2014年2月26日

ネクスト絶対達成「ターンオーバー戦略」とは?【イエスセット】

● 今回のテクニック:【イエスセット(18)】

イエスセットとは、相手(部下)が必ず「イエス」と答える質問を繰り返し、
「同意」を促す手法。

コミュニケーションをコントロールしやすくすることが目的である。「ハイ」
と手を挙げさせて催眠にかける「催眠商法」と原理は似ている。

打合せをはじめる冒頭に3、4回(2回程度では少ない)必ず相手が「はい」
もしくは「そうですね」と答える質問を繰り返し、本題に入ると効果的と言わ
れている。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「ソチオリンピック、終わっちゃったな」


部下 :
「そうですね。終わっちゃいましたね」


マネジャー :
「なんか、はやいな。こんなにすぐ終わるとは思わなかったな」


部下 :
「そうですね。アッという間でしたね」


マネジャー :
「こんなこと言ったらアレだけど、けっこう盛り上がったな」


部下 :
「いやァ〜。そうですよね。私も正直なところ、ここまで盛り上がるとは思
いませんでした」


マネジャー :
「スノーボードの競技とか、いろいろと新鮮な驚きがあったよ」


部下 :
「本当にそうです。すごく新鮮でしたね」


マネジャー :
「『新鮮』という言葉で思い出したけど、社長が新しい事業のアイデアを募
っているよね。『新鮮なアイデア』を募集とのこと」


部下 :
「はい。先日の朝礼でも話されていました」


マネジャー :
「商品というのは、絶対に売れるものを新たに開発することはできない。こ
れはわかるよね? どんなに消費者ニーズを調査しても、売れるときもあれ
ば売れないときもある」


部下 :
「ああ。確かに。そうですよね」


マネジャー :
「ヒット商品を100%予測することはできない。しかしヒットした商品を
後付けで『なぜ売れたのか』を評論する人はたくさんいる。だよね?」


部下 :
「まったくそうですね。売れた後で、なぜ売れたかという解説はいくらでも
できますから」


マネジャー :
「そうだよね。だから、すでに売れている商材、安定している事業に参入す
ればいいと思っているんだ。当社は、営業力で完全に差別化できているから
だ。そのほうが新鮮だろう?」


部下 :
「すでに安定している事業、ですか……。確かに、そうかもしれませんね」


マネジャー :
「逆転の発想だろう?」


部下 :
「鮮度が落ちている事業へあえて参入するというセンス、発想が新鮮です
ね」


マネジャー :
「だろ? ブルーオーシャン戦略の逆だ。誰も足を踏み入れていない真っ青
な海でビジネスをしたいと考えるなんて、理想郷を求めているようなもの
だ」


部下 :
「確かに。『自分探しの旅』に出ている人と同じですね」


マネジャー :
「成熟した事業へあえて参入する。なぜなら、安定した事業の上にあぐらを
かいている企業が多いからだ」


部下 :
「免疫力が低いので、私たちのような『闘う集団』が参入してくると……」


マネジャー :
「イチコロ」


部下 :
「新鮮ですね!」


マネジャー :
「オセロのように、市場をひっくり返していく」


部下 :
「ブルーオーシャン戦略ではなく、市場をひっくり返していく戦略ですね」


マネジャー :
「そのほうが市場が活性化し、結果的にお客様のためになる。市場にあぐら
をかいている企業はダメだ」


部下 :
「ひっくり返されるような会社にはなりたくないですね……」



……「超・行動 実践ガイド」で紹介した『マーケティング・リーダーシッ
プ・マネジメント』を発展させ、市場をひっくり返していく「ターンオーバー
戦略」。

日経ビジョナリー経営研究所とともに、この戦略理論を完成させることが、私
の当面の研究目標です。

この「ターンオーバー戦略」を見事に結実させ、目標の「絶対達成」どころか、
3年間で売上高「4.6倍」増にさせたのが、今回の日経ムックで紹介されて
いる「不動産SHOPナカジツ」様です。

愛知県岡崎市にある不動産会社で、「働きがいのある会社ランキング2013
年(250人未満の企業)」で堂々の6位にランクイン。

2014年は13位に下がりましたが、2年連続で上位ランクイン。

しかも1位は「グーグル」です。どれほどスゴイか、おわかりでしょう。「ト
ヨタカローラいわき」様の事例とともに、ご確認ください。


■「横山信弘の5枚のシートで営業目標を絶対達成」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822274411/mysterycon0c-22/ref=nosim

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

新刊の発売により、私の悲願だった「予材管理5つ道具」が発表されました。

こだわったのは表紙のロゴ。とにかく「営業」という文字を大きくしてもらい
たかったのです。

「5つ道具」を正しく使えば、営業に対して「どこに行ってるんだ?」「いま、
何を提案しているんだ?」「それで結果は出るのか?」などと質問する必要は
なくなります。

これが「超・行動 実践ガイド」で紹介した「マーケティング・リーダーシッ
プ・マネジメント」の基本概念です。

マーケティングセクションが主導権を握るマネジメント手法です。

新刊のメッセージで書いたとおり、次の私の目標は「絶対達成」ではなく、
「絶対達成企業」になった後、ひっくり返せる市場を見つけて拡大していくこ
とです。

しかも「不動産SHOPナカジツ」様のように、社員満足度もきわめて高い会
社にすること。

毎年のことですが、今年の春も「ナカジツ」様には講演へ行きます。若い人た
ちがすごく生き生きと働いていらっしゃいます。

「不動産事業」のイメージを完全にひっくり返す社風で、驚かされます。

今回の日経ムックは、大企業の事例ではなく、「トヨタカローラいわき」様や、
「不動産SHOPナカジツ」様のように、地域に根差した事例をあえて取り上
げてくださいました。

私の周辺には、こういう地域に根差した地力のある企業が集まってきます。

パワーをいただいております。

2014年2月25日

「仕組み」の重要度と、「売り込み」の重要度との関係

いよいよ明日、「横山信弘の5枚のシートで営業目標を絶対達成」が日経BP
社より発売されます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822274411/mysterycon0c-22/ref=nosim


種目が「雑誌」なので、


「この雑誌に、横山さんの記事が載っているんですか?」


という質問も受けますが、違います。これは私の書籍です。横山の6冊目の書
籍なのです。


これまで1年以上、メルマガを購読している方はご存知でしょうが、私は自分
の書籍販売になると、お祭り騒ぎ的にメルマガを出して【売り込み】をします。


この「売り込みメルマガ」に嫌気をさして、かなり多くの解約者が出るだろう
といつも想定するのですが、意外と多くはありません。


この「売り込みメルマガ」自体が面白いと言う人さえいて、過去に読者が増え
ることさえありました。


(明日のメルマガでどれぐらい読者が減っているか、右上のメルマガ発行部数
にご注目ください)


さて、今月は30万円近い「絶対達成トレーニングキット」の販売キャンペー
ンを実施しています。


これは当社が企画・製作・販売したものです。しかし明日発売される1500
円の書籍は、日経BP社と共同で企画し製作したもの。


編集者の方をはじめ、3名のデザイナー、そして販売部の方々と5か月間近く
も打合せを繰り返しながら作り上げたものです。


「もしよかったら買ってくださいね」


という、柔らかいニュアンスで告知するのは日経BP社の皆さんに失礼です。


たとえ大人数のメルマガ解約者が出ようとも、


「ぜひとも、ご購入いただきたい」「予材管理表だけの運営で手一杯? それ
でもご購入いただきたい」「予材管理など興味がない? それでもご購入いた
だきたい」「まだ大量行動が定着していない? それでもご購入いただきた
い」「営業でもない? それでもご購入いただきたい」「働いてもいない?
きっとタメになることがあります。ぜひとも、ご購入いただきたい」


と、お願いしたいと存じます。


1年に1回や2回のことです。行くときは行かないといけません。押すときは
押します。やるときはやります。売り込むときは売り込みます。お願いすると
きはお願いします。


今回の書籍のテーマは「行動の【方向】と【量】さえ合っていれば、営業スキ
ルに関係なく、目標は絶対達成する」というもの。


とはいえ……「最後の一押し」は必要です。


私も今日、明日、最後の一押しをやります。最後のお願いをします。


コンサルタントなのに売り込みをするだなんて、みっともない。もっとスマー
トに営業プロモーションをしたらいかがか。横山さんのブランド価値が下がる
のではないか、と仰る人がいます。


まったく気にしません。


なぜかというと、それは「スマート」ではなく「綺麗ごと」だからです。


実力があれば、何もしなくてもお客様はついてくる、みたいな「綺麗ごと」を
私はクライアントに言いません。


「綺麗ごと」を言い続けて、ご自身の目標が達成せず事業を継続できなくなっ
たコンサルタントを何人も見てきました。


私は「泥臭くいこう」とクライアントにアドバイスしています。ならば私だけ
恰好つけるなんて、おかしいのです。繰り返しますが、本書の製作にご尽力い
ただいた方々にとても失礼です。


絶対達成トレーニングキットは「約30万円」、本書は「1500円」です。
【約200分の1】の価格です。


ぜひ、ご購入いただきたい。



「予材管理5つ道具」のみならず、「顧客深耕開拓型の予材管理表」「案件
セールス型の予材管理表」「新規開拓用の予材管理表」のサンプルと解説もつ
いています。


また、WEB上で総計「300万PV」以上ものアクセスを誇った「ランキン
グ企画」


●部下が上司に「言ってはいけない言葉」ワースト10

●リアル・トップセールスの「名言10選」

●部下が上司に言ってはいけない「勘違いフレーズ」ワースト10

●「ポテンシャルのある部下」の言い訳ランキング10


や、横山流「メモの取り方」「LINE活用術」「社内SNS活用術」「タブ
レット端末の使い方」も掲載されています。


明日、2月26日発売です。


ぜひ、よろしくお願いいたします!


■「横山信弘の5枚のシートで営業目標を絶対達成」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822274411/mysterycon0c-22/ref=nosim


「予材管理5つ道具」については、こちらのコラムでご紹介しています。


● 目標を絶対達成させる営業シート「予材管理5つ道具」とは?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20131203-00030321/


どうぞよろしくお願いいたします。



以上

2014年2月23日

「予材管理」の反対の「探索管理」とは?【ハード・トゥ・ゲット・テクニック】

● 今回のテクニック:【ハード・トゥ・ゲット・テクニック(14)】

ハード・トゥ・ゲット・テクニックとは、「あなただけが手に入れられる」
「あなたしかできない」という選民意識を相手に植えつけ、こちらの思惑通り
の行動へ誘導させるコミュニケーション術である。

営業のモチベーションアップ、もしくは行動変革を促す場合には、「君がオン
リーワンの存在なんだ」と訴えかける必要がある。

どんなコミュニケーション術でもそうだが、特にハード・トゥ・ゲット・テク
ニックを実践する場合は話す側の「心」が必要だ。本気で「あなただけ」とい
う気持ちがないと伝わるはずがない。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「驚きました。今年の1月に、この会社に転職したのですが、この会社でも
『絶対達成』がキーワードなんですね。予材管理をしているんですか?」


マネジャー :
「そうだ。前の会社でも予材管理をしていたのか」


部下 :
「はい。大量行動がキーワードでした。みんな動き回ってましたが、そのせ
いで営業30人いて、5人が辞めました」


マネジャー :
「え! じゃあ、その辞めた5人のうちのひとりが、君か……」


部下 :
「そうですが、私は課長との人間関係で……悩んでいたのです。大量行動は
そんなにストレスではなかったんですが、課長が『結果を出せ、結果を出
せ』『絶対達成だ、絶対達成だ』と言ってうるさかったんで、辞めました」


マネジャー :
「そうか」


部下 :
「はい……」


マネジャー :
「その言葉を聞くだけで、イヤな気分になるか」


部下 :
「ま、まァ、そうですね……。実のところ昨夜、妻と話し合ったんですけど、
もう辞めようかと、思ってまして」


マネジャー :
「なに?」


部下 :
「申し訳ありません」


マネジャー :
「おいおい、どういうことだっ?」


部下 :
「絶対達成しろ、絶対達成しろ、と前の会社で言われ続けて、もう疲れまし
た」


マネジャー :
「うーん……。悪いけど、君が勤めていた前の会社は、何か勘違いをしてい
たんじゃないか? どういうマネジメント手法だったんだ」


部下 :
「どういうって……。目標の2倍の予材を書け、と予材管理表を渡されまし
た。2倍の予材なんてどこにあるかわからないと言うと、『いいから書け』
としか言われないのです」


マネジャー :
「前は、住宅営業だったね?」


部下 :
「はい。ですから、どうしようもなく……私の親戚や、友人の名前を書いて
2倍にしました」


マネジャー :
「ええっ!?」


部下 :
「そうしたら、課長から毎日のように会議室で詰められました。いつになっ
たら契約を持ってくるんだって。ですから私も仕方なく、友人や親せきのと
ころへ頭を下げてマンションを買ってくれと頼みに回りました」


マネジャー :
「ええっ? そんなことをしても売れないだろう」


部下 :
「はい。売れたのはたった3つだけです」


マネジャー :
「えっ! 売ったのか?」


部下 :
「そ、そりゃあ、売らないと……。それでも、全然足りなかったのです」


マネジャー :
「……」


部下 :
「売れても売れても『2倍の予材を仕込め』『2倍の予材を仕込め』そして
『絶対達成だ』『絶対達成だ』と言われ続けました」


マネジャー :
「マジか……。アドバイスは?」


部下 :
「アドバイス?」


マネジャー :
「君の上司からのアドバイスはなかったのか?」


部下 :
「そんなもの、まったくありませんでした」


マネジャー :
「何てこと」


部下 :
「休日に家にいると、課長から電話がかかってきて、『予材を2倍仕込
め』と、妻にまで言うんです」


マネジャー :
「何だって!?」


部下 :
「予材が仕込めないと、家に帰らせてももらえないんです。しかし予材管理
表に予材を書いたら最後、契約をとるまで追いかけられます」


マネジャー :
「……ええェェ」


部下 :
「辞めると言ったら、予材を書いてから辞めろ、予材が書けないなら辞めさ
せないって言われて」


マネジャー :
「じょ、冗談だろ? 完全にブラックじゃないか。絶対達成はそういう意味
じゃない」


部下 :
「そういう意味じゃないって……」


マネジャー :
「絶対達成とは、目標未達成リスクを回避するマネジメントだ。だから中長
期的な視点で、種をまき、水をまき続けること。リスク分散の発想だよ」


部下 :
「種まき、水まき……?」


マネジャー :
「たとえば100個の実を収穫したいと考えたら、200の花を咲かせなく
てはならない。これがいわゆる『2倍の予材』ということだ」


部下 :
「200の花……」


マネジャー :
「しかし、種をまいて花がすぐに咲くはずがない。だから短期思考に陥って
いる人はすぐに、花を探したがる。これを『探索管理』と呼ぶ」


部下 :
「『探索管理』?」


マネジャー :
「花を探し回っている営業を、マネジャーが管理するんだ。どちらも疲れ
る」


部下 :
「……」


マネジャー :
「君の前の会社がやっていたことは『予材管理』じゃなくて『探索管理』
だ」


部下 :
「それじゃあ……」


マネジャー :
「当社はどこに種をまき、どのようなタイミングで水をやり続けるか決めて
いる。だから、『予材を書け書け』なんて言わない」


部下 :
「詰めたりもしないんですか?」


マネジャー :
「市場ポテンシャルと比べて、じゅうぶんに予材ポテンシャルのあるお客様
をすでに選定済みだ。300社リストアップしているから、そこへ種をまき、
水をやってほしい」


部下 :
「それが……」


マネジャー :
「そう、それが、大量行動だ。『大量売り込み行動』ではない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「300社のうち、年間5社と新たな契約を結べば、だいたい安定的に数字
が計上される。既存顧客のフォローも必要だが、これは心配していない」


部下 :
「……」


マネジャー :
「よく考えればわかる。『業を営む』と書いて営業だ。営業が仕事を持って
くるのだから、営業はとっても重要な役割を担っている」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「それなのに、なぜ会社は営業個人にすべてを委ねるんだ?」


部下 :
「すべてを、委ねる……?」


マネジャー :
「どのお客様へ、どんな商品を、どんな価格帯で提案しているのか、営業
個人が決めているんだろう? それをマネジャーが質問しているんだ。『最
近はどこへ行って、何の提案をしているんだ?』ってね。おかしいと思わな
いか」


部下 :
「た、確かに……」


マネジャー :
「当社は、行く先どころか、行った先のどのキーパーソンにどれぐらいの回
数を会うべきかまで、『予材配線図』ですべて決めている」


部下 :
「予材配線……」


マネジャー :
「そう。実際の商談になったら個人の力も重要だが、そこまでは会社が責任
を持つ」


部下 :
「会社が責任を持ってくれるんですか?」


マネジャー :
「そう。だから『絶対達成』なんだよ。君は大量行動は苦にならないと言っ
た。それなら、絶対に大丈夫だ。君だからこそ『絶対達成』はできる」


部下 :
「私だから、絶対達成できるんですか……」


マネジャー :
「そう。ほとんどの営業は、まず大量行動そのものを嫌がるからね」



……営業個人が自分で「行く先」「商材」「価格」を決めて動き、その活動を
マネジャーが聞き出す管理手法を私は「探索管理」と呼んでいます。

商談を探し回る営業を管理する方法だからです。

そうではなく、もっとリスク分散する方法が「予材管理」なのです。

5つのシートで「予材管理」の精度を10倍以上アップさせるテクニックを、
ついに公開します。

私は個人的に、とても嬉しいです。ようやく再現性のある「予材管理」の仕組
みを広く紹介できます。

いよいよ2月26日(水)発売です!


■「横山信弘の5枚のシートで営業目標を絶対達成」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822274411/mysterycon0c-22/ref=nosim

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

「絶対達成する部下の育て方」で予材管理の考え方が世の中に紹介され、
「超・行動 実践ガイド」で2ミニッツ営業についても広まりました。

社内にいる営業を私が「パラサイト営業」と名付け、ツイスター型チームへ変
貌しようと唱えると、

多くの賛同者がセミナーなどに来てくださるようになりました。

先週の「日経ビジネス」でも『昭和な会社が強い』というテーマが大々的に取
り上げられています。

パソコンやスマホを捨てて、外回りを強化した会社が脚光を浴びる時代になり
つつあります。

しかし……

大量に外へ行けばいいってもんじゃないのです。

本当に、本当に、本当に、そう思います。

大量行動は、習慣化すれば疲れなくなります。

大量行動をしていて「疲れる」という人は、まだ無意識的有能になっていない
だけで、習慣化するまでの「回数」が足りないだけです。

しかし、

大量行動は習慣化しても、結果が出ないと疲れます。

虚しくなります。

あるとき、「横山さんのアプローチって、もはや宗教的だね」と、昔からの知
人に言われたことで、私のハートに火がつきました。

私たちのコンサルティング技法を知らずに、「バカのひとつ覚えで数ばかり回
らせている」とレッテルを張られたことに、表現できないような燃えるものを
感じたのです。

これがキッカケです。

正しい「セリングプロセス」にのっとって、予材資産を積み上げる仕組みを開
発する。

その仕組みがあることで、私たちがコンサルティングで関与しなくても「絶対
達成」の再現性が高まる。こう思ったからです。

「絶対達成する部下の育て方」が出版されたときのような船出のときが迫って
きています。

「予材管理5つ道具」の発表まで、あと2日です。

2014年2月21日

勘違いのほとんどは「選択的認知」が引き起こしている【ラベリング効果】

● 今回のテクニック:【ラベリング効果(8)】

ラベリング効果とは、人、物、事象……などを簡易的な言語で表現することで、
その物事に「レッテル」を貼ることである。

ワンフレーズでレッテルを貼り、その表現を繰り返すことにより、その物事へ
の印象に対するバイアスがかかってくることをラベリング効果という。

インプリンティング(刷り込み)効果とも似ている。

たとえ事実と多少異なったとしても、ラベリングをすることにより、相手はそ
の通りの人間へと近づいていく。

コミュニケーションを円滑にするために使用する場合、必ず肯定的なラベリン
グをすること。相手に対する否定的なラベリングは決してすべきではない。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「それにしても景気が悪いですね。アベノミクスなんて、全然うまくいって
ないじゃないですか」


マネジャー :
「景気が悪い?」


部下 :
「はい。全然ダメですよね。ですから、なかなか当社の業績も回復しませ
ん」


マネジャー :
「景気が悪いって……なぜそう思うんだ」


部下 :
「え? だってそうでしょう。この前、乗ったタクシーの運転手も言ってま
した」


マネジャー :
「何人のタクシー運転手が言ったって?」


部下 :
「何人? ……一人、ですけれど」


マネジャー :
「一人のタクシーの運転手の意見か?」


部下 :
「いえいえ……。もちろん、タクシーの運転手だけじゃありません。私の叔
母が居酒屋を経営しているのですが、客足がまるで戻ってこないと言ってま
したし」


マネジャー :
「……それで?」


部下 :
「それで、って……」


マネジャー :
「乗り合わせたタクシーの運転手が『最近、すごく景気がいい』と言い、君
の叔母さんが『去年からお客さんが増えて嬉しい』と言えば、景気が回復し
たと思うのか?」


部下 :
「いや、それは……たとえ話ですよ」


マネジャー :
「わかってるよ。だけど、君が『景気が悪い』と言ったんじゃないか。その
理由として真っ先にあげたのがその2例だろ。他に決定的な論拠があるなら、
それをまず先に紹介してくれたまえ」


部下 :
「……え」


マネジャー :
「君が『景気が悪い』と言った本当の論拠は何だよ」


部下 :
「本当の論拠、と言われても……」


マネジャー :
「新聞は読んでるか?」


部下 :
「読んでます。日経新聞を」


マネジャー :
「1月の月例経済報告は読んだか?」


部下 :
「……ええと」


マネジャー :
「先日の社長の朝礼、聞いていたか? 業界天気図の話とか」


部下 :
「うーんと……」


マネジャー :
「じゃあ、昨日の私の会議での発言は?」


部下 :
「えっと……。どの発言でしょうか?」


マネジャー :
「私たちの業界の景気動向だよ。帝国データバンクにリサーチしてもらって
入手した情報だ」


部下 :
「……」


マネジャー :
「もういい。君は認知能力が落ちている。身勝手にラベリングして、当社の
業績不振の理由にしてもらっては困る」


部下 :
「も、申し訳ありません」


マネジャー :
「君は統計に興味があるといって、最近そういう本ばかり読んでいるだろう。
ビッグデータにも造詣が深いと聞いた。にもかかわらず、そのような選択的
認知が働いていたら、まるで正しい判断ができない」



……最近、私のセミナーで必ず話をする「認知」のネタです。

「選択的認知」が働いているなら、情報を仕入れれば仕入れるほど、勘違いは
強固なものになっていきます。

今日のコラムは、「絶対達成する決断力のつけ方」でも紹介している「素人意
見のワナ」——『利用可能性ヒューリスティック』についても言及しました。


● ほとんどの勘違いは「選択的認知」が引き起こしている
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20140205-00032348/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

昨年、2014年の3月までにヤフーのコラムを「100記事」書くと宣言し
ましたが、先日、その「100」を突破しました。

1か月近く前倒しで達成。

途中、「キラキラワード」や「MKノー」という造語を披露して、ラジオやテ
レビ出演まで実現するなど、思わぬ反響を体感しました。

そういった局地的なインパクトはおいといて、

重要なことは「続ける」こと。

本メルマガや日経ビジネスオンラインのコラムのように定期的に発表している
ものではないので、後回しになりやすいですが、

次は2016年中の「500記事」(あと2年10か月)を目指そうかな、と
思っていますので、何とか頑張ります。

ネタは尽きないので、課題は時間確保だけですね……。

2014年2月17日

先送りを更生するプログラムとは?【スノッブ効果】

● 今回のテクニック:【スノッブ効果(10)】

スノッブ効果とは、他者と同調したくないという心理作用が働き、敢えて他人
が所有しないものを欲しがったり、他人とは別の行動をしたりすること。

もともとは、誰もが簡単に入手できるようになると需要が減る消費現象のこと
を指している。

反対語はバンドワゴン効果。

部下とのコミュニケーションに応用するのであれば、プライドが高く、協調性
の低い相手に使うと効果が望める。ノーセットなどと組み合わせてもよい。

(協調性の高い相手にはバンドワゴン効果を使うことをお勧めする)


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネジャー :
「先週、依頼した資料はできあがってるか?」


部下 :
「は?」


マネジャー :
「先週、依頼した資料だよ」


部下 :
「先週依頼した資料、だけではわかりませんが」


マネジャー :
「水曜日の営業会議で頼んだよ。業務分担表のことだ」


部下 :
「業務分担表のことですか。それなら最初から業務分担表はまだできていな
いのか、と聞いてくれればいいじゃないですか。まだやっていません」


マネジャー :
「まだやっていない?」


部下 :
「はい。まだです」


マネジャー :
「君はどうして業務分担表を作らなければいけないのか、まだ理解できてい
ないようだね」


部下 :
「業務分担表を作る理由を、私がまだ理解できていないということですか?
そうかもしれません」


マネジャー :
「わが部署の業務がいっこうに効率化しないから、業務を明確に分担できる
よう表にまとめようということになっただろう。聞いてなかったのか」


部下 :
「知ってます。水曜日の会議で言ってたじゃないですか」


マネジャー :
「だったら、どうしてすぐに作らないんだ」


部下 :
「すぐに作る必要があったんですか? それならそうやって言ってくれれば
いいじゃないですか」


マネジャー :
「何だと?」


部下 :
「じゃあ、いつまでに作ればよかったんですか? はやく言ってください。
こういう議論、無駄です。もっと効率的なコミュニケーションしてくださ
い」


マネジャー :
「じゃあ、君はいつまでだったらできると言うんだ?」


部下 :
「は? わかりませんが」


マネジャー :
「何?」


部下 :
「期限を明確にも決められない上司から指示された資料なんて、作る必要が
ないと思いますから」


マネジャー :
「このやろォ……」


部下 :
「感情的になってるんですか?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「バカバカしい」


マネジャー :
「く……」


部下 :
「頭デッカチなことはやめましょう。くだらないんです、こんなこと」


マネジャー :
「何がくだらないんだ!」


部下 :
「この前のセミナーで私が聞いてきて、提案したことはどうなったんです
か?」


マネジャー :
「何の話だ?」


部下 :
「何の話ィ? あなたこそ私の話、キチンと聞いてないじゃないですか。私
がセミナーで習ったことは、『本気で業務を効率化したいなら役割分担を考
えないこと』だったはずだ」


マネジャー :
「それじゃあ、どうすればいいんだ?」


部下 :
「忘れたのか? 期限を厳格にして大量行動すると言っただろう。私がそう
提言したのに、なぜやらない?」


マネジャー :
「……」


部下 :
「いい加減、人の話を聞きたまえ。部下から提言されたことを聞かず、自分
のやりたいようにやるのは傲慢だ。去年だって役割分担表をC君に作っても
らっただけで、何の手も打たなかった」


マネジャー :
「そりゃあ」


部下 :
「業務効率化と言いながら仕事を増やしているだけだ。もう君のやり方には
ウンザリだ」


マネジャー :
「……」


部下 :
「それと、人への頼み方も、もう少し考えなさい。君の部下は、私をはじめ、
ほとんど昔の上司だろう。年齢も10歳近く上だ。社長の親族だからといっ
て謙虚さを忘れてはダメ。会長からもずっと指摘されてるはずだ」


マネジャー :
「も、申し訳ありません」


部下 :
「先週の水曜日、君がみんなに依頼したこと、誰もやってないだろう? 当
たり前だ。これまで同じことを何度もやっている。依頼するだけして何も改
善してこないんだから」


マネジャー :
「そう言われると、そう、かもしれませんが……」


部下 :
「問題解決のための資料を作ったり打合せを繰り返すばかりで、まったく実
行していない。これじゃあすべて空回りだ。業務効率化なんてどうでもいい。
役割分担なんて、もっとどうでもいい。まずやるべきことをスタートさせな
ければダメだ」


マネジャー :
「先送りは、もうダメ、と……」


部下 :
「そうです。みんな協力しますから、頭を整理して、本当の問題解決のため
に実行していきましょう。この何年間、同じところをグルグル回っているだ
けです。組織改革がまったく進んでいない」


マネジャー :
「私はひねくれすぎ……」


部下 :
「協調性をなくしたら、上司と部下との駆け引きに発展します。不毛すぎま
すよ。そんなもの」


マネジャー :
「あなたぐらいです。私にそこまで言ってくれるのは」


部下 :
「私は長いものには巻かれません。これからも会社をクビになる覚悟で言い
ます」



……「先送り」の習慣を治しましょう、と言っても、なかなかできないですよ
ね。

3月に東名阪で実施するセミナーは「先送りプログラムの更生」のみにフォー
カスしたセミナーです。

その場で「頭をからっぽ」にして優先順位づけをする実習がありますので、知
識の習得のみを目的とする人はご遠慮ください。

「営業」がテーマではないスペシャルセミナーです。すでに残席が少なくなっ
ていますので、ご興味のある方は早めにお申込みください。


■ 【限定20名】「先送り更生プログラム」NLPで自分を変えるセミナー
【大阪 3/13】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01951.html
【東京 3/17】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01949.html
【名古屋 3/25】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01950.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

「できない理由」を探してばかりではいけませんね。最近、思い知らされるこ
とがありました。

私は20年以上、知的障がい者のボランティア活動をしています。ここ3年は
毎月の行事を休んだことがなく「皆勤賞」を続けてきました。

今月2月は、名古屋市北区にある生涯学習センターで「福祉の日」というイベ
ントが催され、私たちの団体も模擬店やグループ発表をすることとなっていま
した。

毎年の恒例行事です。

しかしその日、2月16日は大切な友人の結婚式に招待されたのです。したが
って、半年近く前から2月の行事は参加できず、ここ数年続いていた「皆勤」
が途切れると思っていました。

ところが週末に近づくにつれ、ボランティアが思ったように集まらない。中心
メンバーのお子さんが胃腸風邪を患ってしまい、突然参加できなくなる……な
どの問題が発生。

「誰か参加できませんか?」「短い時間でもいいので、地下鉄での移動をサ
ポートするだけでいいですからご連絡ください」というボランティアたちから
の声掛けが金曜の夜ぐらいからはじまりました。

しかしすでに週末。

今さら「実は参加できます」とカミングアウトする人も少ないだろうと思いま
した。

私は「結婚式に参加するのだから絶対にムリ」「何とかしてあげたいけど、自
分ではどうしようもできない」と半分「聞かないフリ」を決め込もうとしたの
ですが、やはり……できません。

ふと、

「そういえば、結婚式って何時からどこでやるんだっけ?」

と思い、調べてみたところ「福祉の日」が行われる生涯学習センターにそれほ
ど遠くない場所であることが判明。しかも集合時間は12時——。

「午前中、参加できるじゃねーか」

私どもの団体の模擬店は、名古屋名物「たません」です。せんべいに卵を挟ん
だ、お好み焼き風の駄菓子です。

礼服にエプロンをつけて「たません」売ればいいだけじゃんか……。

と私は思い、すぐに「午前中だけなら参加できます」と連絡しました。当日参
加するメンバーからは、

「横山さん本当にありがとうございます」「地下鉄移動の引率だけでも助かり
ます」などと感謝されました。

……しかし、よくよく考えてみると、

はじめから「今回は行けない」「参加は無理」と思い込んでいた自分がダメな
のです。

場所と時間をキチンと確認して「どうすればできるか」を考えれば、答えは簡
単に導きだせたはず。

日曜日の早朝、葛西選手の感動的な銀メダルジャンプを見てから少し寝、

朝起きてから礼服に着がえ、結婚式に出る準備をし、

8時過ぎに名古屋駅でボランティアメンバーと集合。それから地下鉄で引率。
寒々しい体育館でオープニングイベントに参加したあと、「たません」の売り
子。

11時半にセンターを出てタクシーで式場へ移動。夕方まで素晴らしい披露宴
に参列。

それから帰宅。

家に着いたら、なぜかガス器具が壊れていてお風呂に入れないので家族4人で
「風呂屋」へ。8時半に子供を寝かせて、私も9時就寝。疲れ切りました。

そして今日は朝3時半に起床。コラムを書き、名古屋へ移動。早朝の新幹線に
乗って、現在、東京へ向かっている最中でこのメルマガ執筆……という感じで
す。

(私のフェイスブックを見ると、多少わかります)

何事も「できない理由」を考えていたらよくないですね。

ビジネスでもそうだと思います。

2014年2月13日

逆転の発想で「対人関係の悩み」を解消する【アクノリッジメント】

● 今回のテクニック:【アクノリッジメント(12)】

アクノリッジメント(アクノリッジ)とは、相手に関心を寄せて承認し、その
ことを肯定的な言葉で伝えることである。

どのようなときも感謝の気持ちを忘れず、相手の可能性だけを見つめることに
より、行動の変革を促すことができるようになる。

承認することを目的とするぐらいに、承認を意識することが重要である。

承認が目的になってしまうと心が伴わない、と思われる方も多いだろうが、そ
れを気にしていたら何もできない。

「気持ちはあとからついてくる」

と考えるようにして、まずは「相手を承認する」という体験を積むことにフォ
ーカスして取り組むぐらいがちょうどよい。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「もしもし……。もしもし……」


マネジャー :
「おう。どうした……?」


部下 :
「聞こえますか、課長?」


マネジャー :
「聞こえるよ。どうした? ……いま、新幹線に乗ってるから、電波が途切
れるかもしれないけど」


部下 :
「や、やりました」


マネジャー :
「……何が……」


部下 :
「受注した……ん、です」


マネジャー :
「……受注っ!?」


部下 :
「はいっ!」


マネジャー :
「受注って、どういうことだ……? これから私が、帯同することになって
たはずだろう」


部下 :
「そ、そうなんですが、先方の部長が時間がないと言うので……私だけで急
きょ、行ってきました」


マネジャー :
「何だって?」


部下 :
「課長に電話したのですが、つかまらないので……申し訳ありません!」


マネジャー :
「そ、それでも受注したって……」


部下 :
「はい! そうなんです。受注しました!」


マネジャー :
「マジかァ!?」


部下 :
「はい! 半年間、ずっと攻め続けた案件、やりました!」


マネジャー :
「……な!」


部下 :
「……」


マネジャー :
「……おおおおおおおおおおお……ぉぉおおおおぉああぉ……おああぁお!
マジかァ!?」


部下 :
「はいっ!」


マネジャー :
「おおおお……ぅぅぉうおおお! すげェ! 素晴らしいっ!」


部下 :
「課長のおかげです!」


マネジャー :
「見積りどおりか? ……見積りどおりの4000万で受注なら、君の今期
の目標達成まで、不足分は1000万じゃないか? あと1000万なら、
3月末まで、何とかなりそうじゃないか!」


部下 :
「いや、違うんです……」


マネジャー :
「何が?」


部下 :
「受注額が違います」


マネジャー :
「4000万じゃないのか?」


部下 :
「先方の……本部長も打合せに出てきて、ダメ元で提案したら……オプショ
ン品の導入も決めてくださいました!」


マネジャー :
「はァ……?」


部下 :
「当社のBオプションも導入してくださるそうです」


マネジャー :
「それじゃあ、4700万ぐらいになるんじゃ……」


部下 :
「違います。なんと……Bオプションを3セットです」


マネジャー :
「……!!」


部下 :
「しかも、いっさいの値引きなしです。……いっさいの値引きなしで、61
00万円の受注です。私の今期の目標は……これで、これで、達成しまし
た!」


マネジャー :
「……おおおおおおおおお……!」


部下 :
「課長、……本当に、本当に、ありがとうございますっ!」


マネジャー :
「……まっ…………う……ぐぅ……」


部下 :
「課長ォ……」


マネジャー :
「ああぅ……く…………………………ぅ……」


部下 :
「課長……。電波が途切れるせいか、聞こえません……」


マネジャー :
「……ぃぅぅぅぃ……ぐぅ」


部下 :
「泣いて……らっしゃるんですか?」


マネジャー :
「…………ぅ……ぉまえ…………、ぐ……」


部下 :
「まるで、昨日……。ノルディック複合の中継中に、号泣した荻原次晴さん
みたいですね……」


マネジャー :
「そりゃァ…………そうだろ……」


部下 :
「はい……」


マネジャー :
「君は、今期……まったく腐ることなく……4月からずーっと新規を追いか
けてきた……。毎月300件、ずっと新規顧客を回り続けた」


部下 :
「まったく成果が出ないのに、ずっと課長が承認してくださったからです。
何も結果を出せないのに、私の行動のみを見てくれたからです」


マネジャー :
「承認なんて、どうでもいい……」


部下 :
「はい」


マネジャー :
「でも…………君の出した結果が、私への最大の承認だ……」


部下 :
「課長……」


マネジャー :
「よくやってくれた……。よく、ついてきてくれた……」


部下 :
「ありがとうございます。ようやく、ようやくわかりました」


マネジャー :
「……」


部下 :
「私は、今まで、ずーっと『できない自分であろう』『目標が達成できない
自分でいよう』としていたこと。それを目的としてやってきたことがわかり
ました」


マネジャー :
「……」


部下 :
「自分で、できない自分であることを意図的に選択してきたんです。それが
わかったとき、対人関係の悩みが一気に解消されました。だから臆すること
なく、提案できたんです」


マネジャー :
「君……」


部下 :
「この受注で、すべてわかりました。すべての勇気をいただきました。すべ
ての自由を手に入れた気分です」


マネジャー :
「君……受注以上に、何かすごいものを手に入れたようだな……」



……すべての悩みは「対人関係の悩み」だと言い切り、「お前の顔を気にして
いるのはお前だけ」「他者の幸福を『わたしの負け』であるかのようにとらえ
ているから、祝福できない」「さまざまな口実を設けて人生のタスクを回避し
ようとする事態を指して『人生の嘘』と呼ぶ」など……。

大胆な語り口で、アドラー心理学を紹介したベストセラー「嫌われる勇気」は、

どのようにして課題を分離し、「肯定的なあきらめ」をし、対人関係を良好に
「結果的」にするのか。

承認欲求が不自由を強いる。嫌われたくない、評価されたいという欲求が逆に
対人恐怖を促進するという論理的な発想がきわめて刺激的です。

2014年のベストセラーは確定したようなものです。今、読むべき書籍であ
ることは間違いありません。


■「嫌われる勇気———自己啓発の源流「アドラー」の教え」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478025819/mysterycon0c-22/ref=nosim

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

3月4日に、今年も沖縄でセミナーを実施します。

皆さまの会社の方で、沖縄支店の方とかに、本セミナーをご紹介いただけると
嬉しいです。

このセミナーを受けることを口実に、沖縄へ飛んでもいいという人がいたら、
そういう方もぜひ!

● 絶対達成セミナー
 営業マネジメントツール「予材管理5つ道具」徹底解説
【沖縄 3/4】http://www.narayun.jp/seminar/detail.php?id=4098

何か理由がないと、なかなか沖縄へも行けないですからね。どうぞよろしくお
願いいたします!

2014年2月10日

幸せを手に入れるためには我慢しなきゃいけないものもある【ピア・プレッシャー】

● 今回のテクニック:【ピア・プレッシャー(10)】

ピア・プレッシャーとは、人間は通常、同じ組織内の仲間に認められたい、疎
外感を味わいたくないと考え、仲間のあいだで自分がどのように見られている
かを気にする傾向がある。

そのせいで、仲間や社会と同じ考えでなければならないという圧力(プレッシ
ャー)を常日頃から感じているものだ。

これをピア・プレッシャーと言う。

特に「和」を尊ぶ日本人に対しては、このピア・プレッシャーは強力と言えよ
う。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「1月の業績が明らかになった。とてもひどい数字だ。去年からいろいろな取
り組みをしてきたが、何もかもうまくいっていない」


営業マンA :
「……」


マネージャー :
「部長は昨年の4月に銀行からやってきたばかりで、俺たちの業界をよく知ら
ない。だから社長に言いくるめられて、こんな予算計画を承認したんだ。あの
部長が営業部をめちゃくちゃにしたと言っていい」


営業マンA :
「めちゃくちゃ、ですか……」


マネージャー :
「そうだ。めちゃくちゃだ。営業部の連中、みんなものすごく怒ってるぞ」


営業マンA :
「ものすごく怒ってる……」


営業マンB :
「誰が?」


営業マンC :
「少なからず、私たちはまるで怒っていません」


マネージャー :
「営業2課の連中と飲みに行ったとき、みんなそう言ってた」


営業マンB :
「課長の部下である俺たちが怒ってないんだから、いいじゃないですか」


営業マンC :
「そうそう」


営業マンB :
「課長、ものごとを『点』でとらえるのは、もうやめましょう」


マネジャー :
「点?」


営業マンC :
「昨年の4月から私たちがやってきたことが全部うまくいってない、なんてあ
りませんしね」


営業マンA :
「そうだよな。業績に反映されていないだけで、確実にお客様との『関係資
産』が形成されつつある。部長も評価されていた」


営業マンB :
「確かに」


マネージャー :
「え? 部長が……?」


営業マンB :
「そうですよ。表面的な業績のことを気にしているのは、社長と課長だけです。
部長と俺たちはプロセスが正しいかをチェックしつつ、PDCAサイクルを回
しています」


営業マンA :
「この8か月でイベントに集客したお客様の数は800人を超えています。昨
年は76人です。10倍増です。それらのお客様に対して、電話や対人でのフ
ォローの総件数が2700を超えています」


営業マンB :
「去年までフォローなんてほとんどしていなかったもんな」


営業マンC :
「そうですね。完全に場当たり的でした。俺たちも『点』でばかり物事を見て
いたんです」


マネジャー :
「お前ら、そんなにフォローをしていたのか?」


営業マンC :
「はい。課長は知らなかったようですね。これからはさらにイベントの集客を
増やします」


マネジャー :
「さらに増やす? そうしたらフォロー件数がもっと膨大になるぞ」


営業マンC :
「なります。しかし、目標が達成するまではやらないと」


営業マンB :
「目標が達成するまでは効率化を考えるべきではない、部長が教えてくれた言
葉です」


営業マンA :
「そりゃそうだ。どうすれば目標が達成するか、まだ再現性のあるやり方がわ
かりもしないのに、効率化を考えたらおかしな話になる」


営業マンB :
「面倒くさいことを、ただやらなくなる。それだけだな」


営業マンC :
「そうそう」


マネジャー :
「……確かに、目標を達成するまで効率化を考えるのはおかしな話、といえば
そうだな」


営業マンA :
「はい」


マネジャー :
「しかし、けっこう大変だろう。俺だったら、目に見える成果が出てもいない
のに頑張りつづけることなんて、できるかどうか」


営業マンB :
「今回のオリンピックに出場して、スノーボードで入賞した角野選手、知って
ますか?」


マネジャー :
「ああ、あの17歳の……」


営業マンB :
「角野選手がインタビューでこう言ったそうですよ。これまでツラいことがた
くさんあった。遊び盛りなのにトレーニングで拘束されてキツかった。でも
『幸せを手に入れるためには我慢しなきゃいけないものもある』って」


マネジャー :
「幸せを手に入れるためには我慢しなきゃ……」


営業マンA :
「私は今年、31歳です」


営業マンB :
「俺は33歳」


営業マンC :
「私は28歳です」


マネジャー :
「俺は41歳だ。恥ずかしいな……。目標達成してもいないのに、大変だから
やらない。頑張らなくちゃいけないなら、もっと効率的なことを取り入れたい、
だなんて考えて」


営業マンA :
「オリンピックは、メダルだけが成果じゃないと思います」


マネジャー :
「まったくだな。俺は表面的な結果にばかりとらわれていた」


営業マンB :
「頑張れなくなったら終わりですよ。目標が高いと言って、不満ばかりを漏ら
す人間にはなりたくないです」


営業マンA :
「意外と、やりはじめたら大変じゃない」


営業マンB :
「確かに」


営業マンC :
「課長もやりましょう」


マネジャー :
「そうだな。俺もフォロー電話を毎日20本はするようにする。12月のイベ
ント来場者リストをくれ」



……目標に向かって正しいプロセスを踏む。目標から逆算して現在の立ち位置
を確認する。

自分を支える「より所」は、過去に目標に向かって正しく行動してきた歴史そ
のものです。

期限から現在をさかのぼって承認する「ジェネラル・フューチャー・ペーシン
グ」、過去から現在を承認する「ジェネラル・バックトラック・ペーシング」。

これら「GFP」と「GBP」を組み合わせた「インフィニティ・ストラテ
ジー・テクニック」が、目標を絶対達成する行動を支える技術です。


いよいよ本日、販売キャンペーンがスタートです!


■「絶対達成トレーニングキット 販売キャンペーン」
http://attax-sales.jp/products/1611.html


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

2月9日(日)、私は愛知県犬山市で催された「犬山国際友好シティマラソ
ン」に参加してきました。2年連続です。(距離は10キロ)

前日まで体がとても重く、

正直なところ、体にムチを打って朝早く家を出、犬山に向かって参加してきま
した。

幸い、土曜日に降りつづけた雪の影響はほとんどなく、天候に恵まれた日でし
た。

風もなく、晴天で、マラソン日和だったせいもありました。体調がイマイチだ
ったはずなのに、序盤から飛ばすことができました。(私にしては)

私は最初、かなり後ろのほうにいたせいか、ゴールするまでランナーの群衆の
中をすり抜けながら、人を抜き続けました。

正直なところ、かなりキツかったです。

ただ、昨年の夏、けっこう走りこんでいたため、足さえ痛まなければ、1年前
よりも心肺機能は鍛えられているはず。速くなって当然。絶対にいける、と自
分に言い聞かせて走り続けました。

比較的遅いランナーたちをかき分けて走りながら、その道程において、私は
「まるで自分の人生だな」と思ったりしました。

後ろから少しずつ追い抜いて行く。そのプロセスが似ている、と思ったのです。

そう考えると、後半、苦しいからといってペースを緩めるわけにはいきません。
抜いた分だけ抜き返されたらイヤな感じを覚えます。

犬山の城下町に差し掛かると、キツイ上り坂が待っています。

この上り坂を2度も周回しなければならないのですが、吐きそうになるのを我
慢しながら走りました。

ところがGPSウォッチを確認しながら走っていたのに、私は途中まで勘違い
していたようで、「もうすぐだ。もうあと1キロもないはず!」と思ってスパートしたら、

「あと2キロ」

というマーカーを持った女性を沿道で見つけたのです。そのときは愕然としま
した。

「まだ2キロも、かよ……」

後半、さすがに足がもつれそうになるシーンがいくつかありましたが、そこそ
こ納得がいく走りができました。

レベルは低いですが、今回はとても達成感がありました。

やはり継続ですね。

まずは継続する習慣を身に着け、習慣化したら中身を実り多き事柄にしていく。
その連続で「自分資産」が形成されていくのだとつくづく思います。

2014年2月6日

理不尽さに負けない尊さ【ピグマリオン効果】

● 今回のテクニック:【ピグマリオン効果(3)】

ピグマリオン効果とは、人間は周囲から期待されれば期待されるほど成果を出
す傾向が強くなることである。

教育現場における心理的行動のひとつ。

反意語は「ゴーレム効果」。教育者が期待しないことによって学習者の成績が
ダウンすることを言う。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


マネージャー :
「今年から営業部に配属になったそうだね。よろしく」


部下 :
「はい。よろしくお願いします。課長はずっとヨーロッパへ出張だったそう
で、ご挨拶が遅れました」


マネージャー :
「期待してるよ。企画部では、かなり活躍していたようだね」


部下 :
「え」


マネージャー :
「企画部の課長が言ってた」


部下 :
「じょ、冗談ですよね? 私が活躍だなんて」


マネージャー :
「活躍という表現がいいかどうかは知らないけれど、企画部で一番の若手を
営業部に渡す、と言われたんだ」


部下 :
「それは……嫌味だと思います」


マネージャー :
「嫌味?」


部下 :
「私が企画部でやっていた仕事といったら、会議の議事録を書いていたぐら
いです。自分のデスクより、会議室にばかりいるので、会議ペットってあだ
名までつけられていました」


マネージャー :
「……」


部下 :
「特に課長からは『ポチ』とか『ペロ』とか呼ばれていました。その課長が、
私のことを『一番の若手』だなんて言うはずがありません」


マネージャー :
「君が企画部でどのように呼ばれていたかわからないけれど、私はとても期
待している。以前、社員旅行を企画運営してくれたとき、すごく手際が良か
ったじゃないか」


部下 :
「私に仕事がないですから、それぐらいのことしかできませんので」


マネージャー :
「あのとき、社員210名の顔と名前を憶え、旅行の2か月前から皆に挨拶
にまわっていたことも知っている」


部下 :
「……自分のデスクにいると、必要もないような仕事ばかり渡されるので、
そこから逃げるために、本社内や工場、物流センターなどを挨拶にまわって
いたんです」


マネージャー :
「いずれにしても、皆の顔と名前を憶え、今じゃあ、いろんな人と話ができ
るようになったじゃないか。社内で顔がきく、というのは営業にとってもア
ドバンテージだ」


部下 :
「課長は先日までヨーロッパにいたからご存じないかもしれませんが、先週
の朝礼でも、企画部の人が『ペットが部内からいなくなってさびしいです』
という朝礼のスピーチをしていました」


マネージャー :
「……」


部下 :
「誰も笑っていませんでしたが、全員が私のことを言ってるんだと知ってい
ます」


マネージャー :
「……」


部下 :
「企画部の飼い犬が、営業部に捨てられた、そう言われているんです。何だ
か、申し訳なくて」


マネージャー :
「私は君に期待しているよ」


部下 :
「でも……課長」


マネージャー :
「私は君に期待している」


部下 :
「……」


マネージャー :
「どうした」


部下 :
「いえ」


マネージャー :
「うちの営業の平均訪問件数は月に200件だ。君には300件やってもら
いたいと思ってるんだが、どうだろう?」


部下 :
「……」


マネージャー :
「君なら、できる」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「会議室という名の牢獄に入れられていた君を、私は開放する」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「300件中、半分の150件は私と同行してもらう。結果など、まだ出さ
なくてもいい。営業13人の中で、まずは訪問件数でナンバー1になろう」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「君を『ポチ』だとか呼んでいた奴を私は許さない。君がこの会社を牽引す
るようなトップセールスに私が育ててやる」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「たまには嫌なお客様に巡り合うこともあるだろう。しかし当社の企画部の
ようなゲス野郎はいない。君の忍耐力なら、絶対に大丈夫だ」


部下 :
「ありがとうございます」


マネージャー :
「トップセールスになり、3年後に社長賞をとろう」


部下 :
「はい!」


マネージャー :
「社長賞の賞状に、君の名前を書き入れるのは企画部の連中だ」


部下 :
「はい!」



……自らの目標(アウトカム)を正しく設定し、それを遂行するために伴走す
る上司、リーダーはいますか?

理不尽さなこと、不誠実なことに直面し、心が折れそうになったときに、叱咤
激励してくれる人は周囲にいますか?

アウトカムに向かった正しいプロセスを確認しつつ、過去からのプロセスを踏
まえたうえでの承認を受けながら、リードしてくれるトレーナーはいますか?

もしいなければ、私、横山がその役を担いましょう。

「絶対達成トレーニングキット」は、来週月曜日、2月10日に販売スタート
です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

当社アタックスグループでは、会計士、税理士を中心に、現場に入って財務を
健全化させるコンサルタントが100名近くいます。

手前味噌ですが、とても優秀なコンサルタントばかりで、外部の「コンサルタ
ント」と肩書を持つ人と交流するより、社内にいる同僚の話を聞くほうが勉強
になることが多いというのが最近、私が感じる印象です。

社内では、定期的に彼らコンサルタントが講師となって勉強会が催されており、
私は今年、その勉強会を最優先で出席することを決めました。

(とはいえ、なかなかスケジュールが合わないのですが)

今週月曜日は、とても難易度の高い「M&A案件」を見事に着地されたコンサ
ルタントの勉強会があり、それに出席したのですが、本当に勉強になります。

話の後半、コンサルタントがいかに現場のクライアントのことを思いやり、眠
れぬ日々を過ごしながら仕事を完遂させたか。その話を聞いていると、胸が熱
くなりました。

テクニカルな内容はほとんどなく、どんな理不尽なことにも立ち向かっていく。
その信念をどう持つのかが、話の中心で、「凄いな」「そこまでやるのか」と
正直に思います。

10歳近く若いコンサルタントの話を聞いて、私もまた鼓舞されました。

ところで先週、日テレの「ZIP」という朝の番組に私は短い時間、出演しま
した。その日の昼、事務所の近くのラーメン屋へ行くと、

「あなた、朝のテレビに出てたでしょうっ! 私、観たよ!」

と店員さんに声をかけられるなど、メディアの露出が増えてきて、知名度が少
しずつ上がりつつある私です。

とはいえ、重要なことは知名度よりも、クライアントに結果を出してもらうこ
とです。財務的に(特に、損益計算書を)力をつけてもらう貢献をができなけ
れば、「コンサルタント」としての価値はありません。

財務的に確実に結果を出せるコンサルタントであれば、メディアの露出など関
係なく、支持され続けます。絶対に仕事はなくなりません。

結果にこだわる限り、私どもアタックス・セールス・アソシエイツの取り組み
が一過性のブームで終わることなどないと思っています。

2014年2月2日

心が折れそうになったときに必ず支えてくれるもの【ロミオとジュリエット効果】

● 今回のテクニック:【ロミオとジュリエット効果(6)】

ロミオとジュリエット効果とは、ある目的を達成するまでのプロセスにおいて、
障害や阻害要因が多いほうが、達成意欲が高まるという心理効果。

無論、シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」から由来。


───────────────────────────────────


● 今回のコミュニケーション例


部下 :
「ついに2月となりました。3月末のイベントまで2か月を切ったのです」


マネージャー :
「そうだ」


部下 :
「このままですと、イベントの集客目標である2000人を大幅に下回りそ
うです」


マネージャー :
「このままだと、だろ?」


部下 :
「はい。現時点で参加予定人数は430人です。あと1500人以上は集め
なければいけません。なぜこのようになったのか、理由を説明させてくださ
い」


マネージャー :
「理由? そんなの要らない」


部下 :
「しかし」


マネージャー :
「理由を知ることで、集客目標が達成しやすくなるのか?」


部下 :
「い、いえ……」


マネージャー :
「まさか、まだ2か月もあるのに、未達成で終わる言い訳を考えているんじ
ゃないだろうな」


部下 :
「あ、いや。そういうわけでは」


マネージャー :
「2000人以上、集めるんだ。これは企画立案した昨年の4月から言って
いること。やり遂げなさい」


部下 :
「全力でやります」


マネージャー :
「全力でやらなくても達成すればいい。全力でやっても達成できそうになけ
れば、全力以上でやれ。つまり他人の力を借りろ」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「それから、2月末に社内の昇格試験があるだろう。それは絶対に受かりな
さい」


部下 :
「ええっ!」


マネージャー :
「どうした」


部下 :
「私はてっきり昇格組に入ってないものかと……。だって3月のイベントが
ありますし」


マネージャー :
「ば、ばかなことを言ってもらっては困る。君は4月になったら係長だ。そ
のために昇格試験は絶対に受かってもらう」


部下 :
「準備が全然できていません」


マネージャー :
「今からでも間に合う。私が試験対策の資料を持っているから、すぐにコ
ピーして利用しなさい」


部下 :
「え……」


マネージャー :
「来週は水曜日から土曜日まで、香港へ出張だったな」


部下 :
「は、はい。そうなんです。実はそのことで相談があって……」


マネージャー :
「昇格試験は間近だし、来月のイベントの集客目標は絶対達成だ。大変だと
思うが、来年からのプロジェクトの足固めのために必要な出張だ。社長への
レポートを再来週の月曜日までに提出してくれ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「どうした」


部下 :
「いえ。実は……」


マネージャー :
「来週の香港出張、イベントの集客や昇格試験対策のために延期してもらい
たかったか?」


部下 :
「いや」


マネージャー :
「じゃあ、なんだ?」


部下 :
「実は、私の妻が経営している塾が、経営難に陥っていて、昨年から毎晩の
ようにその相談に乗っているんです」


マネージャー :
「……」


部下 :
「1月になってからは、毎晩、妻と他の3人の講師たちと一緒に対策ミーテ
ィングを開いたり、塾の知名度を上げるために週末はビラを作って駅前に配
りに行ったりしていました」


マネージャー :
「……」


部下 :
「それで、けっこう大変な思いをしてきたので、香港出張をできれば延期し
てもらいたいと思っていたんです」


マネージャー :
「そうか……」


部下 :
「でも、吹っ切れました」


マネージャー :
「え」


部下 :
「なんか、ものすごく燃えてきました。やります。全部、すべて……やり遂
げます」


マネージャー :
「なに……?」


部下 :
「イベントの集客は、プロジェクトチーム4人集まって確実に達成します。
営業部全員にも力を貸してもらいます。昇格試験対策は、香港出張の移動中
と、その後の1週間で集中してやります」


マネージャー :
「奥さんの、塾は……」


部下 :
「もちろん、それもこれまで以上に助けます。なんだか燃えてきました。感
覚が研ぎ澄まされてきた感じがします」


マネージャー :
「……」


部下 :
「3月末まで乗り切れば、新しい自分に生まれ変われる気がします」



……「心の拠り所は、過去逃げずにやり遂げた自分だけ」

というコラムを書きました。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yokoyamanobuhiro/20140202-00032242/

「無理そうだな」「大変そうだな」と思い、「無理ならやめておくか?」「大
変なら、そんなに頑張らなくてもいいんだぞ」と声をかけるのは真の優しさで
はありません。

先日のメルマガでも書いたとおり、過去と未来の時間軸を「線」で結んで「現
在」を把握することで正しく自分をリーディングできます。

将来、くじけそうになったときに心の支えになってくれるのは、辛くても乗り
越えようとしている今の自分なのかもしれないのです。

葛藤している人の心に水を指すような上司には、なりたくないですね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【編集後記】

私がやたらと熱く、燃えていて、情熱的に何かを訴えていたりすると、水を差
してくる人がいます。

「どうしてそこまでするの?」「それ以上、何を目指しているの?」「そんな
に目立ちたい?」「今がよけりゃ、それでいいじゃん」

などなど。

しかし、

水を差されると、よけいに燃えてきます。

「ロミオとジュリエット効果」です。

周囲から止められると、よけいに熱くなってきます。反対されると、さらに
ヒートアップしてきます。

皆さんの周りには、ハードルを高くしてくれる人はいますか?