2012年6月28日

「残業ゼロ」実現への2つのポイント【ホールパート法】

● 今回のテクニック:【ホールパート法(5)】

ホールパート法とは、最初に話の全体像、ポイントを(WHOLE)を相手に
伝え、それから話の枝葉、部分(PART)を説明する話し方。

相手の「頭」を整理させるうえで、とても簡単で効果的な技術。

「ポイントは2つある」
「ここで私が言いたいのは1点だけだ」

このように伝えてから、それぞれのタイトルを話す。

「効率化と、情報共有」
「お客様の声だ」

その後、タイトルに沿った話を展開させていく。報道番組でキャスター、コメ
ンテーターなどがよく活用しているので注意深く聞いてほしい。


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マネージャー :
「圧倒的な結果を出す、人よりも数倍の行動スピードで仕事をしていると、
人を動かしやすくなるし、他人にも振り回されなくなる、という話をしたよ
な」


部下 :
「ええ。確か『権威の原理』でしたよね」


マネージャー :
「うん。誰よりも結果を出したり、愚痴もこぼさずスピーディに仕事をこな
したりしていると、周囲との信頼関係が厚くなるからだ」


部下 :
「うーん、私もそうなってみたいですね」


マネージャー :
「最近、ますます業務の効率が悪くなってるんじゃないか?」


部下 :
「そうなんですよ。最近、夜の9時前に退社したことはないんです。もっと
早く帰りたいんですけど……」


マネージャー :
「残業はダメだよ。先月だって60時間を超えていただろ」


部下 :
「ええ。だいたい9時か10時までは残ってましたね」


マネージャー :
「子供はまだ小さいんだろ」


部下 :
「ええ。3歳と0歳です」


マネージャー :
「奥さんは、君の帰りを待ってるんじゃないか?」


部下 :
「ま、そうですけど……。でも仕事だからしょうがありませんよ」


マネージャー :
「仕事だから、しょうがないって?」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「冗談はよせ」


部下 :
「……?」


マネージャー :
「君が言える立場か? 会社が頼んだ残業じゃない」


部下 :
「あ……」


マネージャー :
「去年から、さんざん指導してきたはずだ。自分の意志で勝手に残業してお
いて、奥さんに『仕事だからしょうがない』だなんて、よく言えたもんだ」


部下 :
「わ、私だって、好きで残業してるわけじゃ、ありません」


マネージャー :
「だったら、早く帰ればいいだろうっ」


部下 :
「く……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「んん……」


マネージャー :
「……悔しいか?」


部下 :
「別に……。悔しくありませんよ。なんか……悲しいだけです。好きで残業
してるわけじゃないのに、上司にこんな風に言われるなんて」


マネージャー :
「だったら、残業やめればいい。誰が頼んだんだ?」


部下 :
「……」


マネージャー :
「誰も頼んでないことをするな」


部下 :
「だってしょうがないじゃないですか、結果が出てないんですから」


マネージャー :
「結果が出てないのに残業が多いなんて、根本的に間違ってる。それじゃあ、
結果が出るようになったら残業が減るのか」


部下 :
「…………うーーん……」


マネージャー :
「とはいえ、結果が出てないのに早く帰宅できないというのはわかる。そこ
で、ワークライフバランスを実現させるポイントを2つ言う」


部下 :
「……? 2つ、ですか? それだけ?」


マネージャー :
「そう。結果と退社時間だ」


部下 :
「結果と退社時間?」


マネージャー :
「結果を出せ。君はまわりに振り回されっぱなしだ。お客様に言いように使
われているし、社内でも仕事を丸抱えして役割分担ができない。他人をリー
ディングできないし、他人からはリーディングされている」


部下 :
「……んん」


マネージャー :
「結果を出すことで『権威の原理』が働き、周りをうまく使いこなせるよう
になるし、お客様からも便利屋的に使われるようなことは減るはずだ」


部下 :
「……」


マネージャー :
「あとは強制的に退社時間を決める。業務効率化も役割分担も考える必要は
ない。期限を決めて、毎日やろうと思えば自然とそうなっていく。業務効率
は、ほとんどの場合、テクニック論じゃない」


部下 :
「……確かに」


マネージャー :
「毎日、夕方の6時に帰ってみろ。一年間も続けたら、二度と夜遅くまで残
業したいとは思わなくなるだろう」


部下 :
「はい」


マネージャー :
「先日、奥さんが会社に来たぞ」


部下 :
「え……!」


マネージャー :
「下の子は、まだ小さいじゃないか」


部下 :
「子供を、2人連れて来てたんですか?」


マネージャー :
「今回がはじめてじゃない。もう何回も来てる」


部下 :
「え……」


マネージャー :
「君が残業してることを確認しにきてたんだ」


部下 :
「妻は、僕が本当に毎日残業してるかどうか疑ってるってことですか」


マネージャー :
「……だろうな」


部下 :
「……なんて、ことだ」


マネージャー :
「……」


部下 :
「ひどいですね。まさかそんな風に疑われるとは思ってませんでした」


マネージャー :
「お客様とも、社内とも、奥様とも、ラポール……信頼関係を構築しろ。そ
れをしないと、とにかく何もかもうまくいかない」


部下 :
「そうですね……」


マネージャー :
「逆に、それさえうまくいけば、ワークライフバランスはすぐに実現する」



……やることもやらず、結果も出していないのに「ワークライフバランス」を
主張する、ということは非常に難しいですよね。

前回のメルマガに書いた「自己実現を強調しすぎのモンスター」と見られてし
まいます。

私どもはコンサルティング先で、徹底して業務効率化させていきますが、多く
の場合は「気合い」でできます。

一番よくないのが、業務効率化できない本人に「どうしたら効率化できる?」
と質問することです。

人間には「一貫性の法則」があります。過去、自分がやってきたことは一貫し
て正当化したくなるものですから、「効率化は難しいです」と言い返されるの
がオチです。

退社時間を強引に決めるぐらいにしないと、本当の「効率化」は難しいと言え
るでしょう。

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【編集後記】

多くの人に、

「横山さんって、よくあれだけメルマガを出し続けられますね。どこにそんな
時間があるんですか?」

と質問されます。

しかし、

今週は余裕がないですね……。余裕がない。

昨日、最寄り駅から自転車で帰宅途中、田んぼを見つめながら、

「この田んぼに自転車ごと落ちたらどうなるかな……」

と、ぼんやり考えている自分がいました。

「スーツ、どろどろになるだろうなー。意外と面白いかな。でも、妻からメチ
ャクチャ怒られるだろうなー」

そんなこと、考えたりしていました。

ちなみに今日、6月28日は43回目の誕生日です。

日経ビジネスオンラインで、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」代表、西
條剛央さんとの対談が掲載された日でもあります。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20120621/233634/

西條さんは、私のように、こんな馬鹿げたことをぼんやりと考える余裕すらな
い日々を、今も送ってるんだろうな、と思ったりしています……。

2012年6月21日

自分は自分らしく、で本当にいいのか?【カウンター・エグザンプル】

● 今回のテクニック:【カウンター・エグザンプル(5)】

カウンター・エグザンプルとは、物事に対して、ある「一般化」の思い込みを
している人に対し、それが真実ではなく、単なる思い込みに過ぎないことを気
付かせるテクニックである。

「一般化」の表現をしている人は、「みんな」「すべて」「いつも」という表
現をよく使う。

本当に「みんな」そうなのか? 本当に「すべて」そうなのか? 本当に「い
つも」そうなのか?

具体的な過去の体験について語ってもらうことにより、その思い込みを気付か
せることができる。


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マネージャー :
「この前『権威の原理』を使うと、相手をリーディングしやすくなるという
話をしたよね」


部下 :
「ええ。知識や技術がずば抜けていると認められると、人を動かしやすくな
る、ということはありますよね」


マネージャー :
「そう。とはいえ、ナンバーワンになるっていうのは難しいよね」


部下 :
「そうですね……。私もトップセールスにはなりたいですけど、そう簡単に
トップセールスにはなれませんからね」


マネージャー :
「うん。でもトップセールスにならなくても、相手を正しくリーディングは
できるよ」


部下 :
「そうですね。私はナンバーワンじゃなくて、オンリーワンを目指したいと
思ってます」


マネージャー :
「へえ、オンリーワンか」


部下 :
「はい。自分は自分らしく生きたいですね」


マネージャー :
「なるほど。どこかの歌の歌詞みたいだな」


部下 :
「ええ。歌謡曲はよく聴きます」


マネージャー :
「ところで、一週間前、面接で話した見込み顧客へのアプローチ、アレどう
なってる?」


部下 :
「あ、すみません。ちょうど今日やろうと思ってたんです」


マネージャー :
「ふーん。その前の会議で決まった商品開発のアイデア、まだ提出されてな
いけど、アレはどう?」


部下 :
「あ、それも今日やろうと思ってたんです。昨日までバタバタしてましたか
ら」


マネージャー :
「ゴールデンウィーク明けの打合せで決まった業務効率化への取り組み、ど
うなってる? 役割分担は進んでいるかな?」


部下 :
「ああ、すみません、それも今日からやろうかと思ってたんです」


マネージャー :
「ふーん……」


部下 :
「昨日まで、どうもバタバタしてまして……」


マネージャー :
「君が言っている『オンリーワン』って言うのは何なの? たとえばどうい
うこと?」


部下 :
「たとえば、ですか……?」


マネージャー :
「うん」


部下 :
「ん……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「オンリーワンっていうことは……。自分にしかできないことって、いうこ
とで……、そのつまり……」


マネージャー :
「それじゃあ質問を変えるけど、自分らしくって、たとえばどういうことか
な?」


部下 :
「自分らしく……。うーん、自分の気持ちに正直になるって、ことでしょう
か?」


マネージャー :
「たとえばどういうこと? 具体的に言うと?」


部下 :
「んー……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「…………そう、ですね……」


マネージャー :
「面倒なことはやらない。先延ばしにするって、ことなのかな?」


部下 :
「え! いや、そうじゃないですよ」


マネージャー :
「ふーん」


部下 :
「本当に昨日までバタバタしてたんです。すみません、確かにやるべきこと
全然やらずにいて……。でも今日はちゃんとやります」


マネージャー :
「前回も言ったけど、『絶対達成する部下の育て方』を読んだほうがいいよ。
正しくペーシングしないと、相手をリーディングすることなどできないから
さ」


部下 :
「はい」



……ナンバーワンよりオンリーワン

自分は自分らしく生きればいい

自分の気持ちに正直に生きて

のようなフレーズは、「ナンバーワン」になろうと身を削って生きている人に
対してであったり、

自分を押し殺して他人に合わせすぎている人に、「あまり無理をしないで」と、
メッセージを送っているのではないでしょうか。

もし、そうでないなら、多少は他人や世間の常識とペーシングしたほうがいい
ですよね。

周囲と同調せず、「自分らしさ」ばかりを強調してしまったらモンスター化し
てしまいます。

「絶対達成する部下の育て方」に書いたとおり、ペーシング8割、リーディン
グ2割でいきましょう!


■「絶対達成する部下の育て方」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478016828/attaxsales-22/ref=nosim

※本書は、アマゾンの上半期ランキング10位に入りました(ビジネス書部
門)ので、7月8日まで、Amazonポイント最大7%還元されるそうです!


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【編集後記】

昨日は岩手県、盛岡での講演でした。

フェイスブックでずっと実況中継してきましたが、台風の影響で盛岡へ到着す
るまでかなり大変でした。

そのせいもあってか、

盛岡では、これまでの過去のどの講演よりも暖かく迎えられました。

そして、

いつものように、激しい調子で熱く語っても、多くの聴講者の方々は受け入れ
てくださいました。

メルマガ読者の方で、わざわざ青森から駆けつけてくださった方もいます。

確かに、

ビジネスだけを考えれば、「東名阪」に集中してリソースを投下すればいいの
でしょうが、

「日本の中小企業の社会的インフラを担う」を目指すアタックスとしては、情
報が行き届かない地方へも、もっと出かけていっていいと感じました。

もちろん、

自分のノルマは「絶対達成」が条件ですけれど。

これから盛岡を出、浜離宮朝日ホールにて、朝日新聞社180名に対する講演
です。(名前を出していいことになっています)

朝日新聞さん、激しくいきますよっ!

2012年6月18日

アマゾン上半期10位!「絶対達成する部下の育て方」【ラベリング効果】

● 今回のテクニック:【ラベリング効果(5)】

ラベリング効果とは、人、物、事象……などを簡易的な言語で表現することで、
その物事に「レッテル」を貼ることである。

ワンフレーズでレッテルを貼り、その表現を繰り返すことにより、その物事へ
の印象に対するバイアスがかかってくることをラベリング効果という。

インプリンティング(刷り込み)効果とも似ている。

たとえ事実と多少異なったとしても、ラベリングをすることにより、相手はそ
の通りの人間へと近づいていく。

コミュニケーションを円滑にするために使用する場合、必ず肯定的なラベリン
グをすること。相手に対する否定的なラベリングは決してすべきではない。


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マネージャー :
「相手の行動を変える、動かす、リーディングするうえで、いろいろな技術
があるけれど、『権威の原理』を使うという手もある」


部下 :
「権威の原理、ですか?」


マネージャー :
「そう」


部下 :
「だいたい、『権威』って何ですか? 権威とか権力って、何だかイメージ
が良くなくって……」


マネージャー :
「そうだな……。権威って、ある分野において知識や技術が抜きん出て優れ
ていると、一般的に認められていることじゃないかな」


部下 :
「ああ、なるほど」


マネージャー :
「一般的に認められている、ということがポイントだ。たとえば当社のトッ
プセールスといえば誰だ?」


部下 :
「ああ、主任のMさんですか?」


マネージャー :
「だろうな」


部下 :
「Mさん、飛び抜けてますもんね」


マネージャー :
「M主任に何か頼まれたら、断れないだろう?」


部下 :
「うーーーん、そりゃ、何を頼まれるかによりますけど、基本的には断れま
せんね」


マネージャー :
「他にも主任はいるよな?」


部下 :
「……うーん、そうですね。他の主任だったら、断ることもあるでしょうね。
ていうか、課長でも断るときはありますよ」


マネージャー :
「でも、M主任からなら断れないだろう?」


部下 :
「はい。たぶん、断れないですね」


マネージャー :
「それが『権威の原理』だ」


部下 :
「そう、ですね……。なんかそれを聞くと、トップセールスになってみたい
ですね」


マネージャー :
「だろ?」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「トップセールスというラベルを貼られると、便利だろうな」


部下 :
「トップセールスになるまでのプロセスは大変でしょうが、確かにラベルを
貼られたあとはいいですね」


マネージャー :
「ところで、横山信弘氏の『絶対達成する部下の育て方』が、アマゾンの2
012年上半期のランキング10位だったそうだ。ビジネス書部門だけど」


部下 :
「へえ……。それってスゴイんですか? ちなみに1位は何ですか?」


マネージャー :
「神田昌典氏の『2022』だよ」


部下 :
「あああ! あのベストセラー!」


マネージャー :
「2位が『7つの習慣』、3位が『金持ち父さん貧乏父さん』だ」


部下 :
「それで10位が『絶対達成する部下の育て方』! それはすごいです
ね!」


マネージャー :
「そうだろ? 権威だろ?」


部下 :
「それにしても、どうしてこんなに売れたんですか?」


マネージャー :
「『部下の育て方』というタイトルだから、まずマネジャーの人たちが買っ
たんだろうけど、よく読んでみると部下こそ読むべき内容になってると気付
いて、組織でまとめ買いしているケースが多いかららしいよ」


部下 :
「へえ。まとめ買いですか」


マネージャー :
「たいしたもんだ。10位なんて」


部下 :
「そうですねー。……でも、メルマガを使って、こんなこと発表しちゃって
いいんですかね」


マネージャー :
「ん? いいんじゃないの」


部下 :
「メルマガ草創花伝の権威はどうなるんでしょう」


マネージャー :
「うーん、それはよくわからないけど、宣伝するときは宣伝しないとね」


部下 :
「はァ……。メルマガ解約が増えても知りませんよ」


マネージャー :
「アマゾン上半期10位って、なかなかないことだから、今回ぐらいは許し
てやれよ」


部下 :
「アマゾン上半期10位、アマゾン上半期10位、アマゾン上半期10位、
ってラベルを貼りたいんですかね……」



……週末に偶然、見つけたのですが、

「アマゾン2012上半期ランキング」のビジネス書部門で、

「絶対達成する部下の育て方」が10位にランクインしていました。

これは本当に驚きました。

集計が「2011年12月1日から」となっており、12月2日に発売された
「絶対達成する部下の育て方」にとっては、超有利な期間だったことも要因で
す。

それにしてもランクインしている顔ぶれを見ても「10位」はスゴイです。

皆さん、ありがとうございます!


● アマゾン2012年上半期ランキング<ビジネス書部門>
http://ow.ly/bCugG

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【編集後記】

今週は大移動の連続です。

 月曜日 → 東京
 火曜日 → 大阪
 水曜日 → 岩手
 木曜日 → 東京
 金曜日から3日間 → シンガポール

です。

地元、名古屋にはほとんど戻って来れません。

ちなみにシンガポールへは遊びです。

目的もなければ、行くあてもないです。

これこそが究極の贅沢?ですね。

今週の山場は、何と言っても「盛岡」での講演です。はじめての東北講演です。
「気合い」が空回りしそうですが、やります!

2012年6月14日

お客様の「マインドシェア」を高める努力【PREP法】

● 今回のテクニック:【PREP法(3)】

PREP法(プレップ法)とは、自身の主張を相手に伝えやすくする話法、文
章術のこと。

以下のような流れで話をすることである。非常に簡単だ。

主張(Point)→ 理由(Reason)→ 具体例(Example)→ 主張(Point)。

はじめと終わりに「主張」または「結論」を持ってくることが秘訣である。

例としては、

「私はこの仕事が好きだ。なぜなら遣り甲斐があるからである。1ヶ月に1回
はお客様から感謝の手紙がもらえるし、先日などは私の手を握ってまで『あり
がとう』と言ってくれるお客様がいた。だから私はこの仕事が好きだ」

「インパクト×回数」が大事。主張はとにかく繰り返すことだ。


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マネージャー :
「結局、あーでもない、こーでもないと考えていると、それが思考ノイズと
なって、行動スピードが遅くなってくるよね」


部下 :
「本当にそうですね。やるべきことを何も考えずにすぐスタートさせる。そ
のほうが結果的にはやいですものね」


マネージャー :
「そうだな。思考ノイズが頭をよぎるということは、その分だけ暇だとい
うことだよね」


部下 :
「その分だけ暇だ、ということですか。それはちょっと手厳しい言い方です
ね」


マネージャー :
「ところでもうすぐ昼だけど、君は午前中、何をしていたわけ?」


部下 :
「ああ……。いろいろとお客先に行く準備とかしてたものですから。そろそ
ろ出かけます」


マネージャー :
「朝礼で、午前中に3件、午後から5件、訪問すると発表していたよね?」


部下 :
「ええ。そうなんですけど、電話とメールで午前中の3件は終わったんです。
そのほうが効率的だと思いまして」


マネージャー :
「はあ?」


部下 :
「……?」


マネージャー :
「効率的ってどういうこと?」


部下 :
「だって……。わざわざ訪問しなくても、電話とメールでコンタクトをとれ
たわけですからいいじゃないですか。相手も、いちいち来なくていいよと言
ってますので」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……」


マネージャー :
「……君、営業?」


部下 :
「……え」


マネージャー :
「君、営業の基本、知ってる?」


部下 :
「……いや、あの……」


マネージャー :
「だいたい非効率的って何だよ? 投下したコストの割りにはリターンが少
なかったということだろう」


部下 :
「ええ……」


マネージャー :
「そのコストとは、時間かお金か、だ。労力など関係がない」


部下 :
「う……」


マネージャー :
「午前中、電話とメールで20社ぐらいとコンタクトをとったというのなら
ともかく、訪問して3件行く予定が、社内にいて3件をこなしたっていうな
ら、ラクしただけだろう」


部下 :
「ラクしたって……。私はこの時間まで、他にも仕事をしていたんです。シ
ステム課から急ぎの仕事があるから手伝ってくれって言われてまして」


マネージャー :
「社内にいたからだろう」


部下 :
「……!!!!!」


マネージャー :
「君が社内にいたから仕事がふられただけだ。社内にいなければ、その『急
ぎの仕事』が君には来なかった」


部下 :
「……うーーーーーーん。そうかも、ですね」


マネージャー :
「そうかも、じゃなくて、そうだよ。それにお客様が、『いちいち来なくて
いいよ』と言うのを真に受けてて営業なんか勤まるか」


部下 :
「はい……」


マネージャー :
「【営業は、できる限り相手と面談して顔を見せる必要がある。なぜならお
客様のマインドシェアを高めていかなければならないからだ。電話とメール
でも接点を持つことはできるが、インパクトの強さは体験の質に比例する。
五感をフル活用する面談という体験は、声やテキスト情報だけの体験とは比
較にならないほどインパクトが強い。だから営業は、できる限り相手と面談
して顔を見せる必要がある】」


部下 :
「まったく、その通りだと思います……」


マネージャー :
「朝礼が終わってから、君はこう思ったんじゃないか? 今日の行き先は、
ひょっとして訪問せずに電話やメールで済ましたほうが効率的なんじゃない
かって」


部下 :
「そうです。それが思考ノイズなんですね?」


マネージャー :
「暇なんだよ。朝礼が終わったら、パソコンなど見ずに外へ出かければよか
ったんだ」



……お客様のマインドシェアを高めていくためには、ただ商材の知識を伝える、
良さをアピールするだけでは足りないのですよね。

まだまだ営業経験の足りない新人営業、もしくは若手営業の方に、

新しいお客様を開拓するテクニックをお伝えします!


● 3〜5年目の営業マンが圧倒的に新規開拓できる32の技術
【東京 7/6】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01420.html
【名古屋 7/9】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01421.html
【大阪 7/12】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01422.html

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【編集後記】

いま、私たちはものすごく興味深い、楽しい企画を進行中です。

上記の「新規開拓」のセミナー講師である水田裕木(ひろき)が、

「リアルトップセールス・インタビューズ」

という企画名で、企業のトップセールスに対してインタビューを繰り返してい
るのです。

どんな企業にも「トップセールス」と呼ばれる人たちがいますよね。

お金や評価のためでなく、圧倒的な結果を出しているトップセールスたちはた
くさんいるのです。

メディアには出てこない、このように「身近なトップセールス」にインタビ
ューしてノウハウを溜めよう! という企画です。

1週間に1人とか2人ぐらいのペースでインタビューできていけば、年間、5
0人とか100人のトップセールスに会えます。

もう、すでに水田はかなりのトップセールスにインタビューしており、私もフ
ィードバックを受けていますが、

とても興味深いのが、

「世の中の多くの営業本に書かれている内容とは、かなり違うテクニックを使
ってますね」

ということ。

興味深くないですか?

水田のフィードバックを受けると、すごく面白いです。

トップセールスの数だけ物語がありますから。

このメルマガを読んでいるあなたのところにも、水田がインタビューに行くと
きが来るかもしれません。

そのときは、どうぞ大いに語ってくださいね!

どうぞよろしくお願いいたします。

2012年6月11日

「予材管理」を納得できない人へ【イーブン・ア・ペニー】

● 今回のテクニック:【イーブン・ア・ペニー・テクニック(7)】

イーブン・ア・ペニー・テクニックとは、心理的ハードルを極端に下げて相手
に依頼すること。

「寄付をしていただけませんか」と依頼内容だけを伝えるよりも、「1ペニー
でもいいですから寄付していただけませんか」と頼んだほうが、結果的に多い
額の寄付を得られる可能性が高いことから、このように言われるようになった。

フット・イン・ザ・ドア・テクニックと似ているが、フット・イン〜のほうは
依頼内容を段階的に引き上げていかなければならないため、イーブン・ア・ペ
ニーのほうが簡単。

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マネージャー :
「常時インターネットに接続している環境にいると、思考ノイズが入ってき
て惑わされやすくなる、という話をしたよね?」


部下 :
「ええ。脳が『根腐れ』するという話でした」


マネージャー :
「そう。頭が整理されていないと、ストレスがたまるんだよね。ストレスか
ら解放されたければ、カラオケ行ったり、飲みに行ったり、趣味に没頭する
前に、まず目の前の仕事を片付けたほうがいいよね」


部下 :
「確かにそうですね。それがなかなか、難しいんですが……」


マネージャー :
「なかなか難しいって表現を使ってること自体、頭が整理されていない、っ
てことだよ」


部下 :
「うーん、もう、何も言い返すことができません」


マネージャー :
「ところで、目標予算の2倍の材料を積んでシートに書いてくれたかな?」


部下 :
「2倍ですか……」


マネージャー :
「予材管理はリスクヘッジの考え方だから、少なくとも目標予算は達成させ
るために、2倍の材料をあらかじめ積んでおく」


部下 :
「それが、ですね……。なんか納得いかないんです」


マネージャー :
「納得がいかない?」


部下 :
「はい。なぜ2倍の予材を積むのかが、どうしても納得できないんです。た
とえば、東京スカイツリーって634メートルじゃないですか。あのスカイ
ツリーを作るのに、1268メートルの高さを目指しますか?」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……あの」


マネージャー :
「何かコメントが必要か?」


部下 :
「……あ、いえ。そんな……」


マネージャー :
「そうやって、フザけた質問するんだったら、何も相談に乗らないよ」


部下 :
「すみません……」


マネージャー :
「目標は絶対に達成させるんだ」


部下 :
「わかってます。でも、ゴールから逆算すればいいんじゃないかと思うんで
す。何も、2倍の材料を積み上げる必要はないんじゃないかと」


マネージャー :
「待ち合せの場所へ行くわけじゃない。営業活動は想定外の連続。ゴールか
ら逆算したって、本当にそのゴールを超えられるかどうかわからないだろ
う」


部下 :
「確かに……」


マネージャー :
「試験対策と同じだ。過去の問題だけ完璧にやっていれば、それで大丈夫な
のか」


部下 :
「そう、ですね……」


マネージャー :
「根本的な問題を言おう。納得ができないから実践しない。そういう思考で
仕事をするのはやめてくれたまえ。最悪の『思考ノイズ』だ」


部下 :
「すみません」


マネージャー :
「まずは2倍の予材を積んでから言え。そして2倍、積めなければ、相談し
てくるように。仕事に対する姿勢が間違ってる」


部下 :
「はい……」


マネージャー :
「本当はお客先のポテンシャルを正しく理解し、利益率を考えて、どの商材
で攻めていくか、そういうことも考えて欲しいが、【最初はどんな予材であ
ろうがかまわない。2倍、積めばいいから】、予材管理のシートを出してく
れないか」


部下 :
「わかりました。『納得しないから実践しない』というのは止めます。私の
頭が根腐れしていたんだと思います」



……6月1日に発表したDVDは「予材管理」を深く掘り下げた内容になって
いますが、そもそも「予材管理」自体が、まだよくわからない。

という方も多いと思います。

東京・名古屋・大阪にて、「予材管理 徹底解説」という予材管理の基本を解
説するセミナーを実施いたします。

すでに東京は申込みが多数来ており、お申込みはお早めに!

今月の大阪の「絶対マインド」セミナーも完売してしまいましたので、こちら
もすぐに満員になってしまうかもしれません。

最近は全国からセミナーに来てくださいます。本当にありがたいですね。

DVDですでにチェックしているという方も、「予材管理」の基礎を学ぶ絶好
のチャンスです。お見逃しなく!

● 第9回売上アップセミナー
「最低でも目標を達成させる! 営業会議の進め方&予材管理の徹底解説」
【東京 7/19】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01401.html
【名古屋 7/12】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01400.html
【大阪 8/2】http://www.attax.co.jp/seminar/detail/01453.html

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【編集後記】

先週末、会社の管理者研修に参加しました。

まだ30代前半の研修講師の方でしたが、講義のスピード感、めまぐるしく入
れ替わる論理展開が秀逸で、

わが社のベテランコンサルタントの面々もタジタジとなるぐらいに、堂々たる
態度でした。

ご自身は気付いているかどうかわかりませんが、私と同じ「ネストループ」を
使っていました。

受講者を巻き込み、混乱させておいて、講義の後半に自身で気付かせていくよ
うに『解』を投げ込んでいく手法です。

その講師の方にご挨拶させていただいたとき、

「あ、『脱会議』の横山さんですよね?」

と言われたときは、少し嬉しかったです。

2012年6月7日

問題の「すり替え」という言い訳【マイ・フレンド・ジョン】

● 今回のテクニック:【マイ・フレンド・ジョン(6)】

マイ・フレンド・ジョンとは、「話し手」の知人や知人を介して聞いた話、も
しくは「一般論」の中に、相手をイメージ誘導させたい内容を意図的に含ませ
る方法。

他人の体験も、自分の体験のように聞こえてしまい、「話し手」が直接的にリ
ーディングせずとも相手を誘導できる、説得技術。

「お客様の声」というのは、まさに「マイ・フレンド・ジョン」の典型例。

相手との深い信頼関係(ラポール)が必要であることが前提である。

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マネージャー :
「いつでもインターネットが使える環境にいると思考ノイズが入ってきて、
頭が『根腐れ』してくるって言ったよね?」


部下 :
「ええ。」


マネージャー :
「ものを減らすことは難しいけど、何かを増やすことで、結果的に減らした
いものが減ってくるという状態にすることができるって、これも言ったよ
ね?」


部下 :
「そうですね。行動を増やすことで、結果的にムダな会議が減ったり、営業
日報がなくなったりする、ということですよね」


マネージャー :
「そうだよな。便利になると、よけいにノイズが入ってきて、生産性が下が
ってくる」


部下 :
「うーん、私もけっこう反省しないといけません。なかなか、先送りする習
慣を変えることができなくて……」


マネージャー :
「先送りの習慣か……。ところでオレの知ってる奴で、こんなとんでもない
へ理屈を言う奴がいた」


部下 :
「とんでもない、へ理屈ですか……」


マネージャー :
「そう。やらなくてはならない仕事は『皮を剥いたリンゴ』だ、とオレが言
ったんだ。はやく食べないと変色してしまうから、食べる気がなくなってい
く、と」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「つまり、今やっておけばいい仕事を先送りにすると、よけいにその仕事を
進めようという意欲も萎えてくるということ」


部下 :
「なるほど、皮を剥いたリンゴ、ですか」


マネージャー :
「ところが、オレがそう言ったら、そいつは何と言ったと思う? 少し考え
てから——」


部下 :
「少し考えてから……?」


マネージャー :
「『リンゴにはポリフェノールという物質が含まれていて、これが空気に触
れると酸化して茶色っぽく変色する。けれど、ポリフェノールがあまり含ま
れていないリンゴなら、それほど変色しない』、こう言いやがった」


部下 :
「……はは」


マネージャー :
「そういうことは知らないけど、とにかくリンゴは皮を剥くと変色するじゃ
ないか、と言うと『部長、そういうことは知らないのに、というような、そ
んな無責任なたとえ話はやめてください』って言われた」


部下 :
「おお」


マネージャー :
「あきれちゃったよ」


部下 :
「た、確かに、そんな風に言われたら、困っちゃいますね」


マネージャー :
「だろ?」


部下 :
「ええ」


マネージャー :
「これは『すり替え』という言い訳だ」


部下 :
「すり替え、ですか」


マネージャー :
「ところで先日、本を1週間に1冊は読むために、毎日3回は『本を開く』
って言っていたよね?」


部下 :
「あ、はい……そうですね」


マネージャー :
「どうなの? 本を開く、というベイビーステップを設定することで、少し
は本を読めるようになった?」


部下 :
「ええっと……。ちょっと、聞こうと思ってたことがあるんです」


マネージャー :
「何?」


部下 :
「この前、聞けばよかったことなんですが、ベイビーステップって適切な表
現なのかな、と思って」


マネージャー :
「?」


部下 :
「何かを始めやすくするために低いハードルを設定する、という意味で『ベ
イビーステップ』というのでしょうが、赤ちゃんってステップを踏むでしょ
うか?」


マネージャー :
「は?」


部下 :
「というか、今気付いたんですけど、赤ちゃんが乗り越えられるぐらいの低
いステップって、ことでしょうか?」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……ど」


マネージャー :
「……」


部下 :
「……どうでも、いいですかね?」




マネージャー :
「どうでもいいよ」


部下 :
「すみません……」


マネージャー :
「そんな問題の『すり替え』をしていないで、本を毎日3回、開きたまえ」


部下 :
「すみません……」



……「すり替え」の言い訳をしてしまう人は、ほとんど自覚していません。

聞かされるほうは、正直なところ「ドン引き」しています。

「何を言い出したんだ、こいつは?」

という受け止め方をしているのですが、「すり替え」表現をする人は自覚して
いないので、真顔で言うんですよね。

「お前もAKB48の大島さんのように、トップに返り咲くぐらいの気持ちで
やれ」

「部長、でもどうなんですかね。あの総選挙のやり方は、僕はどうかと思いま
すよ」

「オレはそういう話をしてるんじゃない!」

「いや、僕としては世代交代があっていいと思うんです」

「だーかーら、そういうことじゃないって!」

……と、こんな感じですね。

他人からあまり指摘されないでしょうから、ご自身で「すり替え」の言い訳を
していないか、気をつけていきましょう。


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【編集後記】

最近、

「あのメルマガ草創花伝って、本当に横山さんが書いてるんですか?」

と、よく聞かれます。

「聞きにくいんですけど、ゴーストライターがいるんじゃないですか?」

とか

「ストックがあるんでしょ? どれぐらい書き溜めてるんですか?」

とも質問されます。

まず、

良いか悪いか別にして、こんなメルマガを書けるのは私しかいないと思います。

誰かに頼んでも、「どう書けばいいかわからない」と言われるでしょうから。

あと、

メルマガはいつも、送信する直前に書いています。

ですから今回も、昨日開催された「AKB48の総選挙」ネタをちょっと出し
てみました。

フェイスブックも最近、毎日のようにネタを書いています。

これも他に誰も書いてはくれませんよね。

今日のフェイスブックに書いた記事は、「横山節」が炸裂していますから、お
そらく皆さんの心に火をつけられると思います。
http://www.facebook.com/nyattx

フェイスブックもたまにチェックしていただけたらと!

2012年6月4日

「ベイビーステップ」と「やりきる技術」【ダブルバインド】

● 今回のテクニック:【ダブルバインド(17)】

ダブルバインドとは一般的には「二重拘束」を指す。

そのダブルバインドの理論を精神治療用に変化させたのがミルトン・エリクソ
ンであり、迷える相手を「二者択一」の質問をすることにより、催眠誘導する
技。

相手がまだ決断をしていないにもかかわらず、「Aがよいか、Bがよいか」と
迫るため、リーディングするまでは十分にペーシングしておくことが不可欠で
ある。

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マネージャー :
「スマホを持つと、常に思考ノイズが入ってきて、頭が整理ができなくなっ
てくるときがあるよね」


部下 :
「はい。常にネットワークに繋がっている端末を持つわけですから気をつけ
たいですね」


マネージャー :
「思考ノイズに浸っていると、脳が『根腐れ』してくるという話もしたよ
ね」


部下 :
「そうですね。知識ばっかり増えても、正しく成長しないですから」


マネージャー :
「本当だよな」


部下 :
「ところで、なんだかんだ言って、スマートフォン買ってしまいました」


マネージャー :
「そうなのか。ま、あんまりスマホに振り回されないようにな」


部下 :
「そうですねー……」


マネージャー :
「どうした?」


部下 :
「いやァ……。まだ1ヶ月しか使ってませんが、すでに影響が出ています」


マネージャー :
「なんだ、ストレートネックか?」


部下 :
「ストレートネック? ああ……長時間うつむいていると頚椎がまっすぐに
伸びてしまう症状ですか? いや、そうじゃなくて読書量です」


マネージャー :
「読書量?」


部下 :
「私は移動時間とか、時間があるときは必ず読書をするように習慣づけてい
たんですが、今は全部スマホに時間をとられてしまって……」


マネージャー :
「読書をする時間が減った、ってことだな?」


部下 :
「そうなんです。何をそんなにスマホを見ているか、わからないんですけど、
ついつい見てしまいます。これは、これまでの携帯電話とは違うデバイスで
すね」


マネージャー :
「そうなんだよ。意外と、スマホに振り回されないようにするのは大変だ」


部下 :
「家に帰っても、全然本を読まなくなっちゃって……。せっかく身についた
良い習慣が、どっかへいってしまいました」


マネージャー :
「以前は、月に5、6冊は読んでただろう?」


部下 :
「最低でも、それぐらいは読みましたね。週に2冊のペースを目指していま
したから。ところが先月はゼロなんです」


マネージャー :
「それは重症だな!」


部下 :
「どうしたらいいんでしょう。スマホを見る時間を制限しようとしても、な
んか誘惑に負けてしまうんです」


マネージャー :
「人間って、何事も減らすのは難しいよね。何かを増やして、結果的に減ら
したいものが減っていったという状況を作り出さないと」


部下 :
「つまり、スマホを見る時間を減らしてから読書の時間を確保するのではな
く、むりやり読書の時間を増やすことで、スマホを見る時間が減っていく、
という手順にするということですか」


マネージャー :
「そのとおり!」


部下 :
「うん……」


マネージャー :
「ベイビーステップって、知ってるか? 達成可能なレベルまでハードルを
下げた目標のことだ」


部下 :
「へェ。ベイビーステップ、ですか」


マネージャー :
「読書が習慣になっていない状態だと、本を読むという行為も意外とハード
ルが高いことなんだよな。だから『本を開く』というベイビーステップか、
『本の表紙を眺める』ベイビーステップかにしたらいいだろう。どっちがい
い?」


部下 :
「本を開く? 表紙を眺める?」


マネージャー :
「そう。必ずしも本を読まなくてもいい。ただ、開くか、表紙を眺めるか、
それを一日に何回かすればいい」


部下 :
「うーん」


マネージャー :
「どっちにする?」


部下 :
「そうですねェ……。どちらかというと、本を開く、でしょうか」


マネージャー :
「読まなくてもいいんだ。本を開くだけで。気が向いたら読めばいい。それ
で、その『本を開く』のは、1日、何回やる?」


部下 :
「そうですね。……最低、3回はします。朝と夕方の通勤時間と、夜の寝る
前です」


マネージャー :
「わかった。それなら、できそうだろ?」


部下 :
「はい。それさえできないなんて、あり得ないですものね」


マネージャー :
「そうだよな。1日3回、本を開く。それをロックするか?」


部下 :
「うーーん、わかりました。ロックします」



……この「ベイビーステップ」という手法は、「任せる技術」などで有名な小
倉広さんの最新刊「やりきる技術」で紹介されています。

小倉広さんとは、日経セミナーなどでご一緒させていただいており、最近は精
力的に書籍を出版されています。

何冊も献本していただいたのですが、

この「やりきる技術」は、私のメルマガ読者が特に興味を持ちそうだと思いま
したので、ご紹介しますね。

「やり直す」ことを続けることで「やりきる」「続けられる」という着眼点が
とても秀逸です!

【参考書籍】「やりきる技術 最高のパフォーマンスを生み出す仕事のきほん」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317916/mysterycon0c-22/ref=nosim


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【編集後記】

小倉さんの「やりきる技術」を読んでいて、

なんだか「救われるな」と感じるのは、著者である小倉さんご自身も、

「やろう!」と決めていたことを半年ぐらいも放置していたり、先送りする自
分に対して自己嫌悪に陥ったりすることが、まだまだ多いという話が書かれて
いること。

それでも、

「やり直す技術」があるため、少しぐらいは遠回りしても、結果的に「やりき
る」ことができているところは、とてもスゴイことと思います。

日経セミナーで、「教える技術」が大ベストセラーとなっている、石田淳さん
ともよくご一緒させていただいています。

先日の大阪でのセミナーでも、石田さんは私のセミナーを聴きにきてください
ました。

石田さんは現在、トライアスロンをはじめとする、数々の鉄人レースに出場し
ています。

前出した小倉さんも早朝のランニングを日課にしていて、昨年フルマラソンに
も挑戦し、見事完走しています。

どちらもすごいのは、40歳を過ぎてから習慣化させていることです。

私も筋トレをしたり、歩いたり走ったりしていますが、とてもそんなレベルで
はありません。

数年かけて「やり直し」続け、いつか習慣化したいと思っています……。
(ロックはしませんが)

2012年6月1日

「予材管理」の次に来る「マーケティング・リーダーシップ・マネジメント理論」

今日は6月1日。


いよいよDVD第5弾の販売スタートです!


● 「横山信弘の組織営業力アップDVD Vol.5
 予材をどのように積み上げるか? 予材管理にもとづく営業戦略の立て方」
http://attax-sales.jp/tokuten/yn5/index.html


どうぞよろしくお願いいたします。



さて今日は、私たちの今後の事業の方向性を示すぐらいに、重要な概念をお伝
えしようと考えています。


今日のメルマガは、長文ですがかなりの力作ですので、できれば最後までお付
き合いください。


その概念とは、


「マーケティング・リーダーシップ・マネジメント理論」です。


略して「MLM」。


「予材管理」というわかりやすいマネジメント手法とは異なり、


MLMは、営業やマーケティング、組織運営、そして経営マネジメント全体の
思想にかかわる、壮大なテーマを包含しています。


わかりやすくお伝えすると、


マーケティング戦略をつかさどるセクションが、強いリーダーシップを発揮し
て、全体マネジメントを指揮する組織戦略論です。


これまでの発想と根本的に異なるのが、営業部の位置づけです。


これまで営業部は、精神労働者——いわゆる「ホワイトカラー」に属してきた
のですが、


MLM理論の下では、メタルカラー(創造的技術者)もしくはブルーカラー
(肉体労働者)の位置づけです。


要するに、「現場でお仕事をする人」ということになるのです。


たとえると、店舗の販売員。


「マーチャンダイジング」の世界では、


仕入れ、流通、販売までのマネジメントコントロールを、会社本部で担い、全
体指揮しているはずです。


そのために、高度な情報システムが企業間を繋ぎ合わせ、


どこで、何が、誰に対して、どれぐらいの数、売れているのかをリアルタイム
に把握し、販売計画とのギャップを埋めるために、


戦略の見直しを高速に実施します。


そのための「RFM分析」などが存在します。(今回は用語説明を割愛)


「MLM」はこの思想を、取り入れていきます。


したがって、


従来の営業パーソンが、


「どのお客様に対して、どの商品を、いくらで、どのように、売っていくか」


などという自問自答を日々しなくなります。


ですから営業会議で、


「お前ら、今月の目標に対して、まったく達成してないじゃないか! どうす
るんだよ! 頭を使えよ、こらァ!」


みたいなことを営業マネジャーが吼えることは、基本的になくなります。


たとえば、


コンビニの売上計画が芳しくなかったとき、


店舗のスタッフに対して、本部のマネジャーが


「こらァ! まるで売上が上がってないじゃないかっ。いつ、誰が、おにぎり
を買うのか、ヨーグルトが売れる時間帯はいつなのか、ちゃんとわかってんの
かっ!」


「もっと根性出して、パンを売れよ! 何が売れるパンなのか、自分で考えて
仕入れろって。パンが売れなきゃ、アイスでも雑誌でも、売れるものを売るん
だよ」


みたいな責められ方はしませんよね。


もちろん、これは極端な例です。


とはいえ、これまで営業コンサルティングをやってきて、つくづく思うのは、


現場の営業パーソンの、目標達成に対する「責任負担」と「創造負担」があま
りに大きいということです。


経営者が予算計画を作り、


それを達成させるのが、現場の営業パーソンです。


しかし、大きな企業には、その間にいくつもセクション、そして役職者がいる
ものです。


営業企画部、マーケティング部、販売企画部、業務推進センター……


そして営業マネジャーの面々。


ひどい人、ひどい組織になると、


経営陣と、現場の営業パーソンとの間に入り込んで、無駄な資料を作ったり、
意味のない会議をしたりして、


無駄な「パス回し」に明け暮れています。


「MLM」の思想はきわめてシンプルです。


登場人物は3者しかありません。


「経営セクション」「マーケティングセクション」「営業セクション」の3つ。


「経営セクション」で、目標の予算計画を策定します。


「マーケティングセクション」で営業戦略と行動計画を策定します。現場の状
況変化をリアルタイムに受け取り、行動計画を随時メンテナンスします。


「営業セクション」は策定された行動計画どおりに日々活動し、状況に応じて
現場対応します。


それだけです。


現存の、多くの企業で実施されている営業マネジメントと異なるのは、


「責任」と「創造」の大半をマーケティングセクションに移管するということ
です。


予算計画どおりに進捗が進まなければ、経営陣からまず責任を追及されるのが
「マーケティングセクション」です。


現場の営業パーソンではありません。


「マーケティングセクション」は、営業パーソン個々の行動計画まで策定しま
す。


そのため、エリアや商材、お客様に対する行動を、どのように効率的にスケジ
ュールの中でマッピングするか、


【個人的な感情を入れることなく】、彼らが決めていきます。


こうすることで、営業パーソン同士が、重複しているエリアを担当したり、


時間に余裕があるにもかかわらず、他部門に顔を出さないという事態や、、


自分がまだ取り扱った経験が少ないので、商品の紹介をしないというケースも
避けられます。


要するに、


前述したとおり、営業パーソンのそのときそのときの【感情の揺れ】やら【過
去にあまり経験したことがないことに対する抵抗感】などといったものに左右
されることなく、


淡々と営業活動できるように環境を整えるということです。


とはいえ、営業パーソンの創造性をすべて奪うということではありません。


マーケティングセクションは「戦略」に関する責任と創造とを、


営業セクションは「戦術」に対する責任と創造とを担当します。


「予材」は基本的にすべてマーケティングセクションが考えていますから、相
手が「白地」なのか「仕掛」なのかの状況を踏まえ、


トークや、パンフレット、チラシなども活動の中身によってマーケティングセ
クションからコントロールされます。


それでも、相手によってどのような話し方をすればいいのか、相手との信頼関
係を作るにはどのような話題を出せばいいのか、


それは営業パーソンの個人力にかかってきます。


店舗の販売員の中にも「カリスマ販売員」と呼ばれる人がいるように、


営業パーソンによって結果が大きく異なるということはあり得るでしょうから、
営業がロボット化するということはありません。


ただ、


「MLM」の思想を取り入れることにより、これまでのように、極端に成績の
よいトップセールスは少なくなると私は考えています。


これは、従来のトップセールスの成績が落ちるということではなく、普通の営
業パーソンの成績が高い水準で上昇するために、


トップセールスとの差異が縮むことによって出てくる現象と言えるでしょう。


「MLM」採用による改善ステップは4つです。


(1)経営セクションが、MLMを採用すると強く宣言し、マーケティングセ
クション主導でマネジメントコントロールを実施させる。


(2)マーケティングセクションの創設。現状のリソースポテンシャル、そし
て市場のポテンシャルを継続的に調査し、それに伴う予材(仮説)を積み上げ、
営業パーソンの行動計画へと配分、及びメンテナンスする。


(3)営業セクションの意識改革。つまりは「現状維持バイアスをはずす」こ
と。これまで個人で創造していた戦略、スケジューリングを他者に委ねること
を承認する。


(4)経営セクション → マーケティングセクション → 営業セクションを繋
ぐ情報システムの構築。営業セクションは、タブレット端末などによる入力デ
バイスを保持し、地図データと連携したナビゲーションシステムを活用する。


従来の発想からすれば、


営業パーソンのスケジュールが他者によって書かれるため、


営業の自主的行動が制限されて、かえって逆効果ではないか? 営業という仕
事は、もっと自由に伸び伸びとさせたほうがいいに違いないという意見も出て
くるでしょう。


この「MLM」というのは、私が提言するひとつの思想ですので、すべての企
業がそうならなければならないというものではありません。


したがって、この思想に共感をもたれないのであれば、それはそれで仕方がな
いと言えるでしょう。


ただ、私はこれまでの現場経験からして強く思っていることがあります。


それは、


自主性を重んじすぎることにより、


創造性がなくなり、


生産性が低くなり、


モチベーションが落ちていく、


ということは大いにあるということです。


人間のタイプは多様です。


全員がそうとは限りませんが、組織論「2・6・2法則」から考えても、上位
20%以外の方は、


【ある一定の束縛(フレームワーク)があったほうが、創造的な活動ができ、
生産性もアップし、意欲も向上する】


と私は考えています。


お店に置かれた商品が売れなかった理由は、


その商品自体の問題かもしれませんし、


その時間帯に、その商品をその店頭に陳列を指示した本部マネジメントの責任
かもしれませんし、


その商品を積極的に販売しようとしなかった販売員のせいかもしれません。


いずれにしても、マーチャンダイジングの世界では、責任が一極集中すること
なく分散されています。


それにリアルタイムにデータが管理されているので「責任の所在がわからな
い」という事態も避けられます。


私は一般的な営業パーソンも、このように、責任をすべて背負い込むことなく、
チームの一部として決められたことをキッチリ実施することで、


「お客様との関係性(ラポール)構築」


に全力を傾けていただきたいと思っています。


営業パーソンひとりひとりが、結果を残すために、どこへ行けばいいのか?
何を提案すればいいのか? いつ、どれぐらいの数、行動すればいいのか?


までをも、すべて考えなくてもいいようにしたい、と。


ただ、マーケティングセクションの責任が多大になりますから、その戦略構築
スキル、現場の調査スキルなどを、正しく持つことが不可欠となるでしょう。


その課題への対処方法として出てくる選択肢として、


「マーケティングセクション」のアウトソーシングがあります。


世の中には腐るほど「マーケティングコンサルタント」と名乗る方々がいます。


その方々に適正な報酬を支払って、正しい戦略構築とメンテナンスを依頼する
のもいいでしょう。


ただ、


採用されたマーケティングコンサルタントは、絵に描いた餅の戦略ではなく、
マネジメントサイクルをまわすことで結果の出る仮説を、作らなくてはなりま
せん。


マーケティングコンサルタントと名乗る方はたくさんいますが、真の力量が問
われる、ということになるでしょう。


また、情報システムに関しては、


従来のSFA/CRMといった顧客管理システムと、急速に発展しつつあるモ
バイル端末とのシームレスな連携。


顧客の接点情報と地図データとの融合といった「ビッグデータ」の管理。


BIツールを活用した経営意思決定システムの編成も、視野に入れていく必要
があります。


この「マーケティング・リーダーシップ・マネジメント理論」については、も
っともっと語りたいことがあります。


しかし、さすがに、この「号外メルマガ」だけでは語りつくせません。


今日、販売スタートした「DVD第5弾」の、最後の章で私が熱く語っていま
すが、


さらに今後、煮詰めていき、いろいろな企業と連携をしながら、このような思
想を普及させたいと考えています。



● 「横山信弘の組織営業力アップDVD Vol.5
 予材をどのように積み上げるか? 予材管理にもとづく営業戦略の立て方」
http://attax-sales.jp/tokuten/yn5/index.html



企業の業績安定と、働く人のストレスマネジメント、そしてワークライフバラ
ンスの確立が、


バランスよく達成できる思想であると、私は考えています。


(当然、この「MLM」の思想を取り入れれば、多くの無駄な会議は消滅する
でしょう)


またいずれ、この思想を具現化し、ロールモデルを作って披露していきたいと
考えます。


いつもありがとうございます。



以上