2014年11月28日

どこまで「製品知識」があれば売れるか?【バンドワゴン効果】

● 今回のテクニック:【バンドワゴン効果(12)】

バンドワゴン効果とは、多数の支持を受ける物事のほうが受け入れやすくなる
こと。要するに「勝ち馬/時流に乗ろうとする」心理のことである。

「さくら」を使うのは、このバンドワゴン効果を狙ったテクニックの一つとい
える。

ちなみに「バンドワゴン」とは祭りや行列の楽団車のことであり、パレードで
楽団車が通るとみんなが集まってくる。この現象からきた言葉である。

反対語は「スノッブ効果」。

【注意点】 効果的に使いたいときだけ活用すること。決して「他社もやって
いるから自社も追随しよう」という発想をしてはならない。正しい経営判断の
ためには、正しいデータに基づいた判断が不可欠である。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「100社のお客様に対してアンケートを実施したところ、86%のお客様
が、当社の商材を正しく認知していなかった。これは大きな問題だと受け止
めている」


部下 :
「そうですよね……。86%か」


マネジャー :
「たとえば君は、当社の商材をどう説明しているんだ」


部下 :
「当社の商材……ですか? 当社はステンレスやアルミ素材を、お客様の
ニーズに合わせて加工し販売するメーカーです。……こんな感じですか」


マネジャー :
「は?」


部下 :
「え」


マネジャー :
「ふざけてるのか」


部下 :
「えっ」


マネジャー :
「キチンと話せよ。そんな言い方じゃあ、20分前に入社したスタッフでも
話せるだろう。君はこの会社で何年営業をやってるんだ」


部下 :
「4年です……」


マネジャー :
「年間250日、働いているとすると、4年間で1000日だぞ。1000
日間も働いているのに、『当社はステンレスやアルミ素材を、お客様のニー
ズに合わせて加工し販売するメーカーです』としか言えんのか?」


部下 :
「もちろん、いろいろと話すことはできますが、それは相手に合わせてアレ
ンジしていますから」


マネジャー :
「普遍的な営業トークを言ってみろ」


部下 :
「普遍的って、言われても……」


マネジャー :
「レーザー加工の話はしているのか?」


部下 :
「ああ、レーザー加工の話ですか。もちろんしています」


マネジャー :
「じゃあ、なぜ私に指摘される前に言えなかった?」


部下 :
「え……」


マネジャー :
「常に意識していないからだろう? 私たちにとってレーザー加工は当たり
前すぎることで、あえて営業トークに盛り込む必要がないと考えていない
か」


部下 :
「そりゃあ……そうかもしれません。お客様から質問されたら、いくらでも
答えられますが」


マネジャー :
「その姿勢が大問題だ。私たちには当たり前でも、お客様が当たり前だと感
じていないことは多々ある。顧客アンケートの結果、当社がレーザー加工を
用いていることを知ってるお客様は38%。そしてレーザー加工の特徴を正
しく知っているお客様は12%しかなかった」


部下 :
「えっ……!」


マネジャー :
「大きな問題だろう」


部下 :
「……」


マネジャー :
「私たちにとっては常識的すぎることなんだよ。しかしお客様はそんな常識
的なことなど認知していない」


部下 :
「ホームページとかパンフレットには、細かく記載していますよね」


マネジャー :
「冗談じゃない。お客様がイチイチそういうものをチェックして、自ら把握
しようとするか? どういう神経して営業してきたんだ」


部下 :
「確かに……」


マネジャー :
「レーザーの特徴は、切断幅が小さく、金属に対しての熱影響が少ないので、
ヒズミやユガミが少なくなる。素材を自由な形状に加工できることと、滑ら
かな切断面が得られる」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「はい、じゃないよ。お客様も共通認識してもらわないと、売れるものも売
れない。加工速度が速いこと、多品種少量生産にも適していることなどの論
拠を、正確に伝えられているか、ということだ」


部下 :
「言ってるつもりだったんですが……」


マネジャー :
「さらに、このレーザー加工によって、どのような実績があるか。そして当
社の加工技術が専門機関にどれほど評価されているのか、伝えているか」


部下 :
「それも、伝えているつもりですが……。アンケートでは、全然だったとい
うことですか」


マネジャー :
「その通り。お客様には、まったく伝わっていない」


部下 :
「当社の加工技術って、競合他社もやっていることです。正直なところ、差
別化できるようなことでもないので、それをアピールしても意味がないと思
ってしまうんですよね」


マネジャー :
「そういう先入観が、売れない空気を作っている」


部下 :
「売れない空気……」


マネジャー :
「他社と比べて差別化できているかどうかなんて、お客様が気にすると思っ
ているのか? 本当にそう思っているか?」


部下 :
「いや、その」


マネジャー :
「基幹システムを入れ替えたが、そのシステム開発をしてくれたのは、6人
しかいない小さな会社だ」


部下 :
「6人の会社ですか」


マネジャー :
「その6人しかいない小さな会社が、差別化されたシステムを構築してくれ
るかというと、そうではないし、別段、システム構築費用が安かったわけで
もない。でもそこに任せたいと、管理部長が言ったんだ。それがナゼかわか
るか?」


部下 :
「それがナゼか……って……。わかりません……」


マネジャー :
「管理部長がそこに任せたいという気持ちになった、ただ、それだけだ」


部下 :
「え……????」


マネジャー :
「管理部長が、ただ『その気』になっただけ、なんだよ」


部下 :
「『その気』……?」


マネジャー :
「お客様を『その気』にさせることが営業の仕事だろう? そうじゃないの
か」


部下 :
「……」


マネジャー :
「我々にとって当たり前だと思っていることでも、お客様には当たり前のよ
うには思われていないというのであれば、それを正しく仔細に伝えることが
重要だ。差別化されているかどうかなんて関係がない。他社との比較など関
係がない。そうだだろう? お客様と、当社との話だ。違うのか?」


部下 :
「……」


マネジャー :
「なぜこの商材がお客様のためになるのか。その情報をすべて相手に伝えた
まえ。漏れることなく、持っている知識をすべて伝えるんだ。何度も何度も
言うんだ。他社の商材なんて関係がない。少しばかり競合より見劣りした提
案であろうが、それらと比較するかどうかはお客様次第だ」


部下 :
「そ、そうですよね」


マネジャー :
「レーザー加工は、レーザーの持つ光エネルギーを活用し、一点に集束、直
接照射させることで切断幅が小さくなり、比較的自由に加工できること。加
工速度がスピーディになること等、詳しく話せ。不必要な裏事情まで、すべ
て伝えろ。そうすることで、お客様は君はプロだと認めてくれる」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「他社より少なくとも、当社の実績を熱く語れ。これは『社会的証明の原
理』という心理現象を生み出す。統計データもホームページに載っているの
だから、これも活用しろ。お客様の業界にとって、なぜ当社の商材サービス
がシェアを伸ばしているかを数字で示せ。たとえ相手が知っていても、繰り
返して伝えるんだ。そうすることで、お客様は君をプロだと認めてくれる」


部下 :
「わ、わかりました」


マネジャー :
「君は4年も働いてるんだぞ。1000日間も働いているんだ。プロだろ
う? プロの営業だから給料をもらってるんだ。お客様をその気にさせるぐ
らいの知識を持て。わかったか」


部下 :
「は、はい」


マネジャー :
「期待してるんだ」


部下 :
「ものすごく、熱いですね。今日は、なんか……」


マネジャー :
「君を『その気』にさせるためだ」



……現場に入って営業コンサルティングをしていると、営業や販売員が、驚く
ほど「商材」を詳しく話せないことがわかります。

残念なほど、話すことができません。

質問すると「それぐらいは知っています」と答えるのですが、それならお客様
には伝えているか、というと、そうでもない。

「製品知識」を「第1の知識」「第2の知識」に分解し、

「第1の知識」では、「ミクロ情報」と「マクロ情報」を正確に覚える必要が
あります。「第2の知識」は、体験による3つの理解をキチンと伝える必要が
あります。

これらの知識で「売れる空気」を作っていきます。

売れない理由を「商品」のせいにするのは、もうやめましょう!

いよいよ来週、新刊「空気でお客様を動かす」が発売されます。ご期待くださ
い。

■「空気でお客様を動かす」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894516454/mysterycon0c-22/ref=nosim


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【51点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

最近、自分のメルマガに点数をつけているのですが、これはあくまでも自分の
「お気に入り度」であり、「完成度」ではありません。

目安は、

・70点……半年に1回あるかどうか
・80点……1年に1回あるかどうか
・90点……5年に1回あるかどうか
・100点……このメルマガを出し続けて1回あるかどうか

です。

なので、50~60点でも、意外と気に入っている内容です。

伝えたいメッセージを伝えるだけのメルマガだと「0点」ですね。遊び心がな
いので。

2014年11月25日

「ぐだぐだ雑談」ができることが信頼のバロメーター【ホールパート法】

● 今回のテクニック:【ホールパート法(11)】

ホールパート法とは、最初に話の全体像、ポイントを(WHOLE)を相手に
伝え、それから話の枝葉、部分(PART)を説明する話し方。

相手の「頭」を整理させるうえで、とても簡単で効果的な技術。

「ポイントは2つある」
「ここで私が言いたいのは1点だけだ」

このように伝えてから、それぞれのタイトルを話す。

「効率化と、情報共有」
「お客様の声だ」

その後、タイトルに沿った話を展開させていく。報道番組でキャスター、コメ
ンテーターなどがよく活用しているので注意深く聞いてほしい。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「君、ちょっと尋ねたいことがある」


部下 :
「はい。課長、何でしょうか」


マネジャー :
「君はプロ野球をけっこう観るだろう?」


部下 :
「はい。シーズン中は、録画してでも観戦しますね」


マネジャー :
「選手がバッターボックスに入る時、登場曲ってあるじゃないか」


部下 :
「ああ、選手のテーマソングですね。たとえばジャイアンツの阿部選手は
アース・ウィンド・アンド・ファイアーの『september』で入場してきます。
かつて清原選手が長淵剛の『とんぼ』で登場してくるのが有名でした」


マネジャー :
「そうそう。それで、もし君がプロ野球選手だったら、どの曲をテーマソン
グに選ぶ?」


部下 :
「えっ!」


マネジャー :
「雑談だよ、単なる雑談。テキトーに答えてくれればいい」


部下 :
「テキトーでも、悩みますね……。これから『打つぞっ!』という気持ちが
入る曲がいいですよね」


マネジャー :
「そうだな、やっぱり」


部下 :
「私はけっこうB'zを聴くので、『ZERO』でしょうか」


マネジャー :
「『ZERO』かァ。なるほど、あのイントロのギターリフで、君は登場し
てくるわけだ」


部下 :
「ま、まァ……そうですね。正直、あのイントロで登場して、三振したらめ
っちゃカッコ悪そうですが」


マネジャー :
「確かに、めちゃくちゃカッコ悪い。はははは」


部下 :
「課長だったら何にしますか?」


マネジャー :
「そうだなァ。私は昔、よく聴いたガンズ・アンド・ローゼズがいいな」


部下 :
「ガンズですか! ガンズときましたか……。やっぱり『welcome to the ju
ngle』ですか?」


マネジャー :
「いや、『Sweet Child O' Mine』だな」


部下 :
「えええええ。『スウィート・チャイルド・オブ・マイン』? あのイント
ロで入ってくるんですか? あの曲で入場してキャッチャーフライとか打ち
上げたら、最低ですね」


マネジャー :
「ははは。確かにそうだな」


部下 :
「いやァ、ホント、最低ですよ。はははは」


マネジャー :
「ところで」


部下 :
「はい?」


マネジャー :
「これぐらい意味のない、グダグダな雑談ができるお客様って、君には何人
いる?」


部下 :
「え。どうしたんですか、突然?」


マネジャー :
「今の会話、グダグダだろ? まるで意味がない」


部下 :
「確かに……。就業時間内でしていいのか、と思えるほどグダグダな雑談で
した」


マネジャー :
「これぐらいの雑談ができるお客様は何人いる?」


部下 :
「うーーん……」


マネジャー :
「グダグダの雑談ができるためには、ポイントが3つある。1つ目は相手と
深い信頼関係がすでに構築されていること。2つ目は相手の趣味とか好みと
かを良く知っていること。3つ目は相手と雑談できる心と時間の余裕がある
ことだ」


部下 :
「そ、そうですよね……。3人、いや……2人でしょうか。意外と少ないで
すね」


マネジャー :
「私は13人いる」


部下 :
「13人!」


マネジャー :
「さっき数えてみたよ」


部下 :
「それだけ課長に心を許せるお客様がいるってことですね」


マネジャー :
「お客様だけでなく、社内にもグダグダな雑談できる仲間を増やしてくれ」


部下 :
「わかりました」



……本当にどうでもいい雑談ができるお客様を、どれぐらい持つか、によって
営業成績は変わります。

「私はそういうキャラじゃない」と言っていると、見えない壁を作ってしまう
ことになるので、

くだらない話を積極的に繰り出す習慣を身につけたいですね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【42点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

5年ぶりぐらいでしょうか。

先週木曜日から、かなりヒドイ風邪をひいてしまい、この連休中、ほとんど家
の外に出ませんでした。

21日が社内旅行、23日が母の誕生日。24日が娘の誕生日……と、いろい
ろイベントがありましたが、すべてキャンセル。

8歳になる娘が、ケーキでなくてドーナッツが食べたいというので、かろうじ
て手作りのドーナッツは作りました。

薄力粉とベーキングパウダー、キビ砂糖、卵などを使い……。

ずっと家で臥せっていたので、コラムを立て続けにアップしました。ご参考ま
で。

http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/

2014年11月17日

ホームページやメルマガの効果がドンドン落ちる原因【社会的手抜き】

● 今回のテクニック:【社会的手抜き(3)】

社会的手抜きとは、集団心理のひとつ。集団の構成員が増えれば増えるほど、
無意識のうちに「手抜き」をしてしまうこと。

「社会的怠惰」「傍観者効果」とも呼ばれる。

会議や商談など、人が増えれば増えるほど意見やアイデアが出づらくなるのは、
「社会手抜き」という集団心理が影響していると覚えておこう。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「今回、ホームページのリニューアルにかかる費用は、こちらになります」


マネジャー :
「850万円?」


部下 :
「はい。サイトリニューアルのみならず、SEO対策などを継続的に支援し
てもらうと、それぐらいのコストになるようです。3社、見積もりをとって
一番信頼性の高いところを選びました」


マネジャー :
「……」


部下 :
「そのWEB製作会社の会社案内はこちらで……」


マネジャー :
「いいよ、そんなことは」


部下 :
「え」


マネジャー :
「本当にホームページをリニューアルする必要があるのか?」


部下 :
「部長、これは営業部からずっと催促されてきたことです。企画室としても、
いろいろと調査し、この時期にリニューアルすることが妥当だと判断しまし
た」


マネジャー :
「この時期が妥当? 時期が関係あるのか?」


部下 :
「当社のホームページは5年前に全面刷新しています。もうずいぶん古くな
ってるんです」


マネジャー :
「社用車じゃないんだ。古いからといって、ホームページを刷新する論拠と
なるのか? ロジカルシンキングの勉強をしたまえ」


部下 :
「もちろん古いからだけで刷新するわけではありません」


マネジャー :
「ホームページの資料請求の件数が落ちている。これが論拠だろう?」


部下 :
「はい。3年前の資料請求の件数が138件、2年前が89件、今年が43
件と、急激に落ちています。ホームページの内容は企画室で随時メンテナン
スをしていますが、それだけでは限界なのです」


マネジャー :
「メルマガもやっていたな?」


部下 :
「はい。月に2通、企画室からメルマガを発行しています。登録件数が40
00名からずっと横ばいで、その効果も落ちてきています」


マネジャー :
「そのせいで先日のイベントの集客も激減した、と言っていた」


部下 :
「そうなんです。3年前は盛況だったのに、とりわけメルマガの力は落ちて
きています」


マネジャー :
「さっきの資料請求の件だが、資料請求をしてきたお客様への一次フォロー
スピードと件数、そのフォロー継続状況を把握しているか?」


部下 :
「え。……一次フォロースピードに件数?」


マネジャー :
「ホームページを見て資料請求をしてきたお客様へ、どれぐらいのスピード
で初動フォローしているか、だ。そしてフォローの件数だよ」


部下 :
「ええと。それは営業部がやることで、企画室は把握していませんが……」


マネジャー :
「一次フォローは企画室で受けて、その後、営業部へまわすオペレーション
になっている。1年半前からこのルールで運用しているはずだ」


部下 :
「そうでしたか……。一度確認しておきます」


マネジャー :
「一度確認しておきます、か。君は企画室の室長なのに、まるで評論家のよ
うな言い分だな」


部下 :
「申し訳ありません。私は半年前に室長になったばかりで、まだ十分に引き
継ぎができていないんでしょう。私の力不足です」


マネジャー :
「イベントの集客が減っている、という話だったが、イベントの集客のため
の活動のうち、ホームページやメルマガがどれぐらい集客に寄与していたん
だ」


部下 :
「え……。そりゃあ、ほとんどホームページやメルマガによって集客される
のではないのですか?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「違うのでしょうか。申し訳ありません。営業部の課長にもヒアリングした
のですが、全員そのように言っていたものですから……」


マネジャー :
「企画室の今期の目標を言えるか?」


部下 :
「今期の目標ですか? ええと、すぐには出てきませんが、ある程度は把握
しています」


マネジャー :
「……」


部下 :
「申し訳ありません。半年前に室長になったばかりで、いろいろとわからな
いことばかりで」


マネジャー :
「私が管理部の部長になったのも、半年前だよ」


部下 :
「あ、そういえば、そうでしたね……ハハ」


マネジャー :
「笑いごとではない。自分の組織の目標さえ言えないから、『感度』が鈍く
なっていくんだ。君は営業部の課長と話をしていても話は噛み合うだろう」


部下 :
「そ、そうですね。私も以前、営業部の課長をしていましたから」


マネジャー :
「違う。お互い『感度』が低いからだ」


部下 :
「え……!」


マネジャー :
「営業部の部長とはウマが合わない。違うか?」


部下 :
「それは、課長時代から、そうでして……」


マネジャー :
「営業部の部長は『感度』が高いからだ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「ホームページで資料請求があったとき、以前は営業部がすぐに対応してい
たが、2年前に企画室ができてからその作業が移管された。最初のうちは初
動スピードが速かったが、だんだん遅くなり、最近は全然やっていない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「イベントの集客もそうだ。昔は営業部が率先して電話がけをしたものだが、
今はホームページやメルマガに頼り切っている。受け身になり『感度』が低
くなったからだ」


部下 :
「そう、いえば……」


マネジャー :
「『社会的手抜き』という現象だ。人が増えたり、部署が新設されると、無
意識のうちに手を抜いてしまう。よほど意識をしないと、組織の空気は緩ん
でくるぞ」


部下 :
「も、申し訳ありません」


マネジャー :
「来年1月から企画室を営業部と統合する。ホームページのリニューアルは
全員の『感度』がアップしてからだ」



……広告やチラシ、ホームページやメルマガといった「言語データ」に頼って
いると、どうしても「受け身」になります。

「受け身」の姿勢だと「感度」が鈍くなり、「感度」が鈍くなると「認知力」
が落ちます。そして人の話を正しく「認知」できなくなります。

「言語データ」に依存していても、効果は落ちていくばかりです。その理由を
コラムで解説しました。


■ キャッチコピーは、なぜ効果がなくなってくるのか? 3つのポイント
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20141116-00040749/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【48点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

最近、本当に、つくづく思います。

「言語データ」だけで勝負していると、徐々に効果がなくなっていく、という
ことを。

広告代理店も焦っています。

どんな大きな企業でも、広告やDM、メルマガ、ホームページの力が落ちてい
るのです。コラムにも書いた『刺激馴化』です。

「情報過多」の時代となり、多くの人が刺激に鈍感となってきました。

12月6日に発売される新刊「空気でお客様を動かす」で、キャッチコピーや
セールストークという「言語データ」に依存せず、

どのように「空気」を作ってお客様を行動伝染させるか、を書きました。

私の書籍の中で、唯一、あまり「耳の痛い」ことが書いていない内容となりま
した。

2014年11月13日

最後は「ベラの法則」を信じるしかない【ピア・プレッシャー】

● 今回のテクニック:【ピア・プレッシャー(12)】

ピア・プレッシャーとは、人間は通常、同じ組織内の仲間に認められたい、疎
外感を味わいたくないと考え、仲間のあいだで自分がどのように見られている
かを気にする傾向がある。

そのせいで、仲間や社会と同じ考えでなければならないという圧力(プレッシ
ャー)を常日頃から感じているものだ。

これをピア・プレッシャーと言う。

特に「和」を尊ぶ日本人に対しては、このピア・プレッシャーは強力と言えよ
う。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


営業マンA :
「部長、1月のイベントの予算はどうですか」


マネジャー :
「ああ、300万円は確保した」


営業マンA :
「300万円? ……1000万を確保してくださいとお伝えしたじゃないで
すか」


マネジャー :
「わかってる。君の言い分はわかってるが、なかなか難しいんだよ」


営業マンA :
「今度のイベントは、新規のお客様を開拓するうえで絶好のチャンスなんです。
そのために、夏からずっと営業4人で電話フォローを続けてきました。代理店
にだって説明会をしていますし、中途半端にやるわけにはいきませんよ」


マネジャー :
「300万円内でやれ、という話だ」


営業マンA :
「これまでに何度もご説明しています。本来、2000万円かかるところを、
業者を説得して1000万円まで切り詰めたんです。300万円では、ほとん
ど何もできません。ほぼすべての代理店に、ブースを出すスペースも与えられ
ません」


マネジャー :
「そこを何とかしてくれ、と社長は言っているんだ」


営業マンA :
「2ヶ月も前から企画書を渡して説明してきたじゃないですか。そこを何とか
してくれって……」


マネジャー :
「社長の性格を知ってるだろう? あの人が無理と言ったら、無理なんだよ。
300万円が限界だ」


営業マンA :
「300万円だなんて……。何もできません」


マネジャー :
「何もできないって、お前」


営業マンB :
「私も無理だと思います、部長」


マネジャー :
「おいおい、お前ら」


営業マンC :
「300万円ではイベントそのものができません。ローリングストーンズのコ
ンサートを、首都郊外の小規模ホールでやれと言われているようなものです」


営業マンA :
「今さらですが、イベントをなくすことを代理店に告知したほうがいいと思い
ます」


営業マンB :
「確かに」


マネジャー :
「おいおい、意固地になるな」


営業マンB :
「部長、意固地になってるわけではありません」


マネジャー :
「金があればいいってもんじゃないだろう。頭を使ってやれる方法を考えろ…
…。これが社長の答えなんだ」


営業マンC :
「そういう社長だとわかっていたから、あれだけの企画書を作ったんです」


マネジャー :
「発想の転換をして、イベントをせずに新規開拓をする方法を考えるか?」


営業マンA :
「いや……」


マネジャー :
「じゃあ、どうするんだ。明日の経営会議で確定するんだから、今からジタバ
タしてもしょうがないだろう」


営業マンA :
「発想の転換をするのは、明日の経営会議の後でもできます」


マネジャー :
「ああ?」


営業マンA :
「あきらめきれません」


営業マンB :
「そうです。これだけ各所に根回しし、いろいろな代理店に協力してもらい、
お客様とともに準備してきたのに、今さら引くことはできません」


マネジャー :
「しかし」


営業マンC :
「社長のスケジュールをチェックすると、今日までシンガポールで、明朝、成
田に到着すると聞いています」


マネジャー :
「お前……」


営業マンC :
「私、出迎えます」


マネジャー :
「はあ?」


営業マンA :
「出迎えか……」


営業マンC :
「最後まであきらめません」


マネジャー :
「ちょっと、お前」


営業マンB :
「俺も行くよ」


マネジャー :
「ええええ」


営業マンA :
「よし、俺も行く。課長にも連絡してみよう。朝4時に日暮里に集合するん
だ」


マネジャー :
「おいおい」


営業マンC :
「早朝に4人も出迎えがあったら社長も喜ぶでしょう。そこに賭けます」


マネジャー :
「まったく」


営業マンC :
「最後まで、やってみないことにはわからないですよ」


マネジャー :
「It ain't over till it's over. ……だろ」


営業マンC :
「え?」


マネジャー :
「ベラの法則だよ。有名なメジャーリーグの監督が言った言葉だ。すべて終わ
るまで結果はわからないって」


営業マンC :
「へええ」


営業マンA :
「ベラの法則、ですか」


マネジャー :
「日本でも、『下駄を履くまではわからない』という言葉がある」


営業マンA :
「はい」


マネジャー :
「俺は会社の前のスターバックスに陣取っているよ。社長は帰国すると、出社
する前に必ずスタバに寄るんだ。朝の7時から」


営業マンA :
「部長……」


マネジャー :
「試合が終わるまであきらめちゃダメだな。俺も本音では悔しいんだ。お前ら
がどれだけ準備してきたのか、知ってるから」



……「ベラの法則」とは、ニューヨーク・メッツ時代のヨギ・ベラ監督が、

シーズン半ばまで首位と9.5ゲーム離されていたとき、ある記者から「今
シーズンの優勝はあきらめたのですか?」と質問されて、返事したのが、

 It ain't over till it's over.

……の一言。

実際、その年はメッツが最終的に盛り返して地区優勝をするのです。

何事も、すべて終わるまでは、わからないですよね。私もいろいろな商談に関
わっていますが、あきらめたらそこで試合終了です。(スラムダンクの名言)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【31点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

12月頭に、フォレスト出版から新刊が出ます。

タイトルは、「空気でお客様を動かす」です。

「営業」という立場でも「お客様」という立場でも読める内容となっています。

同調性レベルによって、お客様を「自燃客」「可燃客」「不燃客」と分解し、

 ①自燃(じねん)客……空気に触れるとすぐ「その気」になるお客様。
 ②可燃(かねん)客……空気に触れ続けたり、空気を組み合わせることで、
 「その気」になるお客様。
 ③不燃(ふねん)客……空気に影響されづらく、経済合理性に基づいて意思
 決定するお客様。

お客様を動かす空気を「世間の空気」「集団の空気」「個人の空気」と分解し、

営業のスタイルを「能動販売」「受動販売」と分解し、

ニーズの更新パターンを「ニーズの発生」「ニーズの消滅」と分解し、

お客様にティーチングすべき知識を「第一の知識」「第二の知識」と分解し、

「第一の知識」はディテールの「ミクロ情報」、統計学の「マクロ情報」と分
解し、

「第二の知識」は「1.スタートする前の葛藤」「2.スタートした後に現れ
た想定外の問題/それを乗り越えた工夫」「3.終わった後の(何かを達成し
た後の)幸福感」と分解し、

それらを、お客様の属性に合わせて、どのタイミングで、どのような空気を作
るのかを本書でレクチャーしています。

特に組織営業の方は、キーパーソンが「不燃客」だったとき、どのような手順
で「外堀」を埋めていくか、参考にしてもらいたいと思います。

お客様を動かす「空気」とは、「同調圧力によって断れなくする空気」とは異
なり、

本来ニーズがなかったにもかかわらず、ある空気に感化されて、お客様が気持
ちよく購入の意思決定をしてしまう――その空気を扱っています。

誰にでもある現象を科学的に実証し、「売る側」にとってどのように再現させ
るかを解説しました。

また具体的な販売時期などは、ご連絡します。12月頭に、発売予定です。

2014年11月10日

「柔軟性がある」とは、どういうことか?【好意の返報性】

● 今回のテクニック:【好意の返報性(12)】

好意の返報性とは、人は好意を受けられると、それを返したくなるという習性
のことで、ミラーリング効果ともいう。

相手とコミュニケーションをする際も、好意をもって接するのと、そうでない
のとでは相手の反応も異なる。特に信頼関係(ラポール)が崩れてきたときに
は、「きっと……に違いない」と思い込み、決め付けたような悪意ある物言い
をしてしまうものである。

ニューロロジカルレベルの概念を意識し、どんな相手であろうと、その「アイ
デンティティ」や「価値観」には好意を持ち(承認し)、相手のとった「行
動」にこそフィードバックしたいものだ。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「千葉の工場長から連絡があり、工場の稼働状況を踏まえたうえで商品の発
注タイミングを指示しろと言ってきました」


マネジャー :
「何?」


部下 :
「年末が近づき、お客様からの引き合いが増えているのですが、今年は例年
以上に盛況です。工場の稼働状況に合わせるのではなく、営業の声を聞いて
もらいたいと思います」


マネジャー :
「生産が追い付かないと言いたいのか?」


部下 :
「そのようです」


マネジャー :
「うーん……」


部下 :
「先ほどお話したとおり、私としては状況が好転している今、一気にライバ
ル会社に差をつけるべきです。工場に無理を言いましょう」


マネジャー :
「君が言うとおり、年末商戦でライバル会社に負けるわけにはいかない。行
くときは行かなければならない。君のそういう気持ちの強いところを、私は
とても気に入っている」


部下 :
「ありがとうございます。なら、千葉の工場長に言ってもらえませんか」


マネジャー :
「千葉の工場長か、彼は本当に融通がきかないからな」


部下 :
「これまで、いっつも工場の言い分に営業が合わせてきたんですよ。こうい
うときこそ、工場に頑張ってもらわないと」


マネジャー :
「君のその強い気持ちはとてもいい。他の営業に見習わせたいよ」


部下 :
「あ、ありがとうございます」


マネジャー :
「しかし、冷静にならないと、論理思考が衰える。君はちょっと感情的にな
って柔軟性をなくしている気がする」


部下 :
「どういうことですか?」


マネジャー :
「気持ちが強いのはいい。本当に私は君のそういうところが好きだ。しかし、
こういうときこそロジカルに考える習慣を身につけてくれ」


部下 :
「私だってロジカルに考えてるつもりですよ」


マネジャー :
「年末商戦に勝つべきだ。だからこそ工場に無理を言って生産してもらう必
要がある。この論拠と結論は、筋が通っている。しかし、抜けや漏れがない
か?」


部下 :
「抜け?」


マネジャー :
「工場は千葉だけじゃない。新潟と山梨、愛知にもある。稼働状況を考え、
私は愛知の工場長と話し合いをもちたいと思ってる」


部下 :
「ちょっと待ってください。私はそれこそ筋が通らないと思いますよ。いつ
も無理を言って聞いてくれるのが愛知の工場長じゃないですか」


マネジャー :
「稼働状況を見ると、年末にかけて工場のラインに余裕があるのは愛知の工
場なんだ。冷静にならないと、論理的に物事を考えられなくなる」


部下 :
「……」


マネジャー :
「気持ちが強いことはとても良いことだ。私は君のそういうところが好き
だ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「もっと冷静に、そして論理的に考えてくれ。論理性が担保できてはじめて、
柔軟性が生まれるんだから」


部下 :
「わかりました」


マネジャー :
「しかし来年2月から愛知の工場はリフォームもあって、稼働率が一気に悪
くなる。そのときこそ千葉にフル回転してもらおう。それまでは柔軟に対応
したい」



……「柔軟性がある」ということは、

1)論理的に正しい結論は他にある場合でも、
2)状況に応じて別の結論を選択できる度量がある

ということだと思います。

しかし、そのためには、論理的に正しい結論を導き出すスキルが必要です。

論理的に正しい、ということは、「論拠」と「結論」が一貫して繋がっている、
筋が通っているということ。

やはり基本スキルとしての「ロジカルシンキング」は不可欠ですね。この基本
スキルがないと、感情に振り回されてしまうからです。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【18点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

ロジカルシンキングを学ぶうえで外せないのが、照屋華子氏、岡田恵子氏共著
の『ロジカル・シンキング』ですが、

それよりも、さらに実践的で、応用度が高いと思われるのが、

高田貴久氏の『ロジカル・プレゼンテーション』です。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234439/mysterycon0c-22/ref=nosim

「プレゼンテーション」とタイトルに書かれていますが、完全に「論理思考」
を身につけるうえでの、重要な「縦横の論理」を、これでもか、というぐらい
に深く解説してあり、とても参考になります。

当社アタックスグループにおいても、全社員の必読の書となっています。

もう10年以上も前の書籍で、多くの人がすでにお持ちかもしれませんが、
「再現性」のある結果を出すために、これは絶対に押さえておきたいです。

私は、何度でも読み返します。

2014年11月6日

「動かぬ証拠」という最大の武器【スノッブ効果】

● 今回のテクニック:【スノッブ効果(12)】

スノッブ効果とは、他者と同調したくないという心理作用が働き、敢えて他人
が所有しないものを欲しがったり、他人とは別の行動をしたりすること。

もともとは、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減る消費現象のこと
を指している。

反対語はバンドワゴン効果。

部下とのコミュニケーションに応用するのであれば、プライドが高く、協調性
の低い相手に使うと効果が望める。ノーセットなどと組み合わせてもよい。

(協調性の高い相手にはバンドワゴン効果を使うことをお勧めする)


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「全国の15支店の調査が終わった。調査結果はご覧のとおり」


部下 :
「北関東支店、横浜支店、静岡支店、広島支店の4つが低いポイントです
ね」


マネジャー :
「そうだ。売上や利益といった業績のレベル、行動レベル、意識レベル……
いろいろな角度で組織診断してみたが、やっぱりこれら4つの支店が低かっ
た」


部下 :
「予想した通りだったんですか」


マネジャー :
「そうだよ。本部長もそう言っていた。2ヶ月もかけて調査したが、さほど
新しい発見はない」


部下 :
「へえ」


マネジャー :
「調査なんかする前からわかっていたんだ。苦労して実施した割に、この組
織診断が意味あったとは言えない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「誰もが言ってる。無駄なコストをかけてしまったと」


部下 :
「本当に、そうでしょうか?」


マネジャー :
「どういうことだ?」


部下 :
「それなりに意味があったんじゃないですか。私には、まるで無駄だったと
言い切ることはできません」


マネジャー :
「そうか……。確かに、さっき言った4支店は、以前から目をつけられてい
たが、結局、改善されないまま今にいたっている」


部下 :
「その通りです。本部長だって、及び腰だったじゃないですか。わかってい
たはずなのに」


マネジャー :
「あるコンサルタントが言っていた。仮説を立て、検証してみると、80%
以上が予想通りになる、と。しかし、その予想通りの検証結果にこそ意味が
ある」


部下 :
「どういうことですか?」


マネジャー :
「『動かぬ証拠』を手に入れた、と考えるべきだ、と」


部下 :
「その通り! そうですよ」


マネジャー :
「君もそう思うか」


部下 :
「コンサルタントなんてロクな奴がいないと思っていましたが、意外といい
こと言う人もいるじゃないですか」


マネジャー :
「口を慎め。相変わらず、だな」


部下 :
「今回の組織診断でハッキリしたわけです。その通り、『動かぬ証拠』です
よ。この4支店はしっかりと組織改革してもらわないといけません」


マネジャー :
「君はそう思うか。うちの幹部は、診断結果なんて意味がなかったと言って
ばかりいるが」


部下 :
「だからダメなんです、うちの会社は。手段を目的化している証拠です。
『動かぬ証拠』を得た以上は、改革を断行しないと」


マネジャー :
「そうかもしれん」


部下 :
「そうですよ。あの4支店には抜本的な革新が必要です」


マネジャー :
「わかった。実は社長命令で、組織改革プロジェクトを立ち上げることにな
った。プロジェクトリーダーは君が適任だ。ぜひやってくれたまえ」


部下 :
「え」


マネジャー :
「抜本的な改革を頼むぞ」


部下 :
「……私が?」


マネジャー :
「『動かぬ証拠』があるんだ。遠慮なくやってくれ」


部下 :
「……」



……仮説を立てて調査、検証をする場合、80%以上が「想定内」の結果とな
ります。

その結果に物足りないと思うのではなく、

「動かぬ証拠」を手に入れたと、受け止めてもらいたいと思います。

スタッフが謙虚に、問題意識を持つためには、正しい現状把握が重要です。

「あるべき姿」と「現状」とのギャップが「問題」ですから、「問題」を正し
く捉えることで「問題意識」の醸成がはかられます。

「問題意識を持て」と呼びかけても、意識は変わりませんし、危機感も持ちま
せん。

当アタックス・セールス・アソシエイツは、

グループ会社で歴史の長い、人事労務コンサルティング会社の「アタックス・
ヒューマン・コンサルティング」と連携し、

組織内の「空気」を正しくとらえる「組織風土診断」サービスを実施していま
す。

ご興味のある方はいつでもお問合せください。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【22点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

最近、またメラメラと燃えてきました。

業績はすこぶるよく、現状に甘んじてもいいのですが、現状に納得できない自
分もいます。

リスクを冒してチャレンジしたい。

そう思っていると、出会いがありますね。

そして、

リスクを冒せず、チャレンジできない人は、私には近づきたいと思わないでし
ょう。

常に新陳代謝です。

来年初頭から、経営者のみを集めたコミュニティを定期開催する予定です。

理屈ではなく、抑えきれない「衝動」を抱えている経営者たちが集まってくれ
たら、と思っています。

会社の規模は大きくても小さくてもかまいません。一人で事業を経営している
方でもかまいません。

「自燃人」経営者のみが集まる「場」を提供していきたいと考えています。

2014年11月4日

どうして会議資料に「グラフ」が不可欠なのか?【オープンエンドクエスチョン】

● 今回のテクニック:【オープンエンドクエスチョン(26)】

オープンエンドクエスチョンとは、イエス・バット法と同様にコミュニケーシ
ョンテクニックとしては代表的な手法。「4W2H」もしくは「5W1H」等
の疑問詞を駆使し、質問していくことで相手の心の中に潜む問題点や潜在的ニ
ーズを探り当てること。

「イエス/ノー」で答えられる質問は極力避けることが重要である。クローズ
ドクエスチョンとは反意語。

オープンクエスチョンはヒアリングの基本であるが、ペーシングなどの技術を
活用しながら質問を続けないと「尋問」のようになってしまいがちであり、注
意したい。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「君が作る会議資料を全面的に変えたい。1ヶ月の実績と、トピック、そし
て1ヶ月の反省が文章で書いてあるが、これではマネジメントサイクルを回
すことができない」


部下 :
「どうしたらいいかわからないんですよね」


マネジャー :
「そもそも、目標を達成させるために、いつまでに、何を、どのお客様に対
して、どのくらいの回数、どんな方法で行動をしていくのか、何も書かれて
いない」


部下 :
「まァ、そうですね……」


マネジャー :
「たとえばこのKさんが書いた資料を見ると」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「今月の実績は745万円。来月は812万円。トピックは特になし」


部下 :
「ええ」


マネジャー :
「一か月の反省は、『6月からスタートした新規開拓の取組みは今月も不十
分だった。業務効率が悪く残業が減らない。役割分担を見直したい。11月
から心機一転リスタートしたいが下半期の目標達成は難しい。やはり課せら
れた目標が業務の負荷と合っていないと思う』」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「すごい『反省』だな。自分の行動への反省ではなく、後半は愚痴になって
しまっている」


部下 :
「Kさんは会議でいつも愚痴ばかりこぼしてます」


マネジャー :
「この反省の文章は、今年の4月からほとんど変わっていない。コピー&
ペーストしてから微妙に表現を変えているだけだ」


部下 :
「まったくその通りです」


マネジャー :
「このKさんの新規開拓先は何社あり、1ヶ月で何件アプローチする予定な
んだ? 『今月も不十分だった』という表現では、目標と実績がどうなって
いるかがわからない」


部下 :
「そうですね……。Kさんには言ってるんですが、なかなか私の言っている
意図を理解してもらえないのです」


マネジャー :
「会議資料には必ずグラフを搭載しろ」


部下 :
「え! 唐突に、どうしたんですか」


マネジャー :
「視覚的に理解できるようにしてくれ、と言ってるんだ」


部下 :
「どのようにグラフを搭載したらよいでしょうか」


マネジャー :
「まず新規開拓先のポテンシャルを円グラフで表現してくれ。そして新規開
拓先へのアプロ―チ目標と実績を推移がわかるように、1年単位で棒グラフ
に」


部下 :
「円グラフと棒グラフ……」


マネジャー :
「年間目標と実績は折れ線グラフで表現してくれ。グラフが多すぎても、よ
くわからなくなる。いずれにしてもパッと見てわかるような資料にしてほし
い」


部下 :
「数字の羅列ではダメですか」


マネジャー :
「君は腕時計をしないのか?」


部下 :
「腕時計? 最近は携帯電話で時刻をチェックするようになったので……」


マネジャー :
「腕時計をしているビジネスパーソンほど、時間感覚が備わる。つまりテキ
パキと仕事ができるようになる、と聞いたことはないか?」


部下 :
「確かに、聞いたことはあります」


マネジャー :
「それも、デジタルではなく、アナログ時計でなければダメだ。コンビニに
行ってみたまえ。必ず長針と短針で表示するアナログ時計が壁にかかってあ
る」


部下 :
「……そういえば」


マネジャー :
「品出しで忙しいコンビニの店員が、ひと目で『時間量』を把握できるよう
にした工夫なんだよ。アナログ時計は」


部下 :
「その工夫のおかげで、コンビニの店員はテキパキ仕事ができるんですね」


マネジャー :
「数字の羅列だけを眺めていても、時間の差分を視覚的にとらえることがで
きない。つまり『時間量』を正しく受け止めることができない。だからグラ
フが必要なんだ」


部下 :
「Kさんの行動が、毎月毎月変わらないのもうなずけます」



……グラフをうまく活用することで、

いつまでに、何を、どのぐらいの回数、実行しているのか、すぐにわかるよう
になります。

感覚的にとらえられるようなマネジメント資料や情報システムを活用すること
が重要ですね。

12月の絶対達成セミナーのテーマは「営業マネジメントツール」です。

社内で使用している会議資料や業績管理資料を持参いただければ、個別でレク
チャーします。

ご興味のある方、ぜひお越しください。


■ 絶対達成する営業管理ツールの設計&予材管理概説
【東京 12/8】http://attax-sales.jp/seminar/1780.html
【大阪 12/12】http://attax-sales.jp/seminar/1782.html
【名古屋 12/18】http://attax-sales.jp/seminar/1784.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【17点】……本日のメルマガ本文に対する横山の「お気に入り度」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【編集後記】

7月から年間1000キロ、ラン&ウォークすることを、私は目標として掲げ
ています。

7月は諸事情があり、100キロの目標をいきなり60キロと、大幅未達でし
たが、

8月は120キロ目標を120キロ。

9月は100キロ目標を100キロ。

10月は90キロ目標を90キロ。

……と、ギリギリではありますが、一応、年間1000キロに向けて、何とか
やっていけている感じです。

私はスマホの「Run Keeper」というアプリを利用して走っていますが、このア
プリがとても秀逸です。

週にどれぐらい走ったのか? 距離や回数、そして目標まであと何キロ走らな
ければならないか、

円グラフや棒グラフで表示してくれます。

今週はサボったので、来週は巻き返さないといけない。出張のときにランニン
グの準備をしなければいけない。週末のボランティア活動の前に、最低でも8
キロはいかない……などと、行動計画の助けをしてくれます。

数字だけを見ていても、どのようにPDCAサイクルをまわしたらいいかわか
りづらいですから、

営業管理も、会議資料やSFAを、効果的に使うことが重要ですね。

ちなみに今月(11月)は、90キロを目標に頑張ります。絶対達成で!