けられた
センスなら手に入れられる」


部下 :
「知識に裏付けられたセンス! メチャクチャ興味があります」


マネジャー :
「レトリックには3つある。意味のレトリックと、形のレトリックと、構成
のレトリックの3つだ」


部下 :
「意味と、形と、構成……と」


マネジャー :
「そう。意味のレトリックというのは、直喩や隠喩のように意味の転換、調
節、迂回をしながら言い回しを変えることだ」


部下 :
「へえ……」


マネジャー :
「形のレトリックとは、文章の形に関するレトリックで、文章の順番を入れ
替えたり、省略したり、反復したりして言い回しを工夫する」


部下 :
「はい……」


マネジャー :
「構成のレトリックというのは、構成そのもので言い回しを工夫する。たと
え話や、引用など、他にもたくさんある」


部下 :
「凄いですね。レトリックでも、そんなにあるんですか」


マネジャー :
「もう一度繰り返す。レトリックには3つある。意味のレトリックと、形の
レトリックと、構成のレトリックの3つだ」


部下 :
「私も勉強したくなりました。知識を得ることで、もっと日本語のセンスが
よくなる気がします」


マネジャー :
「名著があるから紹介しよう」



……紋切型の文章ではなく、自分の個性を出したい。センスのある日本語表現
を体得したい、という人に、絶対にお勧めしたい名著がコチラ。

「日本語のレトリック」です。

修辞技法や単なる比喩表現の解説のみならず、どのようなテクニックで「巧み
な言いまわし」を創り出すことができるのか?

特にブログやフェイスブックやメルマガを書く人は、三省堂の「てにをは辞
典」とともに、手元に置いておきたい一冊です。


■「日本語のレトリック―文章表現の技法」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4005004180/mysterycon0c-22/ref=nosim

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 【39点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

前述した「てにをは辞典」は、本当に素晴らしい一冊で、文章を書く人なら、
必ず持っておいたほうがいいと思います。

どういう言葉の後ろに、どのような助詞がくっつかなければならないのか?
この基本的なことを知らないと、「報告書」「提案書」も正しく作ることがで
きません。

私自身も文章で反省することがとても多く、いろいろな方に指摘を受けながら
勉強しています。

あるとき、私のメルマガを読んでくれている方から、

「僭越ながら、横山さんの文章は『の』と『が』の使い方をもっと工夫したほ
うがよいと思います。よく……という文章を書いておられますが、……のほう
がスッキリとした文章になりますよ」

というご指摘を受けました。

非常に、ありがたいご指摘でした。

こういうときも、「てにをは辞典」がとても参考になります。

ひとつの指摘から、他にも文章表現でおかしいところはないだろうか、と探す
手掛かりが見つかるからです。

ブログやフェイスブック等で、いろいろな方の文章を目にします。ビジネス書
でもそうです。

しかし、随筆家や小説家は当然のことながら、コラムニストやエッセイストな
どの書く文章は違います。

「言葉の綾(あや)」が違う。リズムを崩さず、独特のフレーズを選択して、
読み手の心をひっかけ、「小さな傷」を残す。

万人受けの文章を書きたいとは思いませんが、最低限の文章のルール、技法は
知識として持っておかないといけませんね。

2015年8月17日

「天下草創」の人になる【アズ・イフ・フレーム】

● 今回のテクニック:【アズ・イフ・フレーム(20)】

アズ・イフ・フレームとは、「もし……だったとしたら、どのように……する
か」「もし……実現したら、どのような気持ちとなるか」等と質問をすること
により、相手がかけている色眼鏡(フレーム)をはずさせるテクニック。
(アウトフレーム)

相手の先入観/固定概念を打破するために有効な、魔法の言葉。

通常は、実現したい目標がかなっている「未来」までイメージの中で空間移動
し、そのシーンを十分に味わってもらってから、それまでの実現プロセスを語
ってもらう。そのことにより「ドツボ」にはまっているフレームから抜けやす
くなる。

ただ、言葉だけを使ってもうまくはいかない。

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「課長、いま戻りましたっ」


マネジャー :
「おゥ」


部下 :
「朝9時28分に会社を出て17件の訪問。そのうち新規は11件。クロー
ジングは3件です」


マネジャー :
「戻りは16時42分だな」


部下 :
「すぐに支度します。定時まであと1時間少々しかありません」


マネジャー :
「おゥ。絶対に残業はするな」


部下 :
「営業1課の動きはどうですか」


マネジャー :
「相変わらずだ」


部下 :
「相変わらず、だらだらパソコンの前に座ってますか」


マネジャー :
「営業1課の庶務に観察させてる。いわゆる俺たち2課のスパイ的な存在だ。
今日も午前中から会議。しかも2時間。昼飯食ってから出かける奴もチラホ
ラいる」


部下 :
「9月にまた2人増えるらしいですね」


マネジャー :
「1課はついに9人を超える。しかし2課は4人」


部下 :
「営業成績は2.5倍」


マネジャー :
「何度も言ってるが、今期は3倍だ」


部下 :
「わかりました」


マネジャー :
「しかも残業は絶対ゼロ」


部下 :
「1課は?」


マネジャー :
「ひとり当たり、月に平均43時間だ」


部下 :
「1課の若い子たちも、夜遅いですよね」


マネジャー :
「気の毒だが、1課に入った宿命だ」


部下 :
「課長、来期は?」


マネジャー :
「1課の4倍の結果を出す。メンバーは決して増やさない。一人当たりの時
間外労働は10時間以内におさめてもらう。そして月あたりの平均年休取得
日数は2日」


部下 :
「ありがとうございます」


マネジャー :
「短時間労働で、圧倒的な結果を出せ」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「来期が終わったら……」


部下 :
「わかってます」


マネジャー :
「この4人でクーデターだ」


部下 :
「はいっ」


マネジャー :
「営業1課と3課は関係ない。社長に直訴して社内ベンチャーを作る」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「社長、もしくは他の経営陣が、もし私たちの動きを力でねじ伏せようとす
るなら、外に出るしかない」


部下 :
「課長……」


マネジャー :
「挑戦、とは本来そのようなものだ。ぬるま湯に浸かった会社の常識観の上
で挑戦しても仕方がない」


部下 :
「はいっ」


マネジャー :
「想像してみろ、他社はどれぐらいのスピード感で仕事をしている? 大志
を抱いている若者たちが、どれぐらいの強い心構えでチャレンジしている
か。そのスケール感をイメージできるか?」


部下 :
「……」


マネジャー :
「君は38歳だと思うな。19歳だと思え。明るい未来しかなく、曇ること
のない空を頭に描け」


部下 :
「……はい」


マネジャー :
「ぬかるんだ沼に足を入れたまま立ち往生している現実から『さよなら』を
しろ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「俺たちには明るい未来しかない」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「だが、明るい未来しかない。成功することしか考えられない、と思っても
動けないときがある。成功への恐怖が体を強張らせるんだ」


部下 :
「成功への恐怖……」


マネジャー :
「成功への恐怖に打ち勝て。『天下草創』の人になれ」


部下 :
「天下、草創――!」


マネジャー :
「そうだ。天下をとり、新しい時代を切り開くんだ、俺たちは」


部下 :
「課長!」



……今回は時代劇風の「寸劇」となってしまいました。

源頼朝が自身の事業を「天下の草創」と呼んだことから、天下を掌握して新し
い事業の草創期を体現する、という意味であろうと思います。

仰々しい言葉ではありますが、このメルマガ名称と似ていることもあり、

「天下草創」

という響きを、私は気に入っています。


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 【42点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

皆さん、お盆休みはいかがでしたか。

私は、14日のみ休みでした。正直なところ、これと言って何もしていません。

16日(日)に、25年続けている「知的障がい者のボランティア活動」をし
たぐらいで、あとはお墓参りぐらいでしょうか。

のんびりしていたというか、ダラダラしていたというか。

家族4人で、3日連続、夜にトランプしたりして、なんとなく過ごしていまし
た。

ただ、「天下草創」の人になるための心の準備はしたかな、と思っています。

2015年8月14日

断られてからが勝負! 「戦略的交渉術」の事例【ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック】

● 今回のテクニック:【ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック(17)】

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとは、はじめに本当に頼みたい事柄よ
りもかなり負担の大きな依頼をし、一度断られてから本当に頼みたいことを伝
えるテクニック。

最初に提示した情報が頭に残り、その後の判断に影響を与えるアンカリング効
果の一部と考えてもよい。

依頼者が一端譲歩すると、ついつい相手も譲歩してしまうことを「譲歩の返報
性」と言うが、これを利用ししている。

※ 「フット・イン・ザ・ドアテクニック」の反意語。

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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「課長、世間はお盆休みですね」


マネジャー :
「そうだな。お盆休みだ」


部下 :
「世間の多くの人が休んでいるときに働いているのって、なんかいいです
ね」


マネジャー :
「自虐ネタか?」


部下 :
「本心でそう思ってるんです」


マネジャー :
「実は、私もそうなんだ」


部下 :
「あ、やっぱりそうですか」


マネジャー :
「電車も空いてるし」


部下 :
「空いてますね。寂しいぐらいに、空いてます」


マネジャー :
「昨日、夕方の6時半に電車に乗ったらガラガラだったよ。いつもなら、も
のすごいラッシュの時間帯なのに」


部下 :
「来週からは、そうはいかないですよね」


マネジャー :
「大型の商談が入ってる」


部下 :
「はい。来週だけでも4社の商談があります。けっこうハードですよ」


マネジャー :
「4つのうち、2つは最低ノルマだ」


部下 :
「『当たって砕けろ』の精神でやってきます」


マネジャー :
「2つは最低ノルマだと言っただろう。大量行動するときならともかく、あ
る程度のステージまで上がった商談に対しては戦略的にやれ」


部下 :
「戦略的にやれ、と言いますと」


マネジャー :
「戦略的交渉術を身につける」


部下 :
「応酬話法をトレーニングしたほうがいいですか」


マネジャー :
「今からでは遅い。たとえばA社には、どう提案するつもりだ」


部下 :
「予算が300万円だという話でしたので、めいっぱいギリギリ300万円
の見積りをぶつけます。本来なら400万近く必要な製品を300万円まで
値下げしたことを題材に」


マネジャー :
「A社へは1000万円にしろ。オプションを2つぐらいつけて見積りを作
り直し、提案しろ」


部下 :
「は?」


マネジャー :
「A社の部長はよく知っている」


部下 :
「だったら」


マネジャー :
「1000万だ。1000万で当たって、そして砕けろ」


部下 :
「さっきはダメだって、言ってたじゃないですか」


マネジャー :
「商談に対しては、言っていない。1000万の見積りは砕けていい」


部下 :
「……と、言いますと?」


マネジャー :
「『見せ球』だ。まずはボールゾーンへ逃げていくスローボールを投げ、そ
の後に『決め球』を投げろ」


部下 :
「『決め球』……」


マネジャー :
「最初に、必ず相手が断るような大胆な攻めをしろ。しかし、真剣にやれ。
本当に1000万の見積りがA社のためになる、と心を込めて攻めろ。ここ
で手を抜いたら、次の『決め球』の威力がなくなる」


部下 :
「なるほど……」


マネジャー :
「ドア・イン・ザフェイスだ」


部下 :
「有名なコミュニケーションテクニックですね。いろいろな本で紹介されて
ます」


マネジャー :
「断られてからが勝負だ」



……交渉力をつけるため「応酬話法」を覚えようとする人がいますが、意外と
難しいものです。それなりのトレーニングが必要ですし、記者会見ではないで
すから、「想定問答」を準備しても簡単にはできません。

どうしても交渉を有利に進めたい、という時であれば、もっと戦略的なコミュ
ニケーションが必要です。

応酬話法、切り返し方を知りたい方は、こちらのコラムを参考にしてください。

■ 断られても諦めるのは早い! 「反撃トーク」6つのポイント
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20150813-00048439/


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 【11点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

最近、私のフェイスブックの友達が4000人を超えました。

定期的に友達を減らしているのですが、「絶対達成社長の会」に参加する方と
友達になっているせいか、昨今、急増しています。

メルマガの読者は増えて欲しいのですが、フェイスブックの友達は、それほど
増やしたいと思っていません。

メルマガと異なり、どんなに友達が増えても、自分の投稿を目にする人の数は
友達数と比例して増えないからです。

1年以上、交流がないなと私が判断した方は、友達を解除するかもしれません
ので、もしそうなっていたら、また申請してください。

もちろん、メッセージを1度でもくれた方が解除対象になることはありません
ので、友達申請はガンガンしてください。メッセージもお願いいたします。

横山のフェイスブック →
https://www.facebook.com/nyattx

セミナーやコラムの記事、動画は、メルマガよりフェイスブックのほうを優先
してアップしています。

2015年8月10日

「年収100億円」をイメージングできるのか?【Iメッセージ】

● 今回のテクニック:【Iメッセージ(16)】

Iメッセージ(アイメッセージ)とは、「私」を主語にして相手の行動を促す
メッセージ。相手が行動することによって「私」がどう感じるのかを言葉で表
現することにより、相手が自主性を失わず承認に結びつく。コーチングの基本
テクニックであり、会話の中にさりげなく織り込むのがコツ。

反対にYOUメッセージ(ユーメッセージ)とは、「あなた」を主語にするメ
ッセージ。例えば「早くやりなさい」「報告・連絡・相談をしっかりしろ」
「きっちりやるように」などである。「私」と「あなた」との繋がりが断絶さ
れているので、相手に抵抗が生まれ、反発が生まれやすい。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「知ってますか、課長。世界で最も稼いだ俳優って誰か?」


マネジャー :
「え、誰だろう……。ハリウッドスターか?」


部下 :
「そうです」


マネジャー :
「スティーブ・マックイーンか」


部下 :
「え! スティーブ・マックイーンって……30年ぐらい前に亡くなれてま
すよ」


マネジャー :
「ポール・ニューマンか?」


部下 :
「ポール・ニューマンも亡くなれています。『タワーリングインフェルノ』
のファンだったんですか?」


マネジャー :
「それなら……。ロバート・レッドフォード?」


部下 :
「違います。自分の好きな俳優を言ってるでしょう?」


マネジャー :
「だったらトム・クルーズか?」


部下 :
「惜しい! トム・クルーズは6位だそうです。だいたい50億円だそうで
すよ」


マネジャー :
「ご、50おくえんっ?」


部下 :
「はい。1年で50億円です。それで6位……」


マネジャー :
「凄いな。凄い世界だな、映画俳優の世界っていうのは」


部下 :
「はい。じゃあ、1位は誰でしょう?」


マネジャー :
「わかんないよ! このメルマガを読んでいる読者も、もういい加減、うん
ざりしてるはずだ」


部下 :
「いつも長期休み中のメルマガは、軽い内容を書いてるんですよ、横山さん
は」


マネジャー :
「いいから早く教えろ。横山さんの事情は関係がない」


部下 :
「ロバート・ダウニー・Jrです。収入はだいたい100億円」


マネジャー :
「だうにーじゅにあ? 知らないな……」


部下 :
「『アイアンマン』の主役ですよ。『アベンジャーズ』とかが大ヒットして
るんです」


マネジャー :
「わからん。全然知らない。ま、そうは言っても100億円というのはスゴ
イな」


部下 :
「しかも3年連続1位らしいです」


マネジャー :
「凄すぎて、なんだかわからない。当社の年間売上が40億ぐらいなんだか
ら、想像できないよ」


部下 :
「課長は100億円あったら、何に使いますか?」


マネジャー :
「え」


部下 :
「100億円があったら何に使いますか? 豪遊ですか? 豪邸を建てます
か? 豪華客船で世界一周ですか? それとも豪快に自家用ジェットでも買
いますか?」


マネジャー :
「わざとらしく『豪(ごう)』『豪(ごう)』『豪(ごう)』『豪(ご
う)』って言うなよ。そんな豪勢にやってどうするんだよ」


部下 :
「だって100億円ですよ、100億円……。夢が広がるじゃないです
か?」


マネジャー :
「本当か?」


部下 :
「えええ」


マネジャー :
「お前、本当に夢が広がるか?」


部下 :
「どうしたんですか、急に?」


マネジャー :
「いやいや、本気で聞いてんだよ。上っ面な話をしててもしょーがねーだ
ろ」


部下 :
「100億円あったら、いろんな夢が叶いますよ」


マネジャー :
「だからァ、具体的に言えよ。お前だったら何をやるんだ?」


部下 :
「私だったら、クルーザーでも買いますね。南の島に別荘を買って、そこに
個人のクルーザーを停泊させ、毎晩パーティです」


マネジャー :
「誰を呼ぶんだ? 俺か?」


部下 :
「え? いや、課長が来てくれるなら、もちろん呼びます」


マネジャー :
「そんなところへ行く金も時間もないよ。誰とパーティをするんだよ」


部下 :
「そんなに突っ込まないでくださいよ。たとえばの話じゃないですか」


マネジャー :
「そうだな。でも、1000万、2000万の話なら、何となくイメージで
きるけど、100億円だと、まったく想像がつかない」


部下 :
「そう言われると、そうですが……」


マネジャー :
「なんかワクワクしないんだよ」


部下 :
「えええええ。そうですか? 100億円が手に入ると思ったらワクワクす
るでしょう!」


マネジャー :
「そうかなァ」


部下 :
「ワクワクしない人なんて、この世にいないと思いますよ」


マネジャー :
「俺は、この会社を40億円から100億円の売上に伸ばす、って考えたほ
うがワクワクするね」


部下 :
「……」


マネジャー :
「庶民だから、そう思うんだろうけど、俺の正直な感想だ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「たぶん、そのダウニーさんも、いきなり100億円を手にしたわけじゃな
いんだろう? 徐々に収入が増えていったはずだ」


部下 :
「そ、そうでしょう」


マネジャー :
「俺たちみたいなのが100億円を思い浮かべても、シラケるんだよ。そん
な大金のことをイメージしようとしても緊張して、ワクワクどころじゃな
い」


部下 :
「……」


マネジャー :
「俺は昔から好きでバンドをやってるけど、突然、元オアシスのノエル・ギ
ャラガーと一緒に住めるって言われても、どうしたらいいかわからない」


部下 :
「はァ……」


マネジャー :
「ノエルにサインは欲しいけど、一緒に住みたくはない。緊張して、どうし
たらいいかわからない」


部下 :
「そりゃあ」


マネジャー :
「でも、楽器屋の店長とだったら、一緒に住みたいと思うね。ギターについ
て夜通し語り合える。ワクワクするね」


部下 :
「わが社を100億円にする、ですか。今の2.5倍ですね」


マネジャー :
「5年前に1度だけ50億円を超えたんだが、そのまま右肩下がりだ。去年、
ついに40億まで落ち込んだ」


部下 :
「それをもう一回、50億まで戻し、さらにそこから倍の売上にする、とい
うことですか」


マネジャー :
「ワクワクしないか?」


部下 :
「ちょっと、ワクワクする気が……します」


マネジャー :
「100億円まで売上が伸びたとき、社長はどんな顔するかな?」


部下 :
「感無量、って感じじゃないですかね」


マネジャー :
「じゃあ、お前はどんな感情を持つ?」


部下 :
「私、ですか」


マネジャー :
「そう」


部下 :
「私も……『感無量』な気分になると思います」


マネジャー :
「ダウニーさんのように100億円の年収が手に入っても、同じように『感
無量』となるか?」


部下 :
「それは……ならない、でしょうね」


マネジャー :
「そうだなァ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「俺はお前に、『感無量』だと思ってもらえるような目標を持ってもらえる
と、すごく嬉しい」


部下 :
「はい……」


マネジャー :
「お前が100億円の年収を手にするより、俺は嬉しいよ」


部下 :
「わかりました。心底、ワクワクする目標を持ちます」



……荒唐無稽な目標を立ててもよいですが、それをイメージすることで心底ワ
クワクできるのであれば、いいと思います。

「絶対達成する決断力のつけ方」に書いたように、五感をフル活用してイメー
ジングできればいいのです。

しかし多くの人は、想像する行為から逃避します。

「実現しないようなことを詳しく夢想しても、虚しいだけ」

と考えるからです。

「不可能な目標」より「困難な目標」を目指しましょう。


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 【29点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

8月4日に、大阪でも「絶対達成社長の会」がスタート。

東京、名古屋、大阪で同時開催し、ネット中継する「モンスター朝会」が今年
の11月から始まります。

https://www.facebook.com/PAG.Presidents

現時点では、東名阪で開催していますが、今後は北海道から沖縄まで、日本全
国で展開していく予定です。

オフィシャルサイト製作もまだ追いつかないほどのスピードで、進化していま
す。(現時点ではFBページしかありません。それでも参加者は口コミで急増
中)

「経営者」でなくとも参加できますので、興味のある方は早朝から刺激的な朝
を過ごしてみませんか。

今、この「絶対達成社長の会」に参加されている方は、ほとんど「イノベー
ター」だと思います。

「アーリーアダプター」も「アーリーマジョリティ」も、参加するかもしれま
せんが、徐々にその「空気」に違和感を覚えて、遠ざかっていくことでしょう。

組織人ならともかく、経営者、もしくは起業家を目指すのであれば、納得しな
いと動けないか? 他にどういう人が参加しているか確認してからでないと動
けないか? 「インスピレーション」に頼って衝動的に動けないか?

ここが問われていると私は思います。

東京で1月にスタートしたこの「絶達会」に、いま定着している人は、紛れも
なくイノベーターであり、イノベーションを起こすことができる気概と情熱に
溢れています。

そういう人たちと触れ合ってみませんか。

皆さんの参加をお待ちしています。

(※「絶対達成社長の会」は、5月より、一般社団法人 絶対達成社長の会が
運営母体となっており、アタックスセールスアソシエイツの事業とは切り離し
ています)

2015年8月6日

「チームビルディング」に不可欠なものとは?【無言クロージング】

● 今回のテクニック:【無言クロージング(12)】

クロージングを最も強力にしたい場合は、「無言」を貫くことである。

相手の要望・ニーズに沿った解決策/提案をしても、なかなか相手が決められ
ないときがある。理屈ではなく、踏ん切りがつかないケース。

ダブルバインドを活用して二者択一を迫ってもいいが、敢えて言葉を発せずに
待つという手もある。

人間は普通、「間」を嫌う。しかしその「間」を恐れずに無言を貫く相手から
は強烈なプレッシャーを感じるものである。無言が最強クロージング技術。し
かし難易度はかなり高い。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「課長、本当に転職されるんですか?」


マネジャー :
「ああ。君にも世話になった。ありがとう」


部下 :
「世話になった? 私は課長の世話なんかした覚えないですよ」


マネジャー :
「まァ、そうかもしれないが」


部下 :
「そういう社交辞令はやめてください。そういう態度だから、チームが一つ
になれなかったんじゃないですか」


マネジャー :
「相変わらず、君はハッキリ言うな……。はは」


部下 :
「それにしても、課長とこうやって面と向かって話をするの、5月の面談以
来です」


マネジャー :
「そうか?」


部下 :
「席が近いのに、あんまり話をしたことないですね」


マネジャー :
「そうだな。どうしてだろうな」


部下 :
「『気合い』が足りないからでしょ」


マネジャー :
「えっ、気合い?」


部下 :
「そうですよ。課長なんだから、『どうだ、調子は?』『最近、暑いな』と
か声をかけてくれればいいじゃないですか」


マネジャー :
「まァ、そうかもしれないけど、君だっていつも忙しそうにしてるじゃない
か。私から頻繁に声をかけられたら迷惑だろう?」


部下 :
「え?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「本当に、そう思ってるんですか?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「だって、さっき言ったように、5月からほとんど口聞いてないんですよ。
そんなの言い訳でしょう? なんで『頻繁に声かけたら迷惑だろう』なんて
言うんですか」


マネジャー :
「ま、そりゃ、あの、だな……」


部下 :
「課長がそうやって言い訳ばかりしてるから、チームがまとまらなかったん
です」


マネジャー :
「そ、そうだ。ま、その、……私のすべて責任だ。それを痛感している」


部下 :
「は?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「何が、どういう責任なんですか? 『すべて俺の責任だ』で片づけるリー
ダーって、すごく薄っぺらい感じがします」


マネジャー :
「く……」


部下 :
「根性が足りないんですよ、課長」


マネジャー :
「……」


部下 :
「そんなんで、他の会社に行って、やっていけるんですか?」


マネジャー :
「大きなお世話だ。君には関係がない」


部下 :
「関係がないことに口を挟むことができないなら、マスコミなんて必要ない
です」


マネジャー :
「……コノ野郎」


部下 :
「スキルも才能も必要なかったはずです。『キチンとやれ』『決めたことは
やれ』『今日やるべきことは今日やれ』と、言うだけだったはずです。にも
かかわらず、それを課長はしなかった」


マネジャー :
「……」


部下 :
「だから、みんなやらなかった。だからチームはバラバラになった。だから
9人いたメンバーも今は5人になった。だからリーダーである課長が責任を
とって退職するはめになった。そういうことでしょう?」


マネジャー :
「君に、課長の苦労がわかってたまるか……」


部下 :
「課長に、気合いと根性が足りなかっただけです。部下にひとこと言うだけ
なのに、それができない。ただ、それだけだった」


マネジャー :
「……」


部下 :
「たった、それだけのことができなかっただけです。そのできなかったこと
の積み重ねで、チームは崩壊したんです」


マネジャー :
「……」


部下 :
「そうでしょ? 気合が足りなかったんでしょ?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「そうだ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「もう会社を辞めるんだから、プライドも何もない。ハッキリ言う」


部下 :
「……」


マネジャー :
「スキルでも、才能でもない。私に気合いが足りなかった。部下が、怖かっ
た……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「お前に、俺の気持ちなんて、わからない……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……いや、そう、言うのも……。言い訳か」


部下 :
「そうです」


マネジャー :
「……」


部下 :
「課長、お疲れ様でした」


マネジャー :
「……」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……俺って」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……すごく、シンプルなことで、悩んでたんだな」


部下 :
「そうかも、しれませんね」


マネジャー :
「気合い、か」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「そうだな、リーダーシップって、気合いと根性、だよな」


部下 :
「気合いと根性だけではダメでしょうが、気合い根性は不可欠です」


マネジャー :
「……最後に、イヤな役回りを買って出てくれて、ありがとう」


部下 :
「私だって、課長にこんなこと言うのを、イヤですよ。人として、やっちゃ
いけないと思ってます」


マネジャー :
「……」


部下 :
「でも……。気合いで言いました」


マネジャー :
「……それが、君の思いやり、なんだな。人を思いやるためには、やっぱり
気合いが必要なんだな……」



……「チームビルディング」とは、メンバーが個々の能力を最大限発揮し、一
丸となって目標達成する組織作りを言います。

気合いが入りすぎるのもいけませんが、昨今、テクニックに走り過ぎて、気合
いが足りないリーダーが増えているのも事実です。

まともに部下と向き合おうとしない上司が多すぎる、ということです。

一度や二度、ノウハウを聞いても、リーダーの自己変革は起こりません。5回
のプログラムを通じて「真のリーダー」へ脱皮しませんか?

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 【43点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

私が小学生のころ、夏休みは楽しみでしたが、夏休み明けが本当に嫌いでした。

飲んだくれの父親は、春だろうが夏だろうが秋だろうが冬だろうが、まったく
関係なく、休日は朝から家で酒を飲み、テレビを観ているような人でした。

当然、長い夏休みの期間、家族で旅行へ行くことなどありませんから、友だち
との

「夏休み、どこ行った?」

の会話が苦痛でした。

休み明けの友だちはみんな、海や山へ行って日焼けしているので、私も少しは
日焼けしないとカッコ悪いと思い、

誰にも見つからないような、田んぼのあぜ道に3時間も4時間も膝を抱えて座
り、汗だくで自分の顔を焼いた記憶があります。

「おお! 横山も焼けてんなァ~」

と言われるのを期待しての、行為でした。

幼いころの夏休みに、楽しい思いではゼロです。

そんな夏休みの時期に、私はたくさん仕事を抱えています。多くの人に必要と
されているかもしれない、と思える事実に、私はいま、とても感謝しています。

2015年8月3日

相互コミュニケーションで一番大切なのは「トラップ」【PREP法】

● 今回のテクニック:【PREP法(9)】

PREP法(プレップ法)とは、自身の主張を相手に伝えやすくする話法、文
章術のこと。

以下のような流れで話をすることである。非常に簡単だ。

主張(Point)→ 理由(Reason)→ 具体例(Example)→ 主張(Point)。

はじめと終わりに「主張」または「結論」を持ってくることが秘訣である。

例としては、

「私はこの仕事が好きだ。なぜなら遣り甲斐があるからである。1ヶ月に1回
はお客様から感謝の手紙がもらえるし、先日などは私の手を握ってまで『あり
がとう』と言ってくれるお客様がいた。だから私はこの仕事が好きだ」

「インパクト×回数」が大事。主張はとにかく繰り返すことだ。


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● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「マネジャー、観ましたか? ユーチューブ」


マネジャー :
「おお、観た!」


部下 :
「神でしょう?」


マネジャー :
「神だ。本当に凄い! サッカーを知らない私でも、本当に、神業だと思っ
た」


部下 :
「メッシもクリスティアーノ・ロナウドもいいですが、やっぱりサッカーの
神は彼だ、と私は信じています」


マネジャー :
「あのユーチューブを観たら、納得させられた。衝撃的だった」


部下 :
「マネジャーも、理解してくれましたか」


マネジャー :
「私なんかサッカーの素人だから、どうしてもメッシとかロナウドみたいに
ゴールをたくさん決める選手が凄いと思ってしまう」


部下 :
「そうですよね。でも、やっぱりジダンですよ。ジネディーヌ・ジダン!」


マネジャー :
「素人の私が観ていても、あの足技には感動した」


部下 :
「ジダンの凄さは『トラップ』です。何と言っても『トラップ』! どんな
変なボールが来ても、サッカーボールを体の一部のように扱ってしまうので
す」


マネジャー :
「どんな変なボールが来ても、か……」


部下 :
「ドリブル・パス・トラップ、どれを観ても、最高のパフォーマンスをして
くれました、ジダンは」


マネジャー :
「なるほど。それは相互コミュニケーションみたいだな」


部下 :
「相互コミュニケーション?」


マネジャー :
「そう。ドリブルするかのように話を展開し、そして相手に質問したり、意
見を聞いたりしてパスをするだろう?」


部下 :
「ああ」


マネジャー :
「ちゃんと相手がトラップできるようなパスを送ることが重要だ」


部下 :
「なるほど……。うまいこと言いますね」


マネジャー :
「パスを受けるほうも、変なパスが来ても、巧みな技術を使ってトラップを
すればいい。君が愛してやまないジダンのように、だ。そうでないと、ミス
コミュニケーションが発生するからだ」


部下 :
「正しくコミュニケーションをするには、お互い、パスもトラップも上手で
ないといけませんね」


マネジャー :
「そうなんだ。特に君が言っていた『トラップ』は本当に大事だ」


部下 :
「サッカーだけでなく、コミュニケーションでも『トラップ』ですか」


マネジャー :
「なぜなら、相手にこちらの主張や提案が本当に届いているかどうかわから
ないじゃないか。たとえば先日も、B主任に『来期の予算について意見を出
してくれ』と言ったのに、まったく返事が来ない。2週間経ってから尋ねて
みたら、『私の意見を出すんですか?』と質問してくるじゃないか」


部下 :
「ほう……」


マネジャー :
「会議中にみんなの前で言ったので、B主任は自分の足元にボールが来てい
ると思わず、私のパスをスルーしてしまったんだ。私が出したパスをトラッ
プしていない」


部下 :
「なるほど」


マネジャー :
「だから、正しいコミュニケーションをするには『トラップ』が本当に大事
だ」


部下 :
「サッカーをやっていた私には、とてもわかりやすい比喩です」


マネジャー :
「ところで本部長からメールが来てただろう? あの件はどうなった?」


部下 :
「え?」


マネジャー :
「組織風土改革プロジェクトの件だよ。あれは君に向けてのメールだったじ
ゃないか」


部下 :
「えっ! 私に……? しかしですね、あの本部長のメールではわかりませ
んよ。私に向けたメールだったなんて……」


マネジャー :
「ジダンを敬愛している割には、トラップがヘタすぎるぞ! どんな変な
ボールでも、巧みな技術でマイボールにしたまえ」



……高度情報化時代になり「一方通行」のコミュニケーションが増えすぎまし
た。そのため、相手が正しくトラップしているかどうかを常に見定める必要が
あります。

このメルマガでも同じことですよね。ここに書いたことを、正しく読者のみな
さんにトラップされているかどうか、私はいつも確認したいと思っています。

さて、この「ドリブル」「パス」「トラップ」という独特の表現を教えてくれ
たのは、下記の書籍です。

コミュニケーションを「ゲーム感覚」で実践するという発想が、とても興味深
いです。装丁がビジネスパーソン向けではありませんが、非常に参考になる本
で、ベストセラーとなった理由もうなずけます。


■「なぜ、この人と話をすると楽になるのか」吉田尚記著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4778314336/mysterycon0c-22/ref=nosim

(※明日、号外メルマガで重要なコミュニケーションテクニックを紹介します。
お楽しみに!)


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 【23点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
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【編集後記】

いま私が所有している車は日産のミニバンです。

この車を買うまでは、妻の叔父さんから無料でいただいたメルセデスEクラス
(W124)に乗っていました。

購入後9年経っていた「W124」を譲り受け、修理に修理を重ねて3年乗り、
ついに11年目で動かなくなってしまいましたので、

今回の日産のミニバンも、新車で購入したとき、妻と「11年は乗ろうかな」
なんて冗談を言っていました。

そのミニバンも、ついに今年で9年。

私はそろそろ別の車に買い替えてもよいのでは? と思いはじめていたのです
が、機能的に何の問題もありません。

ベンツを所有していた頃は、壊れるたびに愛着を募らせたものですが、さすが
日本車。優等生すぎて、車の存在を忘れるほどです。

さて、ついに車検の時期が来たので、少し迷ったのですが、車検に出しました。

かかった費用は「25万円」。

さすがに9年も経つと、いろいろと部品交換などが発生します。しかし、これ
で後2年は必ず乗りつづけないといけません。

「25万円」もかけたのですから!

結局、この車も購入後11年で手放すことになるのでしょう。

また昔のように、アンティークなドイツ車に乗ってみたいと思ったりしますが、

週末に、地域や子ども会で「資源回収」や「運動会」などのイベント時の送迎
などで使いますから、ユーティリティ性の高い車でないといけません。

荷室が広く、狭い道でもスイスイ走る車がベストです。

見かけた人が立ち止まって眺めるような、前を走っていた車が道を譲ってくれ
るような、そんな車ではなく。

いずれにしても、あと2年で、次に乗る車を決めていこうと思っています。